
茹でたり、焼いたり、似たりと調理の幅が広く様々な料理に使える卵は、とても栄養価が高く愛犬の手作り食に積極的に取り入れたい食材です。ここでは、主な卵の栄養素から1日の摂取量の目安、おすすめの調理法について紹介していきます。
卵は、ほぼ完全な栄養食品と言われており、必要な栄養素は食物繊維とビタミンC以外は殆どが含まれています。ビタミンB群、カルシウム・カリウムなどのミネラルのバランスもよく、特にタンパク質を構成するアミノ酸スコアが100と高いため、良質なタンパク質源として有効です。
栄養価が高く体にいい食べ物でも与えすぎは禁物です。卵の一日の摂取量は愛犬の大きさによって異なります。
体重1kgあたり5g程度とされており、Mサイズの卵の重さが約60gとすると、チワワなどの超小型犬は約15g、大型犬なら約150g以下が目安になります。10kg前後の犬であればMサイズの卵1個、大型犬なら2個程度(1日当たり)食べることができます。
調理法としては低カロリーの茹で卵がおすすめですが、汁物に溶いたり、目玉焼きにするなど調味料を使用しなければ人間と同じように調理して与えることが可能です。
ただし、卵白を生で与えてはいけません。加熱していない卵白を大量に食べると皮膚炎や食欲不振などの症状を引き起こす可能性があるため、白身は必ず加熱して与えてましょう。
ここでは、Instagramに投稿された卵を使った愛情たっぷりの手作りごはんを紹介していきます。
チワワのふぅ君の誕生日ディナーは、ふわとろオムライスにハンバーグがついた豪華なオムハンバーグプレート。お子様プレートならぬお犬様プレートで、おしゃれに飾り付けされていますね。オムライスの中身は、ケチャップライスの代用としてふやかしたドッグフードが入っているのだそう。デミグラスソースの代わりにトマトたっぷりのソースがかかっており、卵に含まれないビタミンCと食物繊維もカバーされています。
豚細切れ肉とりんご、サツマイモ煮に卵を溶いた体が温まりそうな一品。サツマイモとりんごの自然の甘みで食ムラがあったり食欲がない子でも、食欲をそそりそうですね。
鶏そぼろにスクランブルエッグ状の卵とブロッコリー、パプリカと彩りが綺麗な4色鶏そぼろ丼です。愛犬用と飼い主用を同時につくり、調味料なし・ありで取り分ければ、時短調理もできそうですね。
愛犬に愛情をかけた手作りごはんを与えたいけど、栄養バランスやレシピに自信がなく踏み出せない方も多いでしょう。ここでは、そんな手作り食初心者の方におすすめする愛犬用の手作りごはんレシピ本を2冊紹介していきます。
ペット栄養管理士が全国の愛犬家から寄せられた悩みを元に作った、1週間ごとのレシピが掲載されたレシピ集です。各レシピには作り方だけでなく食材の解説が書かれていたり、食物アレルギーがある子のために交換可能な食材リストがついているなど、手作り食への知識も深まります。
手作りごはんのスペシャリストである2人の獣医師が考案した、安心して与えられるレシピが掲載されています。どれも難しい調理法ではなく、煮込むだけで完成する栄養バランスの整ったレシピなど簡単に完成するごはんが満載です。
卵は調理の幅も広く、犬にとっても栄養価の高い食べ物です。与える量を守り、白身は生では与えないよう注意して、是非愛犬の手作りごはんに取り入れてみてくださいね。
望月 紗貴/犬の管理栄養士、ペット看護士、ペット介護士、ペットセラピスト、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー
3頭の愛犬たちと1頭の保護犬、3匹の愛猫たちと山奥で暮らす真の動物好きライター兼ペット記事監修者。
犬に関しての正しい知識共有を目的とし、ネットメディアでの情報提供活動を行っております。
休日は愛犬バーニーズマウンテンドッグ、ゴールデンレトリバー、ボーダーコリーとの時間を大切に過ごしています。
関 ゆりな/ドッグライター
ビションフリーゼのココメロ(1歳)とのんびり暮らすフリーランスライター。ココメロの健康のため栄養満点の手作り食を作るべく、栄養学について勉強中。
長年犬を飼ってきた経験を元に、愛犬との生活がより充実できるような、愛犬家の皆様のためになる情報発信を目指します。