
ヤギミルクは、犬が飲んだり食べたりしても大丈夫な乳製品です。ヤギミルクは、犬の母乳に近いことから下痢になりにくい、消化しやすい、低カロリーなどメリットが多くあります。また、アレルギーを引き起こしにくく、乳糖不耐症を引き起こす乳糖がほとんど含まれていないため、むしろ愛犬に乳製品を与えたい場合はヤギミルクを与えることが推奨されています。
ここでは、ヤギミルクの主な栄養素について紹介していきます。
必須アミノ酸のタウリンがヤギミルクには、牛乳の20倍の量が含まれています。視力・聴力を正常に保つのに必要な栄養素で、抗酸化作用も持っています。犬はタウリンを肝臓で合成することが可能ですが、合成能力が未熟な幼犬だったり、低下した老犬は不足がちになるため、サプリなどで補給が必要になります。
ヤギミルクには、吸収しやすい動物性タンパク質が豊富に含まれています。健康的な皮膚や被毛、筋肉の維持に必要不可欠な成分です。特に筋肉や骨格が作られる成長期には多くのタンパク質が必要になります。
歯や骨格の発育や維持に必要な栄養素であるカルシウムも、含有量が多いとされる牛乳よりもヤギミルクの方がやや多く含まれています。
低カロリーで肥満気味の子のダイエットサポートとしても用いられえるヤギミルクですが、やはり与えすぎはNGです。 低カロリーと言っても与えすぎると肥満の原因になりますし、栄養豊富なためフードの他に多く摂取すると栄養バランスが偏ってしまいます。おやつとして少量与えたり、多めに与える場合はフードの量を少し減らすなどバランスに気を付けましょう。
また、下痢になりにくいとされていますが、お腹が弱い子は少量でもうんちが緩くなることもあるため、初めて与える際は様子をみながら少しずつ与えましょう。
栄養豊富なヤギミルクをそのまま与えるのもいいですが、手作りごはんに混ぜて与えるのもおすすめです。ここではヤギミルクを使って作ることができる簡単な愛犬用のレシピを紹介していきます。
【材料】
・卵 1個
・ヤギミルク 小さじ3
・水 125cc
【作り方】
1.粉末状のヤギミルクは分量の水に溶かしておく。
2.しっかりと溶いた卵にヤギミルクを加えて混ぜる。
3.1、2を器に注ぎ入れる。
4.アルミホイルで蓋をした器を鍋に並べる。
5.鍋に器の底から1cm程度お湯を入れて蓋をし、弱火で10分加熱。
6.爪楊枝などで中まで火が通っていることを確認して、冷やしたら完成!
途中までは人間用のシチューを作る要領と同じです。途中まで一緒に作れるので、意外と楽チンです。
【材料】
・豚ひき肉
・白菜
・大根
・にんじん
・じゃがいも
・ヤギミルクパウダー
・水
【作り方】
1.野菜を食べやすい大きさにカットし、豚ひき肉も一口サイズの大きさに丸める。
2.鍋に水を入れて、野菜を煮込む。
3.じゃがいもとにんじんに火が通ったら、ミートボールを入れる。
4.ミートボールに火が通ったら、ヤギミルクパウダーを入れてよく混ぜれば完成!
アイスの作り方はとても簡単です。ヤギミルクを凍らせるだけ!夏場の水分補給や散歩後のクールダウンにもおすすめです。そのままアイスとしてあげてもいいですし、粉末のミルクを溶かして作り置きし、その都度溶かして与えるという与え方もできます。
ヤギミルクは低カロリーで栄養価も高く、アレルギーや下痢を引き起こしにくいなど与えるメリットが多くあります。特に栄養素が不足しがちな老犬や食欲がない子の食事に取り入れてあげるといいでしょう。ごく稀ですが、アレルギーを引き起こす可能性もありますので、初めて与える際は少量から与えるようにしましょう。
望月 紗貴/犬の管理栄養士、ペット看護士、ペット介護士、ペットセラピスト、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー
3頭の愛犬たちと1頭の保護犬、3匹の愛猫たちと山奥で暮らす真の動物好きライター兼ペット記事監修者。
犬に関しての正しい知識共有を目的とし、ネットメディアでの情報提供活動を行っております。
休日は愛犬バーニーズマウンテンドッグ、ゴールデンレトリバー、ボーダーコリーとの時間を大切に過ごしています。