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犬種図鑑

2020.07.02

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターってどんな犬種?特徴・性格などの基本情報

ドイツ原産のポインター種であるジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは、19世紀のドイツで一世を風靡した狩猟犬です。残念ながら日本では2001年を境にJKCの犬籍登録がされていないため、どんな犬種なのかこの目で確かめることは難しいと言えますが、ヨーロッパをはじめ、アメリカではドッグショーや実猟の現場で活躍しています。今回は、そんなジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの誕生の歴史・特徴・性格から育て方や魅力までをご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの歴史

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター

19世紀、狩猟が盛んに行われていたヨーロッパでは、各国で有能な狩猟犬の育種が行われていました。中でもドイツのブリーダーは、アルプスの山岳地帯、鬱蒼としたイバラが生い茂った森、冷たい水場で活躍できる狩猟犬の作出に力を注いでいました。当時、ドイツのハンター達は、一人または少数で行動することが多く、鹿、イノシシからウサギ、キツネさらに水鳥までさまざまな猟を行うため、あらゆる要素を備え持ったガンドッグを必要としていたのです。

ハント、ポイント、レトリーブの全てをこなせる犬種の誕生

ハンターから強い要望を受けたブリーダーは、猟師が必要としている3つの要素、獲物がいる場所を見つける(ハント)、獲物がいる場所をハンターに教える(ポイント)、獲物を回収する(レトリーブ)の全てをこなす犬種の育種を始めました。

ドイツで人気のあったジャーマン・ショートヘアード・ポインター、プーデルポインター、ジャーマン・ラフヘアード・ポインター、ポーリッシュ・ウォータードッグ、ポインティンググリフォンなどの犬種を基礎犬として誕生したのがジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターです。

人気犬から絶滅の危機へ

オールラウンドハンティングドッグとしてドイツのハンターから絶大な人気のあったジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターですが、多彩なあまりハンターの猟という楽しみが激減してしまいました。猟銃や回収犬であるレトリバーの需要が減ることが懸念され、一気に人気が下降し絶滅の危機にまで瀕してしまっています。

アメリカで人気を回復

現在では、ドイツの人気犬種ランキング上位に入っているジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター。ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターが誕生してすぐにドイツのケンネルクラブでは犬種登録が行われています。一時は絶滅の危機に瀕したこともあったジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターですが、移民とともにアメリカに渡り犬種の保存が行なわれました。そして、1959年正式に犬種としてAKCに登録されました。

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの特徴

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター

ドイツ原産らしく立派な口ひげと眉毛が特徴のジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター。賢く、好奇心が旺盛なジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターには、有能な狩猟犬としてさまざまな特徴があります。

針金のような固い被毛があらゆる天候からカラダを守る

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの大きな特徴は、どんな天候にも耐えられる密なアンダーコートと悪天候にや深い茂みにも対応するっ針金のような被毛です。3~5cmの短く固い被毛は、深いイバラの中や冷たい自らカラダを保護する役割を果たしています。

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの体型

嗅覚に優れ、どんな場面でも猟犬としての能力を発揮するジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター、オスは体高61~68cm、体重24~26kg、メスは体高57~64cm、体重は22kgの中型犬です。

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの性格

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター

優秀の狩猟犬であるジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは、活発で明るく、賢い性格が特徴です。どんな指示にも従うだけの能力を備えていることもジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの性質と言えます。

勇敢で好奇心旺盛

さまざまな犬種から育種されたジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは、意欲的に活動する犬種ですが、多くの猟犬と同じように独立心に富み、頑固な一面もあります。そのため、見知らぬ人やリーダーシップを取れない飼い主の指示には従わない時があります。

愛情豊かで家族思い

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは育種の際に、有能な猟犬としてだけではなく、優しく家族に対して忠実な性質を求められ作出されました。その結果、レトリバーなどと同じように飼い主とその家族に対して深い愛情を示す犬種となっています。

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの育て方

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター

運動能力が高いジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは、育てていく上でもその能力を十分に考慮する必要があります。そのため、1日に最低2時間以上の運動を必要とします。特に、水辺での遊びや飼い主と一緒に何かをして遊ぶことが好きなため、歩くだけの散歩ではなく、泳がせる、一緒に登山をするなどアクティブな毎日を送らせてあげることが必要です。

運動不足は、ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターにとって最大のストレスとなり、ストレスがたまると破壊や吠えるなどの行動に出ることがあります。通常の家庭犬と同じような育て方では、ストレスがたまってしまうと考えた方がいいかもしれません。

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの魅力

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター

日本のみならず、世界でも希少な犬種であるジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター。豊かな口ひげと眉毛、たくましいカラダを備えたジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの魅力はなんといっても狩猟の場で発揮されます。鳥や小動物をはじめ大型の動物まで、あらゆる狩猟に対して存分に能力を発揮することから、オールラウンダーハンターと呼ばれているほど。大胆不敵でありながら、飼い主に寄り添う優しさを持ち合わせていることもジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターの魅力と言えます。

残念ながら日本では出会うことが難しい犬種

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター

ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは、現在でも、実猟犬、ショードッグとして飼育されていることが多く、家庭犬として飼育されていることはほとんどありません。また、過去には日本でも数頭登録されていたようですが、現在は日本でお目にかかることが極めて難しい希少犬種です。エネルギッシュで高い運動能力と忠誠心、家族思いな性質と魅力が詰まったジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターは、アウトドア志向の方にとっても大きな魅力かもしれませんね。いつか、日本でも出会える日が来ることを期待したいところです。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 更新日:

    2020.07.02

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