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犬を迎える

2020.08.14

高齢者が犬を飼うこと|迎える前にチェックすべき3つのポイントとは?

高齢になってから犬を飼いたいと思っても、最期まで面倒をみてあげられるのか、十分なお世話ができるのか心配になりますよね。確かに、高齢者が犬を飼うことには様々な問題がありますが、犬との暮らしが高齢者に良い影響を与えてくれることも事実と言えます。そこで今回は、高齢者が犬を迎えるメリットや問題点、迎える前にチェックすべき条件について考えていきます。

Author :江野 友紀/認定動物看護士

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高齢者が犬を迎える4つのメリット

高齢者 犬

高齢者が犬を迎えるということには、次のような4つのメリットがあると考えられます。

1.飼い主さんが孤独にならない

犬と共に過ごすことで孤独感が軽減し、犬について色々な話をすることで家族や周囲の人との会話が増えます。

2.外に出る機会が増える

散歩に出かけるため運動量が増え、規則正しい生活を送ることができます。また、散歩先で犬を連れた人に話しかけられたり、愛犬家同士の集まりなどに参加しやすくなり、社会的な繋がりが生まれます。

3.命を扱う責任感が、生きがいになる

自分でお世話をしなければならない生き物がいることで責任感が生まれ、犬のお世話が生きがいや楽しみになります。

4.病気や死亡のリスクが減る

高齢者が犬を飼うことのメリットは、科学的にも立証されています。2017年イギリスの科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」では「犬の飼育により飼い主の身体が丈夫になり、心血管疾患や死亡リスクが低下する」という研究結果が報告され、話題を集めました。

高齢者と犬の生活を取り巻く問題点

高齢者 犬

高齢者が動物愛護センターや譲渡会などで犬を飼育したいと申し出ても、譲渡条件に合わない、と断られてしまうことがあります。高齢者が犬を飼育することにはどのような問題があるのか考えてみましょう。

1.ペットの世話が大変になる

高齢になった飼い主さんの体力が落ち、病気も患いやすくなるため、犬を散歩に連れ出すことやシャンプーや爪切りなどのお手入れ、犬を動物病院に連れて行くことが難しくなります。飼い主さん自身に介護の必要性が出てくる可能性もあります。

また、動物の健康に不安があっても、年金暮らしで金銭的な負担を考えてしまい、動物病院へ行くことを躊躇してしまうことも実際にあるようです。

2.飼い主が先に亡くなってしまう可能性

厚生労働省の発表によると、2018年の日本人の平均年齢は女性が87,32才、男性が81,25才で、ともに過去最高を更新しています。犬の平均寿命は犬種によって差はありますが、14,5才であり、飼い主さんが高齢になってから子犬を迎え入れると、犬よりも先に飼い主さんが亡くなってしまう可能性があります。

3.ペットロスになり体調を崩す可能性

毎日共に過ごした愛犬が亡くなってしまったとき、飼い主さんが精神的に滅入ってしまい、ペットロスになる可能性があります。高齢者の場合、喪失感が体調不良に直結することがあるので「いつかは必ずお別れの時がくる」と覚悟しておく必要があります。

高齢者が犬を迎える前に|チェックすべき条件3点

高齢者 犬

高齢者が犬を迎える前にチェックすべき条件を2つご紹介します。

1.高齢者でもお世話がしやすい犬を迎える

高齢になると体力が落ちてくるので、日常的なお世話が難しい犬は避けるべきです。体力のある大型犬や、身体が小さくても多くの運動量が必要な小型犬、しつけが難しいとされている犬などを飼育することは、飼い主さんの負担が大きくなります。飼い主さんが十分に面倒をみてあげられる犬かよく考慮した上で迎え入れましょう。ただ、犬種によって性格の傾向は分かっても実際に迎え入れて生活するまではどんなコなのかは分かりません。そのためにももう1つの条件を見ていきましょう。

2.いざという時の預け先・引き取り先を探しておく

高齢になると病気や怪我などで通院したり、入院する可能性も高くなります。いざという時に犬を預かってくれたり、自宅に来て犬の面倒をみてくれる人を探しておきましょう。ペットホテルなどに預けることもできますが、長期になると費用が高額になります。 また、もしもの時には犬を引き取ってくれる人を探しておくことも大切です。

3.金銭的に問題がないかを試算する

犬を迎えて育てるということは大変お金のかかることです。お金をかけることが全てではありませんが、迎えた犬の食事・健康面にしっかり配慮して十分なケアができるのか?を考えて具体的に試算しておく必要があります。

高齢者・高齢になってから犬を迎えるということ

高齢者 犬

高齢者が犬を迎えるということは、体力的にお世話が大変だったり、飼い主さんが先に亡くなってしまう可能性などがあり、気にしなければならないポイントが多くあります。しかし、犬と過ごす日々は、飼い主さんの生活をより豊かなものにしてくれることと思います。これから犬を迎え入れたいと考えている人は、きちんと世話ができるのか、いざという時に代わりにお世話をしてくれる人がいるのかを考え、周りの人にも相談した上で決めていく必要があります。

◎ライタープロフィール
江野友紀 認定動物看護士

江野 友紀/認定動物看護士

地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。

  • 公開日:

    2020.07.29

  • 更新日:

    2020.08.14

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