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健康管理 / 病気

2020.07.13

【獣医師監修】犬の大腸炎まとめ!原因から治療法、予防法をまとめてチェック

犬の消化器トラブルに多い「大腸炎」。犬が大腸炎になると、下痢や血便、排便の回数が増えるなどの症状が現われ、脱水症状を起こすと重篤になることもあります。ここでは、犬の大腸炎の原因や治療法、予防についてご紹介します。

Author :江野 友紀/認定動物看護士(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の大腸炎とは?

犬 大腸炎

大腸炎は、その名のとおり大腸の粘膜に炎症が起こる病気です。

犬の大腸炎の症状

大腸炎の主な症状は下痢です。便の量や回数が増えたり、排便姿勢をとっても何も出なかったり、便が粘液に被われていたり粘膜や鮮血が付着することがあります。
一時的な下痢で済むこともありますが、激しい下痢で嘔吐を伴うような場合には脱水症状を引き起こし、重篤になることもあります。

他の犬や人にうつる?

大腸炎自体がうつることは考えにくいですが、大腸炎の原因がウイルスや細菌、寄生虫などの感染症であった場合には原因が他の犬に感染し、うつされた犬が大腸炎になる可能性はあります。

犬の大腸炎の原因

犬 大腸炎

犬の大腸炎の原因は様々ですが、次のようなものが挙げられます。

食餌によるもの

食べ過ぎによるものやドッグフードの急変、誤食、食中毒などがあります。

ストレスによるもの

新しい犬との同居や近所の工事による騒音、長時間の留守番、気候の変化、慣れないペットホテルなど、犬は様々な理由でストレスを感じます。

その他の原因

ウイルスや細菌、寄生虫などの感染症のほか、消化管にできた腫瘍、アレルギー、胃腸に慢性の炎症を起こす原因不明の病気(炎症性腸疾患:IBD)などがあります。

かかりやすい犬種や年齢

どの年齢、どの犬種でも大腸炎を発症する可能性がありますが、5才未満の若齢犬に起こりやすいとされています。

犬の大腸炎の治療法

犬 大腸炎

大腸炎の原因に合った治療が必要です。
寄生虫感染が原因の場合には駆虫薬の投与、細菌によるものであれば抗生物質を投与します。食餌やストレスによるもので一時的なものあれば、胃腸を休ませるために半日ほど絶食し、その後は消化に良いフードを少量ずつ与えましょう。
大腸炎の症状に対しては、下痢止めや粘膜を保護する薬を使用し、大腸粘膜や蠕動運動を回復させます。脱水症状が見られれば、輸液療法により脱水を改善することもあります。

治療にかかる費用

原因や症状の程度などにより異なります。あくまで目安になりますが、糞便検査や下痢止め、消化管保護剤、抗生剤の投与など、一回の治療に5,000~10,000円くらいかかります。

犬の大腸炎の予防について

犬 大腸炎

食餌はその子に合ったものを与え、フードを急に変えないようにしましょう。食べ過ぎにも注意が必要です。消化不良を起こすものや食中毒を起こす危険性のあるものは絶対に与えないようにしましょう。
ストレスは、大腸炎に限らず犬の心身に悪影響を及ぼすことがあります。ストレスをかけない生活を心がけましょう。
定期的な駆虫薬の投与や、ビオフェルミン(整腸剤)の投与も大腸炎の予防に繋がります。

再発する可能性

下痢止めや整腸剤の投与で症状が一時的に治ったとしても、原因が排除されない場合や治療を途中でやめてしまった場合には、大腸炎を再発したり、慢性化することもあります。
原因に合った治療を受け、獣医師の指示どおりに投薬や通院を続けることが大切です。

犬の大腸炎との向き合い方

犬 大腸炎

犬の大腸炎は、生活の見直しで改善される軽度のものもあれば、腫瘍など重大な病気により引き起こされている場合もあります。下痢が続く場合や出血を伴う場合などは要注意です。
特に子犬や高齢犬、免疫力の低下した犬が発症した場合には、下痢や嘔吐により脱水症状を起こし重篤な状態に陥る危険性もあるので、早めに動物病院を受診しましょう。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
江野友紀 認定動物看護士

江野 友紀/認定動物看護士

地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。

  • 更新日:

    2020.07.13

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