チワプーのしつけ方や遊び方などの育て方を知るためには、両親犬の性格や特性を理解する必要があります。ここでは、両親犬の活躍の歴史からチワプーの得意なこと、苦手なことについて紹介します。
チワプーの両親犬であるトイプードルは、使役犬として荷車を引いたり、水猟犬としてカモ狩りを行っていました。その身体能力の高さと賢さからサーカスや警察犬などでも活躍し常に人間のそばで働いてきた犬種です。一方、チワワは歴史が古く起源には諸説ありますが、古くから愛玩犬として飼育されてきたと言われています。
ミックス犬のチワプーの中には、長い間人のために働いてきた使役犬の血と癒しを与えてきた愛玩犬の血が流れているということです。
トイプードルは、先ほども紹介したように優秀な使役犬として活躍していたため、賢く器用で記憶力がいいです。チワワも賢く飼い主に従順な犬種のため、チワプーは頭がよくしつけもしやすいと言えるでしょう。飲み込みが早いため、簡単な芸ならすぐに覚えることができます。
チワワは、臆病で警戒心が強い子が多く見知らぬ人や犬を怖がり、吠えてしまうこともあります。一方、プードルはフレンドリーな性格の子が多いため、チワプーはプードルの社交性がチワワの臆病さを補うことが多いようです。
どちらの犬種の性格を色濃く受け継ぐかは成長してみないとわからないことですが、一般的にプードルの性格を強く受け継ぐ傾向にあります。そのため、社交性がありつつ用心深さも兼ね備えた性格の個体が多くみられます。フレンドリーな性格を伸ばしてあげるためにも子犬のうちから社会性を身に着ける機会を多く作ってあげましょう。
チワプーは、頭がよく物覚えもいいためしつけは比較的入りやすい犬種です。しかし、チワワ寄りの性格だと頑固さが出ることもあるため、辛抱強く教える必要があるでしょう。警戒心が強く、無駄吠えしてしまうコもいるため、子犬のうちから多くの人や犬に触れ合わせて社会性を身につけさせることで、警戒心は薄れていきます。
賢さゆえに甘やかしたり、一貫性のないしつけを行ってしまうとわがままなコに育ってしまうこともありますから、メリハリのあるしつけを行いましょう。
チワプーは、好奇心旺盛で遊び好きのコが多いようです。運動量はそれほど必要ありませんが、活発なためドッグランや広い公園で自由に遊ばせてあげるのもいいでしょう。
室内遊びも喜んでするため、ぬいぐるみやボール遊びなど体を使う遊びから、頭を使う宝探しやノーズワークなどもおすすめです。
トイプードルは身体能力が高く、アジリティやフリスビーなどなんでもこなせるイメージがありますが、意外なことにチワワも難易度の低いアジリティであれば十分にこなすことができます。ドッグスポーツは、飼い主との信頼関係を深める機会でもあるとして、近年人気が高まってきています。
ただ、遺伝的要因により、チワワもトイプードルも脱臼しやすい個体がいるため激しい運動をするは避けましょう。
チワプーは室内で元気よく走り回るため、滑って怪我をしないようカーペットやクッションフロアを敷いてあげましょう。また、寒さや暑さには弱いため、室内の温度と湿度管理を心がけましょう。
活発で好奇心旺盛なコが多いため、誤飲したりイタズラされては困るものは愛犬の届く場所には置かない、危険な場所には柵をして入れないなど事故を予防する環境を常に作ることも大切です。
チワプーは、愛らしい両親犬から外見だけでなく、性格もそれぞれの犬種の良さを引き継いで育てやすい魅力的なミックス犬です。容姿や性格がどちらの親犬の要素を色濃く受け継ぐか、成長するまで分かりませんが、純血種にはないワクワク感があるのではないでしょうか。愛らしい外見から甘やかしてしまわないよう一貫性のある接し方をしながら、愛情をたっぷりと注いでチワプーとの充実した時間を過ごしてくださいね。
関 ゆりな/ドッグライター
ビションフリーゼのココメロ(1歳)とのんびり暮らすフリーランスライター。ココメロの健康のため栄養満点の手作り食を作るべく、栄養学について勉強中。
長年犬を飼ってきた経験を元に、愛犬との生活がより充実できるような、愛犬家の皆様のためになる情報発信を目指します。