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連載 / ブログ

2020.07.03

連載|シニアの愛チワワ|vol.33

君がそこにいる幸せ。君の瞳にうつるもの。

犬たちは、私たちの想像を超えるものに興味を示し、目を輝かせ大発見を堪能します。今日は愛犬が今まで何を見てきたか、それがどのように映ったのか?などを考えるお話です。本来犬は、心を開放し自由にそれができるはずです。今、それができない環境にいる犬たちも、いつかは輝いた世界が見られるように、という願いも含めて書かせていただきました。

#シニアの愛チワワ

Author :只野 アキ/ドッグライター

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ちいさな喜び

トラのぬいぐるみを咥えるシニアのチワワ

「それ気に入ったの?」愛犬が嬉しそうに、トラのぬいぐるみをくわえてこちらへ歩いて来ます。 犬用のおもちゃはすぐに飽きてしまうのに、チーズのおまけでもらったトラのぬいぐるみがお気に入りの愛犬。私が外出をして帰宅すると、必ず「トラちゃん」をくわえて出迎えてくれました。

犬用の面白そうなおもちゃをプレゼントしても、トラちゃんに勝るものはありません。 穴があいたら縫って、ほつれたら縫って、それを繰り返し疲れ気味のトラちゃん。 他のおもちゃと何が違うんだろう?考えても分かりません。

たくさんのおもちゃの中から、自慢げにトラちゃんを選んでこちらへ持ってくる愛犬。 そこにはお金では買えない私と愛犬のちいさな喜びがありました。

すこしの恐怖

1人ぼっちでリードに繋がれて寂しそうなシニアのチワワ

からだがちいさな愛犬にとって、人間との生活は恐怖を感じるものだらけだと思います。 愛犬から見える景色は、大きなものに囲まれた世界です。

お散歩をしていたころ、横を通る自転車にも、風になびく草にも「ビクッ」とする愛犬。 「大丈夫だよ、怖くないよ」と声をかけながら、お散歩をしていました。

子犬の社会化をするべき時期に、ペットショップのケージの中にいた愛犬は社会化が全くできていません。そのため何に対しても、恐怖を感じるのは仕方がないと思っています。

できるだけ慣れるように、できるだけ怖がらせないように。 ちいさな愛犬が見る世界は、私たちにはわからない「怖いもの」も、たくさんその目に映っているのだと思います。

光が消えたとしても

シニアのチワワが歩く後ろ姿

シニア期を迎えた愛犬の生活を見ていて、白内障による視力の低下を強く感じるようになりました。 フードボウルの場所が見えにくく、食事をあげると突進してくることもあります。それでも愛犬の年齢を考えると、見えている方なのではないかと思います。

すりガラスの向こう側からこちらを見ている愛犬。 この先、歳を重ねればすりガラスはもっと濃くなり、見えにくくなると思います。

愛犬の目から光が消えたとしても、私が君を支えるから大丈夫。そして、君は優秀な鼻をもっているから大丈夫。今までふたりで一緒に見てきたものは、消えないから大丈夫。このように考えると、この先の不安は自然に消えていきます。

世界は輝いていますか?

チワワが草原で歩く姿

些細なことに興味を持ち、世紀の大発見をしたように喜んでいた愛犬。 お散歩中に自転車が怖くて、道端まで逃げようとする愛犬。 コキア(ほうき草)が大好きで丹念に細い葉を調べる愛犬。

その時々で愛犬の表情は違いましたが、いつも愛犬の目は吸い込まれそうなほど純粋で、好奇心に満ちていました。シニア犬になった今もその純粋な光は、変わりません。

「君が見ている世界は、今も輝いていますか?」 愛犬が見ている世界は、私たちには見えない、素敵なもので輝いているのだと思っています。

◎ライタープロフィール
只野 アキ ドッグライター

只野 アキ/ドッグライター

犬の素晴らしさを皆様にお伝えし、犬を手放さない社会の実現を目指すドッグライターです。
家庭犬ドッグトレーナーとして、トレーニングやイベント運営を経験。愛犬の病気をきっかけにトレーナー業は休止し、現在はドッグライターとして活躍中。
趣味は犬とたわむれること。愛犬との生活が豊かになる情報や、皆様のこころがほんのりと温かくなるような記事をお届けします。

  • 更新日:

    2020.07.03

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