magazine

健康管理 / 病気

2020.06.06

獣医師監修|犬の呼吸がおかしい?フガフガという呼吸音になる4つの理由とは

愛犬が突然「フガフガ」「ブーブー」という異常な呼吸をしたことはありませんか?いつもと違う様子が見られると、どのように対処したら良いか分からなかったり、病気を疑ったりして心配になりますよね。ここでは、犬が呼吸でフガフガ言う理由やフガフガしやすい犬種、病気の可能性についてご紹介します。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師

この記事をシェアする

犬が呼吸しながら「フガフガ」する4つの理由

犬 呼吸 フガフガ

犬が「フガフガ」という呼吸をする代表的なものに「逆くしゃみ」があります。これは鼻から空気を急激かつ連続的に吸い込む発作性の呼吸で、犬は呼吸困難に陥っているように見えるので驚いてしまう飼い主さんが多いようです。原因は特定されていませんが、鼻粘膜に刺激があったときに起こることが多いようです。

そのほか、犬がフガフガ言う理由には次のようなものが挙げられます。

1.興奮している

興奮してよく吠える犬は喉に負担がかかり、フガフガすることがあります。また、散歩が大好きな犬は興奮してリードを引っ張りすぎて、喉が締め付けられることで、苦しそうな呼吸になったり咳込むことがあります。

2.何かしてほしい・気を引きたい

飼い主さんが何かに集中しているときなどに、犬が近くに来て鼻を鳴らしていたら、それは飼い主さんの気を引くためかもしれません。このとき飼い主さんが構うと、犬は「鼻を鳴らせば飼い主さんに注目してもらえる」と学習してしまいます。

3.ストレスが溜まっている・運動不足

犬はストレスを感じることで呼吸が速くなり、フガフガすることがあります。また、運動不足で肥満になると余分な脂肪や肉が首回りに付き、喉を圧迫して呼吸しにくくなります。

4.病気のサイン

犬の「フガフガ」という呼吸は正常でも見られますが、何らかの病気のサインとして現れていることもあります。

呼吸がフガフガしやすい犬種

フガフガしやすい犬種・フレンチブルドッグ

フガフガしやすい犬種には、次のような特徴があります。

短頭種

パグやフレンチブルドッグ、ボストンテリア、シーズーなどの短頭種は身体の構造上フガフガしやすい犬種です。短頭種、いわゆる「鼻ぺちゃ」の犬は、頭部の骨が伸びず、頭蓋骨の横幅に対し縦の長さが短いという特徴があります。そして、鼻の穴が狭いということもあり、フガフガという呼吸をします。

小型犬種

チワワやプードルなどの小型犬種は、呼吸の際に気管が変形して潰れる「気管虚脱」という病気が比較的多く見られます。気管虚脱になるとスムーズに呼吸できなくなり、「ガーガー」「フガフガ」という異常な呼吸音を発します。

鼻が長い犬種

短頭種や小型犬種ほどではありませんが、鼻の長い犬もフガフガすることがあります。鼻が長い犬は比較的鼻の病気にかかりやすく、特にミニチュアダックスフントは特発性の鼻炎にかかりやすい傾向があります。鼻の病気は鼻のとおりを悪くするため、フガフガ、ブーブーという音が出ます。

犬の「フガフガ」もしかしたら病気のサイン?

フガフガしやすい犬が横たわっている様子

犬の「フガフガ」という呼吸音は、病気によって生じていることもあります。普段見られないような症状が現れたら、動画を撮影しておくことをおすすめします。これは、動物病院を受診したときに病気の特定に役立つためです。

次のような病気では、フガフガという呼吸音を発することがあります。

1.気管虚脱

気管が何らかの原因により強度を失い、潰された状態になる病気です。犬はスムーズに呼吸できなくなるために異常な呼吸音を発したり、咳が出たり、呼吸困難に至ることもあります。慢性的で進行性の病気であるため、自然に治ることはありません。

2.鼻炎・異物など

鼻炎を起こして鼻づまりになったり、散歩で花粉やほこりなどの異物が鼻に入ったり、鼻腔内の腫瘍により呼吸しにくくなり、フガフガと鼻を鳴らすことがあります。

3.僧帽弁閉鎖不全症

犬の心臓病で代表的な「僧帽弁閉鎖不全症」は、左心房と左心室の間にある僧帽弁(血液を循環させるために開閉する機能をもつ弁)が何らかの原因で変性して上手く閉じなくなり、血液が逆流してしまう病気です。高齢の小型犬に多く、特にキャバリアキングチャールズスパニエルはこの病気が多いことで知られています。

4.軟口蓋過長症

喉の奥にある「軟口蓋」が通常よりも長く、分厚くなっていることで、呼吸が妨げられる病気です。犬はいびきをかいたり、呼吸困難になることもあります。

犬の「フガフガ」という呼吸は軽視しないで!

ボストンテリアが棒を咥えている様子

犬がフガフガする理由は、逆くしゃみのように様子を見て良いものから重篤な病気によるものなど様々です。もし病気であった場合には、放置すると命に関わることもあるので、異常を感じたらなるべく早めに動物病院を受診しましょう。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

  • 更新日:

    2020.06.06

この記事をシェアする