シニア期を迎えた愛犬の存在は、若いころと比べ、とても気になるようになりました。愛犬が動く音、愛犬がいる場所。愛犬がいることを感じながら過ごす毎日のなかで起こるちょっとしたエピソードなど、愛犬が気になって仕方がないお話です。
愛犬と暮らしはじめて16年。これだけ長く一緒にいると、愛犬が側にいることが当たり前になります。
特に愛犬がシニアになった今、愛犬がどこにいるか?何をしているか?など、今まで以上に気にするようになりました。
いつも通りの毎日、愛犬がいてくれる毎日。そんな日々を過ごしていて、愛犬の存在が私の中にしみこんでいると思うことが多々あります。これは長い時間、愛犬と一緒に過ごしたことがある方なら、感じることなのではないかな?と思っています。
毎日の生活の中で、愛犬が私の中にしみこんでいると感じさせたできごとを、お話したいと思います。
ハイシニアになった愛犬には、いつもいる「定位置」があります。若いころは、歩き回ったりひとりで遊んだりしていたのですが、今は定位置でのんびりと過ごすことが多くなりました。
「寝ているのかな?起きているのかな?」と、愛犬の所在確認をするために定位置を見ると愛犬がいません。「どこへ行った?!」と探す私。ローテーブルの下から視線を感じ、のぞいてみると・・・いました。
優雅に足を舐め、くつろいでいる愛犬。「何をそんなに探しているのですか?」とでも聞きたそうな顔をしています。
シニアな愛犬は、定位置にいることも多いのですが、想像をこえた場所でくつろいでいることもあり、私を驚かせるのでした。
本を読んでいると「カサカサ・・・ごそごそ」愛犬が動こうとしています。
読書をやめ、すぐに様子を見に行き、愛犬が立ち上がろうとしているお手伝いをします。
「トイレかな?お水かな?」愛犬を見ていると「動いただけです」と・・・。
仕事をしていても聞こえてくる「カサカサ、ごそごそ」という音。愛犬が今度はトイレに向かって、後肢を引きずりながら進んでいます。
「はいはい、無理はしない。今助けにいきますからね」愛犬を立ち上がらせ、無事排泄をさせます。
愛犬が動こうとしている「カサカサ、ごそごそ」という音。この音は私にとって、何とも言えない微笑ましいようなくすぐったいような、愛犬がそこに存在しているステキな音なのです。
愛犬が若いころは、ひとりでできることが多かったため、愛犬のいる場所や動いている音は気になりませんでした。
ですがシニア期を迎え、お手伝いが必要になった愛犬は今までと違い、その存在がとても気になるようになりました。
私の心も頭の中も支配をする愛犬。
「君がいること。君の動く音。君のために何かできることがとても幸せなんだよ」
愛犬のいる優しい時間。愛犬が作ってくれた空間に包まれながら、愛犬が気になって仕方がないありきたりな毎日が、いつまでも続くことを願うのでした。
只野 アキ/ドッグライター
犬の素晴らしさを皆様にお伝えし、犬を手放さない社会の実現を目指すドッグライターです。
家庭犬ドッグトレーナーとして、トレーニングやイベント運営を経験。愛犬の病気をきっかけにトレーナー業は休止し、現在はドッグライターとして活躍中。
趣味は犬とたわむれること。愛犬との生活が豊かになる情報や、皆様のこころがほんのりと温かくなるような記事をお届けします。
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