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健康管理 / 病気

2020.07.20

犬がゲップをする理由とは?げっぷを減らすために飼い主が出来る4つのこと

一般的にゲップとは、胃の中にたまった空気やガスが口から排出される現象のことを言います。犬たちも普段の生活の中でゲップをすることがありますが、人のゲップと同様に、犬のゲップも大抵の場合は、大きな問題の兆候ではありません。しかし他の症状が併発される場合・頻発する場合には注意が必要です。今回は犬のゲップがなぜ起こるのか?という原因、考えられる病気、そしてゲップを減らすために飼い主さんができることを解説していきます。

Author :監修:阿片 俊介/クロス動物医療センター 主任動物看護師(文:docdog編集部)

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犬がゲップをするのはどんなとき?

犬 ゲップ

私たちが炭酸飲料を飲んだ時などに出てしまう生理現象としてのゲップは、犬にもよく見られます。一方、別の原因によりゲップをしていることもあります。まずは犬がゲップをする原因から順にみていきましょう。

1.ごはんを勢いよく食べたとき・水をがぶ飲みしたとき

まず、犬の場合も人と同様、口から過剰に空気を飲み込んでしまった時にゲップが出やすい傾向にあります。例えば、ごはんを勢いよく食べたとき・水をがぶ飲みした際に、同時に空気をたくさん飲みこんでしまい、これらがゲップ・おならとして出てくることがあります。

犬が水を飲むときは、首を下に下げ重力に逆らうようにして、舌の裏を使って吸い込むようにして水を飲むため、水と一緒に空気も飲み込む傾向があります。

2.腸内にガスが溜まっているとき

胃・小腸・大腸などの消化器官にガスが溜まっていることを「鼓腸(こちょう)」と言います。胃に溜まったガスはゲップとして口から排出されますが、腸に溜まったガスはおならとして肛門から排出されます。このようにガスが溜まる臓器は異なりますが、ゲップとおならは原因が同じと考えられています。

鼓腸の主な原因は、食物繊維の摂りすぎによる腸内細菌の異常繁殖です。また、犬は乳糖を分解する酵素が少ないため、犬に乳糖を含む食品を与え過ぎると細菌に分解されてガスが発生する原因になります。

注意したい犬のゲップ|考えられる病気とは?

犬 ゲップ

空気を飲み込んだ際に出るゲップであれば大した問題はありませんが、犬のゲップの回数が増えてきたと感じる場合、臭いがきついと感じる場合には、何らかの病気の可能性もありますので、よく観察するようにしましょう。

1.消化不良

食べ物の分解や消化が十分にできておらず、いわゆる消化不良を起こしている場合にも犬はゲップをすることがあります。食欲はあるが下痢や嘔吐をしていたり、ゲップが臭う場合には消化不良が疑われます。

食物繊維の多く含まれたご飯を食べたり、フードを変えた場合に使われる食材によって身体が反応しガスが発生するこで、ゲップに繋がることがありますので、心当たりがないかを確認してみましょう。また、食べてはいけないもの(ゴミ、腐った食べ物)を口に入れた犬も、消化不良などによりゲップをすることがあります。

中には胃腸炎や膵臓炎などの初期症状の場合がありますので、1週間以上続くようなら動物病院で診てもらうようにした方が良いでしょう。

2.胃拡張・胃捻転

腸炎などで腸内細菌が異常増殖した場合や膵臓疾患などが原因で胃にガスがたまると、急性胃拡張となり命に関わることもあります。胃にガスがたまり胃拡張となった状態で激しい運動をすると胃捻転という緊急処置が必要な状態となり非常に危険です。

この症状の場合、ゲップがガス臭いことが多くなりますが、ゲップの症状以外に、お腹がパンパンに張っている・よだれが大量に出ているといった症状が見られた場合には、急いで動物病院へ連れて行きましょう。

3.食べ物アレルギー

アレルギーを持っているコの場合、軽微なものでゲップという症状が起きる場合があります。身体をかきむしったり、咳をする等の症状が併発することが大半ですので、いつもと違う食事を与えていないか?等をチェックしましょう。

犬のゲップを減らすためにできる4つのこととは?

犬 ゲップ

生理的なゲップであればあまり深刻にとらえなくてもいいかもしれませんが、胃にガスがたまることで胃拡張・捻転症候群など命に関わる病気になるリスクも高まります。胃にガスがたまるのを少しでも抑え、ゲップを減らしてあげることが大切です。では愛犬のゲップを減らすにはどうすれば良いでしょうか?

1.ごはんの器・位置を変える

早食い防止用の器など、ゆっくり時間をかけて食べるために設計された器に変更してみましょう。がっついて食ぐことによって一緒に空気を飲み込んでしまうことを防ぎます。また、水を入れる食器を台に置いたり、少し高くなった食器に変更することで愛犬の首が下に下がりすぎないようにしてみましょう。

2.ごはんの種類を変える

消化の良いごはんや食物繊維の少ないごはんに変えることでガスの発生を減らすことができるかもしれません。ゲップが頻繁にたくさん出るようであれば獣医師に相談しましょう。

3.食事の回数を増やす

ごはんの1回の量を減らすことで消化しやすくなり、ガスの発生を抑えることができます。量は変えずに食事の回数を増やすようにしてみましょう。

4.食後すぐの運動は厳禁

食後、胃に食べ物や空気がたくさん入っている状態で激しい運動をしてしまうと、胃が捻じれる胃捻転という状態になってしまう危険がありますので絶対に避けましょう。食後はなるべくリラックスさせてゆっくりさせましょう。また、体質によってゲップが出てしまうようであれば、人間の赤ちゃんをゲップさせるように優しく背中を撫でてあげるとゲップが出やすくなるかもしれません。

犬のゲップは日頃の観察でチェック

犬 ゲップ

犬のゲップは基本的には問題ない生理現象です。しかし、ゲップの回数が多かったり早食いなど胃にガスがたまりやすい癖がある子は、その先にあるリスクを避けるためにも工夫してあげましょう。犬のゲップはちょっぴり笑えてしまうようなかわいい生理現象でもありますが、日頃からよく観察し、異常に気付いてあげられるようにしましょう。

◎監修者プロフィール
阿片 俊介

阿片 俊介/クロス動物医療センター 主任動物看護師

茨城県出身。日本獣医生命科学大学を卒業し、認定動物看護師の資格を取得。千葉県の動物病院に勤務後、動物用医薬品販売代理店にて動物病院への営業を経験。犬とのより良い暮らしをサポートできるよう、飼い主の方の気持ちに寄り添いながら、安心して正しい情報をお伝えできるよう心がけています。

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