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健康管理 / 病気

2020.07.07

【獣医師監修】犬のパルボウイルス感染症の症状は?原因・治療法・予防法まで

犬の感染症にはさまざまな種類があります。その中でも高い伝染力と致死率を持つ病気が、犬パルボウイルス感染症です。特に子犬が感染し発症した場合、1~2日ほどで命を落としてしまうほどの恐ろしい病気です。今回は、犬パルボウイルスに感染してしまった場合、どのような症状や原因があるのか、また、その治療法や予防法についてご紹介します。

Author :KANAKO/トリマー(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬のパルボウイルス感染症とは?

パルボウイルス 犬

伝染力が強い犬パルボウイルス感染症に感染してしまうと、どのような症状があるのか見ていきましょう。

初期症状

通常、パルボウイルスに感染すると7~14日ほどの潜伏期間があり、その後症状があらわれます。症状は心筋型と腸炎型の2つにわけられます。
心筋型は、嘔吐や呼吸困難などの症状が突然あらわれ、急死してしまうことが多く、生後2か月未満の子犬にみられる症状です。
腸炎型は、嘔吐、下痢の症状が頻繁にあらわれ、食欲不振や脱水、悪化すると血便などの症状を引き起こします。徐々に衰弱し、命を落としてしまうこともあります。

他の犬や人にうつる?

犬パルボウイルスは人には感染しませんが、他の犬には感染します。万が一感染してしまい幸いにも症状が改善しても、その後数か月にわたり、ウイルスは生き続けることができます。そのため、散歩中の排泄物や唾液などで他の犬にうつしてしまう可能性があるので注意が必要です。

パルボウイルスの原因

パルボウイルス 犬

犬パルボウイルス感染症の原因には、直接的な原因と間接的な原因があります。

原因1:感染した犬との接触

直接的な原因としては、感染した(感染していた犬)との接触により感染します。感染していて症状があらわれていない潜伏期間に接触してしまうことが原因です。また、犬パルボウイルス感染症から回復した犬は治療後でも生きたウイルスを持っているため、感染してしまうことがあります。

原因2:排泄物や唾液との接触

直接犬との接触がなくても、パルボウイルスがついている排泄物や唾液に間接的に接触することでも感染してしまう場合があります。パルボウイルスは土や道路などの地面でも生きられるほど感染力の強いウイルスです。特に子犬の散歩のときには注意が必要です。

かかりやすい犬種や年齢

パルボウイルスは、どの犬種でもどの年齢でもかかる可能性があります。中でも、生後半年未満の子犬は、免疫機能が完全ではないため感染しやすくなります。

パルボウイルスの治療法

パルボウイルス 犬

犬パルボウイルス感染症に感染してしまったらどのような治療をして、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。

入院し対処療法を行う

パルボウイルスに直接効く薬や治療はありません。下痢や嘔吐、脱水など症状に合わせて抗生物質や下痢止め、吐き気止めなどを使用し対処療法を行います。症状があらわれたら、できるだけ早めに治療を開始することが大切です。

治療にかかる費用

犬パルボウイルス感染症の治療は、入院日数や治療法によっても違いますが、数万円~十数万と高額の治療費がかかるようです。その内容は、入院費や検査費、点滴や投薬、食事代などがあります。

予防法

パルボウイルス 犬

犬パルボウイルス感染症を予防するために必要なことをみていきましょう。

ワクチン接種で予防できる

犬パルボウイルス感染症は、混合ワクチンを接種により予防することができます。 混合ワクチンには、5種混合ワクチンや9種混合ワクチンなどがあり、犬パルボウイルス感染症以外の感染症も予防することができます。予防できる感染症の種類は、動物用で扱っているワクチンによって違いますので、接種する前に確認してみるといいでしょう。

《混合ワクチンで予防できる感染症》
・ジステンパー感染症
・アデノウイルスⅠ型感染症(犬伝染性肝炎)
・アデノウイルスⅡ型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
・コロナウイルス感染症
・パラインフルエンザ感染症
・レプトスピラ感染症コペンハーゲニー型
・レプトスピラ感染症カニコーラ型 など

再発する可能性

しっかりと治療し、ワクチン接種で免疫をつけておくことが大切です。混合ワクチンは、子犬の時期に2~3回、その後は1年に1回の追加接種を行うことが理想です。感染させないためにも毎年、忘れずに接種させてあげましょう。

パルボウイルスとの向き合い方

パルボウイルス 犬

犬パルボウイルス感染症についてご紹介しました。致死率の高い感染症ですが、ワクチンで予防できる感染症でもあります。特に免疫機能が完全ではない子犬には、感染させたくないですよね。そのためには、犬パルボウイルス感染症の正しい知識をもち、体調に変化がみられたらできるだけ早めに動物病院を受診することをおすすめします。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
KANAKO トリマー

KANAKO/トリマー

ミニチュアダックスフンド8頭と暮らし、犬にまみれた幸せいっぱいの生活を送っています。
普段は犬の服をハンドメイドで作ったり、トリマーとしての経験を活かしカットを楽しんだりしています。

  • 更新日:

    2020.07.07

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