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健康管理 / 病気

2020.07.16

犬に市販の下痢止めの薬を使っても良い?獣医師が丁寧に解説

愛犬が下痢をした時に下痢止めを使用したことはありますか?また人間用の整腸剤など使用したことはありますか?愛犬が何度も下痢を繰り返していると辛いのではないか?と下痢を少しでも止めてあげたくなりますよね。今回は犬が下痢になった時の下痢止めを使用する際の注意点や気を付ける点などについて解説していきます。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師(文:docdog編集部)

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犬が下痢をした時は下痢止めの薬を使った方が良いの?

犬 下痢止め

犬が下痢をする原因は様々です。環境の変化などによるストレス、食事の変更、異物を食べてしまった、寄生虫感染、細菌感染、ウイルス感染、腫瘍など下痢をひきおこす病気がたくさんあります。犬が急に下痢をしても元気や食欲がある場合は、大体の場合は下痢止めの薬と乳酸菌を与えることでよくなります。

一方で、原因に感染症などの疑いがある場合は、下痢止めの薬を使うことで病原菌が排泄されず体内に残ってしまうこととなり治療が長引くことがあります。その場合は下痢止めの薬を使っても完全にはよくならず、抗生剤や駆虫剤など原因に応じた投薬が必要となってきます。

下痢止めの薬にはどんな効果があるの?

下痢止めの薬はどのような効果があって使用されるのでしょうか?一般的な下痢止めの薬には、下痢をした時に体内で起こっている腸の炎症をとめたり粘膜を保護したりする作用があります。軽度の下痢ではこの効果によりすぐに治ることが多くなっています。

犬の下痢止めの薬の使用判断はどうやってやる?

犬 下痢止め

下痢止めの薬を使用するかどうかは獣医師が犬の状態を検査してみてから総合的に判断してくれるのを待ちましょう。愛犬の下痢を発見した時に家で出来ることは、半日~1日の絶食です。それでも改善が見られない場合は、動物病院に連れて行きましょう。

動物病院では一般的な検査や糞便検査が行われます。寄生虫が原因の場合、糞便検査で見つかることが多いです。寄生虫が原因の場合は根本的な原因である寄生虫に効く駆虫薬が投与されます。

寄生虫が検出されずに元気もあり軽度の下痢の場合は、下痢止めの薬と乳酸菌などの整腸剤が処方されることが多いです。それでも良くならない場合や重度の下痢の場合は血液検査など詳しい検査が必要となり抗生物質なども投与されることとなります。

市販の下痢止めの薬を使用しても良いの?

犬の下痢止めはインターネットでも購入できます。しかし犬が下痢をした時に市販の下痢止めの薬を使用することはあまりお勧めできません。上でも説明したように下痢止めの薬を使うことにより症状が悪化してしまう病気もあるからです。基本的に動物病院で検査をしたうえで下痢止めの薬は処方されるものです。ただし何らかのストレスでよく下痢をしてしまうなど下痢の原因が明らかな場合は、一度かかりつけの動物病院に市販薬の使用を相談してみるといいでしょう。

犬の下痢止めにビオフェルミンを与えても大丈夫?

犬 下痢止め

犬が下痢をした時に人間用のビオフェルミンを与えても大丈夫なのでしょうか?答えとしては特に副作用もなく問題はありません。しかし人間用の整腸剤ですので、犬用の整腸剤とは含まれている成分の割合が異なります。すべての下痢に効果があるわけではありませんが、少し軟便になったという時に飼い主さんの判断で与えても大丈夫です。

しかし説明した通り整腸剤を与えるだけでは治らない原因の下痢もたくさんあります。ビオフェルミンを与えたから大丈夫というのではなく、様子を見て下痢の状態が変わらない もしくは ひどくなるようなら動物病院への受診をお勧めします。

普段から愛犬の様子を観察しておきましょう!

犬 下痢止め

今回は犬が下痢をした時の下痢止めの薬の使用法について解説してきました。解説してきたとおり愛犬が下痢をしたからといって下痢止めの薬は安易に使わないようにしましょう。どのような病気にも当てはまりますが、一番大切なことは普段の愛犬の状態を知っておくことです。少しストレスがかかると下痢をしやすい、散歩中に拾い食いする癖があるなど状態を知っておくことで何かあった時の診断が早くできます。愛犬のストレスがかかる場面を知っておくと飼い主さんも対処がしやすいと思います。家族の一員である愛犬も家族と一緒に健康に暮らしましょう。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

  • 更新日:

    2020.07.16

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