
オッターハウンドはカワウソ狩をするときに活躍した犬種です。中世紀のイギリスではカワウソが大量に発生し、大切な食糧である魚を全て食べられてしまうという事態が起きてしまいました。そんなカワウソの数を管理するために、イギリスの人々はオッターハウンドとカワウソ狩を始めたのです。後にカワウソ狩は娯楽としても行われるようになり、オッターハウンドの数は徐々に増えていったとされています。
一時期、オッターハウンドはカワウソの猟犬として大活躍していました。しかし、過剰な狩でカワウソが絶滅危機に直面してしまったのをきっかけに、カワウソ狩は法律で禁止されていきました。そのため、オッターハウンドは仕事を失い、どんどんと数が減少していきました。
現在では世界中に800頭未満のオッターハウンドしかおらず、絶滅の危機に面しています。オッターハウンドの絶滅を阻止しようと、現在ではオッターハウンドクラブや愛好家が熱心にオッターハウンドの魅力をドッグショーやインターネットで発信しています。
オッターハウンドは日本で見かけることがなく、あまり馴染みがない犬種ですよね。オッターハウンドは非常にユニークな特徴と性格で、現在でも根強い愛好家がいます。ここでは、そんなオッターハウンドの特徴と性格を紹介していきます。
オッターハウンドを見ると「けむくじゃら」という言葉が思い浮かぶ人がたくさんいるかもしれません。オッターハウンドの被毛は密集しており、中くらいの長さです。この被毛は破水性が高く、水の中で作業をしていた頃の名残りです。
オッターハウンドのもう一つの大きな特徴は肉球の指の間にある水かきです。これはオッターハウンドがカワウソ狩をするときに効率的に泳げるように発達していったとされています。
オッターハウンドはとても陽気で楽しい性格をしています。オッターハウンドがいるとどんな時も楽しくて明るい時間を楽しむことができるはずです。また、オッターハウンドは自立心が強い性格をしており、自律的に判断して行動をすることも得意です。
オッターハウンドは知能が高く、楽しいことが大好きな犬種です。そんなオッターハウンドも育て方のポイントをいくつか知っておくことで、さらに立派な成犬に育て上げることができます。
オッターハウンドは運動量が多い犬種です。そのため、日頃から散歩をさせ、オッターハウンドがストレス発散できるように心がけましょう。また、オッターハウンドは泳ぐのが大好きなので、定期的に泳がせてあげると、とても喜びますよ。
オッターハウンドの被毛は1週間に数回ブラッシングをしてあげる必要があります。特に口周りの毛は汚れが溜まりやすいので、毎日拭いてあげることで、さらに清潔に被毛を保つことができます。
オッターハウンドは非常に知能が高い犬種です。しかし、自立心が高いあまり、しつけや訓練に時間がかかってしまうことがあります。また、オッターハウンドは繊細なため、褒めて良い行動を伸ばしてあげるのがベストです。オッターハウンドのしつけや訓練は時間がかかりますが、諦めずに根気よく取り組む必要があります。
今回は、オッターハウンドについて詳しく解説していきました。オッターハウンドの数は現在でも減少し続け、数十年後にはもう見かけることができなくなってしまうかもしれません。オッターハウンドには独自の魅力があるので、多くの方にオッターハウンドを知って欲しいものです。犬種の存在をたくさんの人に知ってもらうことが犬種の保存にも繋がるので、オッターハウンドの魅力をぜひ周囲の方にも伝えてみてください。
ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー
大好きなジャーマンシェパードとドタバタな日々。いろいろなことに愛犬と挑戦するのが大好きで、ディスクドッグ、アジリティ、警察犬の訓練など様々なトレーニングに携わった経験がある。
愛犬を迎えたことを機に犬の美しさや犬との生活の魅力を伝えるべく、ドッグフォトグラファーとしての活動開始。また、ドッグトレーニングや犬との生活を活かし、2019年4月頃より愛犬家のために記事の執筆を開始。
写真や記事の執筆を通して犬が犬として幸せに過ごせる世界づくりに携わるのが目標。