歯ブラシを使っての愛犬の歯磨きは、生後2~3ヶ月頃の子犬のうちから始めるのが望ましいです。乳歯は生後4ヶ月頃から永久歯へと生え変わり始め、生後7ヶ月頃に生えそろいます。
「永久歯が生えそろってから歯磨きをすればよいのでは?」と思うかもしれませんが、大抵の犬は口元を触られることを嫌がり歯磨きが苦手なので、子犬のうちから歯ブラシに慣れさせ、歯磨きを習慣化しておくことが大切です。
犬用の歯ブラシもありますが、人間用の歯ブラシを使用しても問題ありません。人間用の歯ブラシを使う場合は、柔らかい毛のものが適しています。
ヘッドのサイズは、愛犬の口の大きさに合ったものを選んであげましょう。大型犬の場合は、大人用のヘッドが2cm程度の歯ブラシで問題ありませんが、小・中型犬の場合は、ヘッドが小さくコンパクトな歯ブラシが向いています。
歯ブラシの毛が硬すぎたり、愛犬の口の大きさとヘッドのサイズが合っていなかったりすると、歯や歯茎を傷つけてしまうこともがあるので注意しましょう。
犬にとってマズルや口元は敏感な場所なため、多くの犬は歯ブラシを口に入れると嫌がります。そのため、歯ブラシを嫌がる場合は、歯磨きシートなどを使うとよいでしょう。手の指に歯磨きシートをきつめに巻きつけ、愛犬の歯をこすり磨きすると汚れが落ちます。
ただし、歯磨きシートは歯の表面の汚れは比較的簡単に落とせるものの、歯間の汚れが落としづらいほか、歯と歯茎の間の歯周ポケットに溜まった汚れは取り除けません。そのため、最終的には歯ブラシを使用しての歯磨きを目指しましょう。
犬用の歯ブラシは犬の歯並びを考慮し、磨きやすいような形状になっています。ここでは、小型犬用と中・大型犬用のおすすめの歯ブラシを、それぞれピックアップしてみました。
ヘッドに360度ブラシがついている小型犬用の歯ブラシです。歯ブラシをどの角度で歯に当てても、ヘッドのプラスチック部分が歯や歯茎にカチカチとぶつかることがないので、安心して歯磨きができます。
細さ0.07mmの約2万本もの超極細毛でできており、歯の表面や歯周ポケットに入り込んだ歯垢を除去し、口内環境を清潔に保ってくれます。また、歯の裏側も比較的磨きやすいほか、歯茎のマッサージになるのも360度ブラシの魅力です。
歯磨きのヘッドが大きめの中・大型犬用歯ブラシです。奥歯までしっかりと磨けるようヘッドの厚さが薄く、柄に対して15度傾斜しています。
ブラシの毛が柔らかいので、歯周病などで歯茎が弱りぎみの犬にもおすすめです。歯茎マッサージもでき、歯も歯茎も健康に保てます。
永久歯がそろってから愛犬の歯磨きを始めると、歯ブラシに強い抵抗を示すことも少なくありません。生後2~3ヶ月の早い段階から歯磨きをして、歯ブラシに慣れさせておきましょう。
歯ブラシは愛犬の口の大きさに合った、毛の柔らかいものを選んであげてください。人間用の歯ブラシでも問題ありませんが、磨きやすい形状になっている、犬用歯ブラシを使用することをおすすめします。