magazine

食べもの

2020.06.15

犬にしいたけを与える際の注意点とは?手づくりレシピと栄養素を紹介します

きのこの中でも、トップクラスの栄養価を誇るしいたけ。旬は3~5月ですが、乾燥しいたけならいつでも手に入る便利食材です。薬膳では、元気を補う食材の代表とも言われているしいたけは栄養豊富で調理方法もバラエティ豊かで、私たちの食生活に欠かせない優秀食材のひとつです。犬にとっても、有効な栄養素がたくさん詰まっています。今回は、しいたけの栄養素や犬に食べさせる際の注意点、おすすめのレシピまでをご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

この記事をシェアする

犬はしいたけを食べても大丈夫!

犬 しいたけ

煮ても焼いても美味しいしいたけは、栄養豊富な食材のひとつ。しいたけの特徴は、栽培方法に菌床栽培と原木栽培があり、さらに生と乾燥のしいたけがあるところ。実は、栽培方法や生と乾燥では栄養素の含有量が違います。
まずは、しいたけに含まれている栄養素と栽培方法、乾燥と生の栄養素の違いについてご紹介します。

しいたけの栄養素・成分を紹介

しいたけには、食物繊維、ビタミン類、鉄分、カリウム、マグネシウム、葉酸、リンなどの栄養素が含まれています。さらに、ビタミンDやβグルカン、しいたけ特有の成分エリタデニンなどの有効成分が豊富に含まれていることが特徴です。また、原木栽培の生しいたけは、菌床栽培の生しいたけに比べカロリーが高く、食物繊維がやや多く含まれています。

ビタミンD(エルゴステール) 

しいたけにはビタミンDが豊富に含まれていると一般に言われていますが、これはビタミンDの元となるエルゴステロールが豊富に含まれていることが理由です。ビタミンDは、カルシウムの代謝に大切な役割を果たす栄養素で、カルシウムやリンの吸収をサポートし、体内のカルシウム濃度の調整に役立ちます。
ここでのポイントは、生と乾燥しいたけのビタミンD含有量の違いです。生しいたけに含まれるビタミンDは、100gあたり0.4μgに対し、乾燥しいたけには12.7μgも含まれています。天日干しにすることでエルゴステールがビタミンDへと変化するため、乾燥しいたけの方がビタミンDの含有量が多くなるのです。生しいたけを購入した場合は、1~2時間ほど傘のヒダヒダの部分を天日に当たるように干すことがおすすめです。

エリタデニン

しいたけ特有の成分がエリタデニンです。エリタデニンは、生理活性物質と呼ばれる成分で、生命活動や生理機能の維持、調節に関わる化学物質のことで、サイトカインやインターフェロンなどと同じ成分です。しいたけ特有成分であるエリタデニンは、リン脂質やリノール酸の代謝に影響し、血中コレステロールを低下させる作用があることが確認されています。

βグルカン

キノコ類に多く含まれているβグルカンは、グルコースという小さな糖が連なった多糖体の一つで、食物繊維の仲間です。このβグルカンには、免疫の活性力を高める働きが期待できます。

食物繊維

しいたけだけではなく、キノコ類には多く含まれている栄養素が食物繊維です。食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があります。水溶性食物繊維は、海藻類や野菜類に多く含まれている食物繊維で、粘着性、吸着性があります。不溶性食物繊維は保水性が高く、ザラザラした食感の食材が特徴です。どちらの食物繊維にも発酵性が含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。
しいたけには、不溶性の食物繊維が豊富に含まれているため、満腹感を得ることができる上、腸のぜん動運動を活発にすることから便秘対策にも役立ちます。さらに、食物繊維の効果を期待するために、水溶性食物繊維と一緒に与えるのがおすすめです。

犬にしいたけを食べさせる際の注意点

犬 しいたけ

犬にとっても栄養価が高く、ぜひご飯にトッピングしてあげたいしいたけですが、食べさせる場合には注意したい点があります。

生では与えない

しいたけに限らずキノコ類は、加熱して与えましょう。特に、生しいたけは消化不良を起こす可能性があるため注意が必要です。ちなみにキノコ類は、加熱して細かく刻み、一度冷凍したものを解凍してから与えると犬が消化しやすくなります。一度冷凍することで、しいたけの栄養価も上がるのでおすすめです。

食べ過ぎに注意

しいたけには、食物繊維が豊富に含まれています。栄養価が高いからといって、たくさん与えてしまうと下痢を中心に消化系症状を引き起こす原因になるので、様子を見ながら少量与えるようにしましょう。

アレルギーが出る場合も

しいたけは、人間では稀に皮膚炎を起こすことが報告されている食材です。このしいたけ皮膚炎と呼ばれているアレルギー症状の原因ははっきりとはわかっていませんが、どんな食材であっても犬にとってのアレルゲン物質となる可能性があります。特に子犬やシニアなど免疫力や消化力の低い犬に与える場合には注意が必要です。

愛犬のためのしいたけを使ったおすすめレシピ

犬 しいたけ

しいたけは、生、乾燥、粉末と様々な形状があり、様々な料理にも使うことができます。ポイントは、しいたけを調理するときは水洗いをせずに、硬い石付き部分を除いて軸も一緒に使うこと。また、冷凍すれば長期保存も可能です。冷凍しいたけを使用するときは、凍ったまま使うことで水溶性の栄養成分もしっかりと摂取できます。 *レシピの分量は、愛犬に合わせて調節してください。

しいたけの戻し汁を常備品に

乾燥しいたけを水につけておくだけの簡単レシピです。保存容器やジッパー付きの袋に、しいたけをひたひたの水にいれて冷蔵庫に常備しておけば、いつでもしいたけの戻し汁を使うことができます。一度に全部を使い切らない場合は、また水を足しておけば次の日に使うことも可能です。しいたけの戻し汁には、水に溶け出しやすいしいたけの栄養成分が豊富に含まれています。この戻し汁は、お肉や野菜を煮る時に活用できます。また、戻したしいたけを細かく刻んで一緒に煮込めば、しいたけも一緒に摂取することができます。

キノコのマリネ

しいたけは油分と一緒に調理すると、効率よく栄養を摂取できます。マリネは、作り置きもできる簡単レシピです。しいたけの他にしめじやエリンギをプラスしてキノコのマリネも作れます。

材料

しいたけ 3個
エクストラバージンオイル 小さじ2
レモン汁 小さじ1

作り方

・エクストラバージンオイルにレモン汁を入れマリネ液を作る。
・しいたけの水分をペーパータオルで拭き取り、適当な大きさにカットする。
・電子レンジで2分程度加熱し、熱いうちにマリネ液につける。

しいたけの卵とじスープ

しいたけに加え小松菜と卵を使った栄養満点のスープは、食欲のないときにもオススメです。寒い日には、生姜のすりおろしを少量入れれば、カラダ温め効果も期待できます。

材料

しいたけ 1個
ささみ  1本
小松菜  1株
卵    1個
オリーブオイル 少々
しいたけの戻し汁 1カップ

作り方

・しいたけ、ささみ、小松菜は食べやすい大きに切る。
・卵はときほぐしておく。
・しいたけと小松菜をオリーブオイルでさっと炒める。
・炒めたらしいたけの戻し汁を入れ、ささみを入れる。
・ささみに火が通ったら、卵を回し入れて火を通す。

栄養豊富なしいたけを上手に使おう!

犬 しいたけ

犬にも人間にもうれしい栄養が満点のしいたけ。しいたけの栄養素は水に溶けやすい性質の成分が多いため、短時間で調理するのがおすすめです。また、味付けあり、味付け無しと分けられるレシピにすれば、飼い主も同じメニューを楽しむことができます。なお、初めて犬に与えるときには、乾燥しいたけを粉末にしたり、細かく刻んで与え、食べた後に下痢をしたり吐いたりしないか様子をみてくださいね。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2020.06.04

  • 更新日:

    2020.06.15

この記事をシェアする