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健康管理 / 病気

2020.07.03

犬が陰部を舐める4つの理由とは?オス・メスで異なる理由と観察しておきたいこと

犬がペロペロと陰部を舐める仕草、飼い主さんは時々見かけるのではないでしょうか?でも、あまりにも頻繁に舐めていると、何か身体に異常があるのでは?と心配になってしまいますよね。ここでは、犬が陰部を舐める理由や対処法についてご紹介します。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師(文:江野 友紀/認定動物看護士)

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オス犬とメス犬、共通して陰部を舐める理由とは?

犬 陰部 舐める理由

オス犬とメス犬は生殖器の構造が異なり、陰部を舐める理由にも違いがあります。まずは、オスとメスに共通した陰部を舐める理由をご紹介します。

1.陰部をきれいにするため

最も一般的な陰部を舐める理由は、排尿後に陰部をきれいにするためのものです。生理的な行動であり通常は問題ありませんが、長時間舐め続けたり、かじり始めたときは身体に異常がある場合もあるので、獣医さんに相談しましょう。

2.ストレス

犬は不安や緊張などでストレスを感じると、自分をリラックスさせるために身体を舐める仕草をすることがあります。特に分離不安症や散歩に連れ出してもらえないときなどは、自分自身を舐め続けることで被毛が抜け、はげてしまうこともあります。

3.注目してほしい

犬が頻繁に身体を舐めているときに、声をかけていることはありませんか?犬は飼い主さんの気を引くために、飼い主さんを横目で見ながらペロペロと舐めることがあります。舐める仕草をしたときに声をかけてしまうと、犬は身体を舐めれば飼い主さんが注目し、気を引けると覚えてしまいます。声をかけると余計に舐めるようになってしまうので、このようなときは反応せず、取り合わないようにしましょう。

4.泌尿器系の病気

膀胱炎や尿石症などの泌尿器系の病気になると、排尿後の残尿感の不快さから陰部を舐めることがあります。何度も排尿姿勢をとったり、尿に血液が混じるようなときは病気の可能性が高いので、動物病院を受診しましょう。

オス犬が陰部を頻繁に舐める理由とは?

犬 陰部 舐める理由

オス犬が陰部を気にして舐めている場合、次のような理由が考えられます。

1.勃起時に舐める

興奮したときなど、陰茎の勃起時には陰部を舐めることがあります。通常は特に問題になりませんが、先の毛が陰茎に絡まり、陰茎が包皮内に戻れなくなっているなどの理由で舐め続けることもあります。ペニスは血行障害を起こすと壊死してしまうこともあるので、執拗に舐めたり包皮から陰茎が出た状態が続くようであれば獣医さんに相談しましょう。

2.包皮炎など

陰茎の表面やそれを包む包皮の内側が細菌感染し、炎症を起こすことを包皮炎と言います。陰茎の先の毛が長い犬や足の短い犬種など、陰茎の先が不衛生になりやすい犬は細菌感染を起こしやすくなります。包皮炎になると、包皮から黄色~緑色の膿や分泌物が出ます。

メス犬が陰部を頻繁に舐める理由とは?

犬 陰部 舐める理由

メス犬が頻繁に陰部を舐める場合には、次のような理由が考えられます。

1.発情出血

発情出血は、いわゆる生理のことです。陰部から出血するため、多くのメス犬は気にして分泌物を舐めとります。生理的なものなので、通常は心配ありません。なるべく舐めさせたくない場合、犬が嫌がらなければマナーパッドやおむつを着用させても良いでしょう。

2.生殖器の病気

膣炎や子宮蓄膿症などの生殖器の病気になると、陰部を舐めることがあります。子宮蓄膿症は子宮に膿が溜まる病気で、放置すると命に関わることもあります。避妊していない犬で2週間以上継続的に発情出血のような出血が見られたり、膿のような臭いがしたり、飲水量の増加や食欲不振などの症状を伴う場合は子宮蓄膿症の疑いがあります。

犬が執拗に陰部を舐めるのには必ず理由がある

犬 陰部 舐める理由

犬は生理的に陰部を舐めますが、ずっと気にしているようであれば何らかの病気の可能性もあります。舐め続ける理由が解らなかったり、あまり執拗に舐めているようであれば様子を見ずに動物病院を受診することをお勧めします。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

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