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健康管理 / 病気

2020.07.24

【獣医師監修】犬の口にできものが!考えられる病気と対処法を知っておこう

犬の口にできものを見つけたら、犬が痛みを感じているのではないか、何か悪い病気ではないかと心配になりますよね。犬の口のできものは悪性腫瘍の可能性もあるので、注意が必要です。ここでは、犬の口のできものの原因や考えられる病気、できものを発見したときの対処法についてご紹介します。

Author :江野 友紀/認定動物看護士(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の口にできものがある場合に考えられる原因とは?

犬 口 できもの

犬の口にできものがある場合、原因としては口腔内腫瘍や口腔内の炎症などが考えられます。

口腔内腫瘍

犬の口にできものを見つけたとき、最も注意しなければならないものは腫瘍です。一般的に口腔内にできる腫瘍は悪性の比率が高いとされており、観察しにくいため体表にできる腫瘍よりも発見が遅れてしまう場合があります。

口腔内の炎症

犬の口は歯周炎などにより赤く腫れたり、潰瘍ができることがあります。炎症が慢性化すると歯肉の組織が増殖し、しこりのようになります。
口腔内の炎症を放置すると、食欲が低下したり、歯の根元が化膿して更なる病気を引き起こしてしまう可能性があります。

犬の口にできものがあるときに、こんな症状を併発していたら要注意

犬 口 できもの

歯肉や口から出血する、口臭が急にきつくなる、よだれを垂らす、口の周りを触られることを嫌がる、食欲がなくなるなどの症状を伴う場合は注意が必要です。
口のできものの色が黒や紫の場合は、悪性腫瘍の可能性が高いともいわれています。

犬の口にできものがあるときに考えられる病気とは?

犬 口 できもの

犬の口にできものがあるときは、腫瘍の疑いがあります。口腔内にできる腫瘍には次のようなものがあります。

エプリス

エプリスは歯肉に発生する腫瘍で、犬では比較的多くみられる良性腫瘍です。
骨性、線維性、棘細胞性(きょくさいぼうせい)の3つがあり、主に見られるのは、骨性、線維性の2種で切除により良好な経過をたどります。棘細胞性エプリスは発生した場所の骨にまで浸潤してしまうため骨も含めた切除が必要になります。この棘細胞性エプリスは良性腫瘍ではありますが、性質は一般的な良性腫瘍よりも活発で、口腔内の扁平上皮癌と見た目が似ていることもあります。

悪性黒色腫

悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラニンをつくる細胞が腫瘍化したもので、口の中の粘膜に発生が多いことで知られています。進行が早い腫瘍であるため、発見した時点で既にリンパ節や肺に転移していることもあります。
黒色の犬や高齢犬に多く発生する傾向があります。

扁平上皮癌

扁平上皮癌は腹部の皮膚や口腔内粘膜、陰部の粘膜などに発生する悪性腫瘍です。
皮膚に発生すると脱毛や皮膚のただれ、潰瘍ができますが、細菌の二次感染により痒みを伴い引っ掻く様子などから皮膚病と間違われてしまうことがあります。
口腔内では歯肉によくみられ、浸潤する力も強く、骨にまで病変は広がっていきます。
膀胱の粘膜に発生した場合には、頻尿などの症状が現われます。

愛犬の口にできものが見られたら取るべき対処法とは?

犬 口 できもの

犬の口の中のできものが全て悪いものというわけではありませんが、見た目だけで悪性か良性かを判断することはできません。愛犬の健康を守るためにも、動物病院でできものの細胞を採取し、細胞診検査や病理検査できちんと判定してもらうことが重要です。
できものが悪性腫瘍であった場合には、様子を見ているとみるみる大きくなり、早期であればできた治療ができなくなってしまう可能性もあります。自己判断せずに、なるべく早く検査を受けましょう。

犬の口の中は定期的にチェックしましょう

犬 口 できもの

犬の口の中にできる腫瘍は、迅速に対処しなければ急速に増殖したり、転移してしまうものもあります。早期に発見するためにも、日頃から犬の唇をめくったり、口を開けて口腔内をチェックできるようしつけておきましょう。そして、できものを見つけたら様子を見ずに動物病院を受診することが大切です。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
江野友紀 認定動物看護士

江野 友紀/認定動物看護士

地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。

  • 更新日:

    2020.07.24

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