magazine

連載 / ブログ

2020.09.11

柴犬茶々の病気のこと。そして飼い主としての向き合い方とは

以前のブログでもお話したことがありますが、うちの愛犬「柴犬の茶々」は長く病気を患っています。「免疫介在性多発性関節炎」というものですが、人間で例えれば根治が難しい難病のようなものです。免疫介在性の病気は決して珍しくはありません。今回はこの病気について、また飼い主としての姿勢や向き合い方についてお話してみようと思います。この病気を患っている愛犬を持つ、多くの飼い主さんの参考になれたらいいな、という思いです。

#柴犬 / #柴犬茶々

Author :明石 則実/動物ライター

この記事をシェアする

免疫介在性多発性関節炎ってどんな病気?

柴犬ブログ

免疫介在性疾患は関節炎の他にも、免疫介在性溶血性貧血などがあり、遺伝などの要因があるらしいのですが、非常に恐ろしい病気です。まずこの病気を知って頂くために、少々説明していきたいと思います。

免疫システムが自分自身を攻撃してしまう

体の免疫システムは本来、ウイルスや細菌などの外敵を攻撃し守ってくれるはずなのですが、この病気は自分自身の正常な細胞を誤って攻撃するというものです。

例えば溶血性貧血ですと、免疫システムが血中の赤血球を攻撃することで貧血となり、最悪の場合は死に至ります。一方、多発性関節炎の場合は、免疫システムが筋肉組織や軟骨組織を攻撃し、関節部位に炎症を起こさせます。症状は徐々に進行していきますが、重症になると歩けなくなってしまうと言われているのです。

有効な治療法が見つかりにくい

この病気の厄介なところは根治が非常に難しいということで、特効薬もなければ対症療法もあまり有効ではありません。唯一できることと言えば、少しでも進行を遅らせることでしょうか。ステロイドを投与すれば症状が緩和するのですが、肝機能に障害を与える副作用があるため、なるべく避けたいところなのです。

頻繁に病院通いを繰り返す柴犬の茶々

柴犬ブログ

最初の兆候は茶々が2歳くらいのときだったと思います。普段は元気過ぎるほどだった茶々が、目に見えて元気を喪失していったからです。

セカンドオピニオンで病名が判明

まったく元気がなくなり、食欲も減退し、普段の散歩でも歩こうとしなくなった茶々。もちろん行きつけの動物病院へ連れて行ったものの、経過観察を言われるばかりで原因が分かりませんでした。

すると近所に新しく動物病院が開業したことを知り、藁にもすがる思いでセカンドオピニオンを受けたのです。今まで受けたことがなかった血液検査を行い、すぐに結果が判明しました。すると炎症反応を示すCRPの数値が明らかに高かったのです。

散歩でもあまり歩かず、びっこを引く症状があることを伝えると、「まず免疫性疾患であることは間違いない」と診断が下されました。

免疫性疾患との闘い

おそらく茶々は、あまりの痛みのために歩くことも食べることもままならなかったのでしょう。茶々の苦痛を思うと胸が痛みました。

その日のうちにステロイドと肝臓のお薬を処方してもらい、経過を見ることとなったのです。またフードを食べられないために点滴も施しました。しかし3日に一度の点滴と、1週間ごとに血液検査を繰り返すも症状に改善は見られず…

アレルギーなのか副作用なのかは分かりませんが、毛が抜けてひどく痩せたように見えた茶々。それでも「大丈夫だからね。」と懸命に励ましていたことを思い出します。

救いとなった免疫抑制剤

しばらく経って、獣医師から「ステロイドは副作用が強すぎるから、免疫抑制剤を使用しては?」と勧められました。 その効果は半信半疑といったところで、「効けばラッキーくらいに考えてください」とも言われました。

そのお薬の名は「アトピカ」というもの。アトピー薬として人間用があるほど有名な高価なお薬なのですが、背に腹は代えられません。とりあえず試してみることにしました。やがて1週間後の血液検査の結果、劇的にCRPの数値が下がっていることに気付いたのです。「これならいける!」と獣医師も私たちも喜びました。

そして数か月経過する頃にはCRPの数値も正常値に戻り、茶々の元気も食欲も戻ってきたのです。

病気を克服した茶々

柴犬ブログ

CRPの数値が下がったからといって、まだまだ安心はできません。茶々の病気のこと以外に問題はまだ山積みでした。

高価な薬と家計の問題

免疫抑制剤アトピカを使用することで劇的な改善が見られましたが、アトピカは非常に高価なお薬です。1日に2回服用させるのですが、15カプセル入って1万円もします。1ヶ月に掛かる薬代は4万円になりますし、定期的な通院費を考えると、かなり家計が圧迫されることになります。

そこで着目したのがシクロフィルというジェネリック薬でした。調べてみるとアトピカと同じ成分とのことで、価格も30カプセル入って4,500円程度とかなり抑えられています。

安いからといって肝心なのはその効果ですが、獣医師に相談した上で試しに服用させてみたところ、アトピカと変わらないことが分かったのでした。

ドッグランや旅行へ行けることに

免疫抑制剤を服用している多くの犬の場合、ワクチン接種はできません。そのため茶々とドッグランへ行くことも、旅行へ行くこともほぼあきらめていました。しかし担当の獣医師曰く、「茶々ちゃんの場合、おそらくワクチンを打っても大丈夫でしょう。特に問題はないと思います。」とのことで、これは本当にうれしいことでした。

治療を始めてから3年以上。健康を取り戻した茶々は元気に走り回っています。もちろんドッグランやドッグカフェもよく行きますし、定期的に旅行へ行っていますね。

フードやオヤツにも工夫を

茶々はアレルギー体質ということもあり、フードは療法食を。オヤツもなるべくアレルゲンにならないものを選んでいます。 またこれからの年齢を考えて、DHAやEPAなどが接種できる小魚の煮干しを与えています。

免疫介在性多発性関節炎は治らない病気ですから、これからも薬は飲み続けなければなりません。それでもここまで回復してくれた茶々は本当によく頑張ったと思います。オヤツを食べた後は、今日も耳掃除頑張ろうね。

病気とうまく付き合い続けること

柴犬ブログ

困難な病気に対して頑張った茶々。これからも病気とうまく付き合っていかねばなりませんが、これからもハッピーな毎日を送るために、ちゃんと寄り添い続けてあげようと思います。私は近いうち「愛玩動物介護士」の資格を取得しようと思いますが、茶々がおばあちゃんになっても安心して暮らせるようにしたいですね。

◎ライタープロフィール
明石則実 動物ライター

明石 則実/動物ライター

フリーライターとして動物関連や歴史系記事の執筆を多数おこなう。柴犬と暮らす傍ら、趣味の旅行や城めぐりで愛犬と駆け回る週末。
愛犬家の皆さんにとって、お悩みを解決したり、有益な情報を発信することを心掛けています。

  • 公開日:

    2020.08.31

  • 更新日:

    2020.09.11

この記事をシェアする