コッカープーは、アメリカン・コッカー・スパニエルとトイプードルの間に生まれた、アメリカで人気の犬種です。どちらかと言えば見た目はプードル寄りの印象を与えをますが、華奢なトイプードルに比べて、アメリカン・コッカー・スパニエル似の、がっしりとした体格の子が多い傾向があります。 ミックス犬ですので、親犬のどちらに似るかでその体格も違ってきますが、おおよそ、体高25~38センチ・体重5~11キロ程度になります。
アメリカン・コッカー・スパニエルはアメリカ原産の中型犬です。 猟犬として活躍していた犬種なので、長い被毛の下は意外に筋肉質でしっかりとした骨格をしています。
トイプードルはフランス原産の小型犬です。 フワフワやクルクルの巻き毛が特徴で、ぬいぐるみのような可愛らしい外見ですが、水鳥の猟犬として活躍していた犬種ですので、機敏で運動神経も抜群です。
コッカープーの交配は1960年代から始まりました。最初は単なる雑種とされていましたが、次第にアメリカで人気が高まり、コッカープー同士の交配が行われ、コッカプー・クラブ・オブ・アメリカ等の犬種クラブも設立されていきました。同クラブでは犬種の維持にあたって、容姿を統一することよりも性格の安定化を目指すとされています。
アメリカン・コッカー・スパニエルもトイプードルも、家庭犬として人気が高く、育てやすい犬種として知られています。 その間に生まれたコッカープーは、両親のDNAを引き継ぎフレンドリーで優しい性格の子が多いため、初めて犬を飼う方や子供がいるご家庭でも安心して飼える犬種と言われています。
一方、好奇心が旺盛で元気な一面もありますので、子犬期はイタズラをすることがあるかもしれません。どの犬種にも言えることですが、子犬のうちにしっかりとしつけをしておくことが大切になります。頭の良い犬種なので覚えが早く、比較的しつけはしやすいです。
トイプードルは頭が良いことでも知られていますね。全犬種の中で頭が良いと言えば、第1位がボーダーコリー、第2位がトイプードルになります。 アメリカン・コッカー・スパニエルは上位20位ほどではありますが、全犬種の中でいうと上位と言えます。
コッカープーはトイプードルの被毛の特徴が出る傾向が高く、フワフワの巻き毛の子が多い傾向があります。 抜け毛が多いアメリカン・コッカー・スパニエルに対し、トイプードルは非常に抜け毛が少ない犬種ですので、コッカープーも抜け毛は少なめになります。 フワフワの巻き毛は、放っておくともつれて毛玉ができてしまいますので、毎日丁寧にブラッシングしてあげてくださいね。
また、トイプードルの被毛を受け継いだコッカープーは、様々なカットスタイルを楽しむことができます。
今回は、アメリカン・コッカー・スパニエルとトイプードルの掛け合わせによって誕生した「コッカープー」をご紹介しました。 見ための可愛さや飼いやすさから、日本でもコッカープーを迎える飼い主さんは増えてきています。 一方で出回っている情報が少ない分、初めての方が育てる上では少しハードルがあるかもしれません。 コッカープーの寿命は他の小型犬と同様に、約12~18年くらいだと言われています。 犬を飼うことは楽しいことだけではないので、最期までお世話することができるのかをしっかり見極めた上でお迎えしてあげるといいですね!