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食べもの

2020.06.15

犬にも嬉しい【なす】の栄養素!超簡単な手作りごはんレシピ3種も一緒に

夏に旬を迎えるなす。みずみずしいなすは、多くの料理で活躍してくれる幅の広い食材です。そんなお助け食材のなすですが、残念ながらその栄養素についてはあまり知られていません。なすは、犬が食べても大丈夫な食材です。体の熱を冷ます効果のあるなすは、暑い日には積極的に摂取したい野菜。今回は、なすの栄養素や愛犬に食べさせる時の注意点、簡単レシピまでをご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬はなすを食べても大丈夫!

犬 なす

夏野菜の代表とも言えるなすですが、実は一番美味しいのは秋。夏のなすは水分が多く、みずみずしさが特徴ですが、秋なすはみずみずしさよりしっとりとした食感でなすの旨味が感じられます。夏も秋も美味しいなすは、あまり栄養がないのではないかと思われがちですが、犬にとっても有効な栄養素が含まれています。
美味しいなすを上手に犬に与えるためには、なすの持つ栄養素や与える際の注意点を知っておきましょう。

なすの栄養素・成分を紹介

夏野菜の特徴は水分が多く含まれていること。水分の多い夏野菜としてキュウリやトマトがよく知られていますが、なすも全体の約94%を水分が占める野菜です。夏の水分補給にも役立つなすには、実だけではなく皮にも犬の健康維持に役立つ栄養素が含まれています。

ナスニン(ポリフェノール)

なすの紫色部分には、ポリフェノールの一種であるナスニンという栄養素が多く含まれています。色からも想像できるように、なすの紫色はブルーベリーや赤しそに含まれているアントシアニン系の色素。強い抗酸化作用があることが特徴です。

カリウム

なすに多く含まれているカリウムは、ナトリウムを排出する役目があるミネラルの一種です。カリウムは、エネルギーの代謝や、筋肉の収縮、神経伝達に関して重要な働きをする栄養素です。ペットフードの栄養基準を設定しているAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準によると、成犬の健康維持に必要なカリウムの量は食事全体の0.6%とされていますが、腎臓の機能が衰えている場合は、カリウムを控える必要があります。また、カリウムは体を冷やす効果があるため、与え過ぎには注意が必要です。

葉酸

葉酸は水溶性ビタミンB群の一つで、DNAの合成に大切な役割を果たす栄養素です。また、あたらしい赤血球を形成する過程にも関わる栄養素でもあるのです。葉酸は緑黄色野菜やレバーに多く含まれる栄養素ですが、なすにもゆで卵と同じ程度の葉酸が含まれています。

βカロチン

意外と思われる方も多いと思いますが、ニンジンやピーマンなどに含まれているβカロチンがなすにも含まれています。体内でビタミンAに変換されるβカロチンは、病気のもととなる活性酸素を抑え、皮膚粘膜の細胞を正常に保つ働きがあります。また、免疫力を高める働きもあるため、犬にとっても欠かすことのできない栄養素です。

コリンエステル

近年、なすに含まれている栄養素の一つコリンエステルに血圧改善効果があることが実証されました。なすには他の野菜の1000倍以上コリンエステルが含まれ、胃や腸などから自律神経に作用し、交感神経の働きを緩やかにすることから血圧改善効果などがあるとされています。

犬になすを食べさせる際の注意点

犬 なす

「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざは、美味しい秋なすを嫁に食べさせるのはもったいないという説が有名ですが、実は、なすには体を冷やすカリウムが豊富に含まれていることから、お嫁さんが食べ過ぎないようにという配慮から生まれたことわざだとも言われています。カリウムだけではなく、なすを犬に与える時には注意したい点があります。

腎臓機能に問題のある場合は要注意

腎臓機能が低下していると、カリウムを上手に排出できなくなります。また、腎機能が低下している場合、カリウムを摂りすぎることによって高カリウム血症を発症するリスクが高まってしまいます。そのため、腎臓病の犬にはカリウム制限が行われるのです。なすには、100g中220mgのカリウムが含まれています。食べてはいけないレベルの含有量ではありませんが、食べ過ぎには注意が必要です。

実部分以外は与えない

意外と知られていないのが、なすの葉や茎に含まれている毒素ソラニンです。ソラニンはジャガイモの芽に含まれていることで知られている毒素です。アルカロイドの一種であるソラニンは、神経に影響を与える毒素で神経麻痺やけいれんを起こす可能性があるため、実以外の部分は絶対に与えないようにしましょう。

体を冷やしすぎないように

夏野菜の代表格とも言えるなすは、水分が多くカリウムが豊富な夏バテ防止にも役立つ野菜ですが、食べすぎることによって体が冷えてしまう可能性があります。特に、クーラーの効いた部屋で過ごしている犬の場合は、体の深部が冷えている可能性があるため注意が必要です。

愛犬のためのなすを使ったおすすめレシピ

犬 なす

なすは皮に大切な栄養素があるため、皮付きのまま調理するのがおすすめ。また、アク抜きで水にさらしてしまうと、ナスニンやカリウムといった水溶性の栄養素が流出してしまいます。なすを調理するときは、皮のまま水にさらさずに!がポイントです。また、カリウムが心配な場合は、よく火を通すことでカリウムの働きが弱まります。

なすのオイル焼き

油と相性が良いなすは、手軽に作れるオイル焼きで栄養素を摂取しましょう。油を使用することで、水溶性の栄養素ナスニンやアントシアニンの流出を防ぐことができます。

材料

なす、オリーブオイル

作り方

作り方は簡単。
細かく刻んだナスをオリーブオイルで炒めるだけの時短料理です。焦がさないように中火で炒めることがポイントです。

なすと鶏肉のトマト煮込み

鶏むね肉の香りがなすとトマトの煮込みソースによく合います。愛犬はその香りのよさによだれが止まらないこと間違いないでしょう。夏バテ気味で食欲が落ちるシーズンにもおすすめです。

材料

なす、トマト、鶏むね肉、オリーブオイル

作り方

1.食べやすい大きさにカットした鶏肉をオリーブオイルで炒める。
2.一口大にカットしたなすを1に加えて、しっかり炒める。
3.トマトをつぶしながら2に加える。水分が足りないようなら水を足して、柔らかくなるまで煮込む。

なすと卵のチキンスープ

水分補給にピッタリのスープご飯にぜひ加えて欲しい一品です。なすは水溶性の栄養素が多いため、スープにすると栄養素をしっかり摂取できます。少し手間がかかる鶏がらスープですが、鶏がらを水からコトコト煮込めばスープがとれます。ボーンブロスとも呼ばれる鶏がらスープは、犬の体にとって栄養がたっぷりで水分補給にもなるお役立ちメニュー。多めにとって、冷凍しておけばいつでも使うことができます。

材料

なす、卵、鶏がらスープ

作り方

1.なすは切り込みを入れて、ラップして約2分レンチンし、一口大にカットする。
2.鍋に鶏がらスープを入れ、なすを加える。
3.煮立ってきたら、溶き卵を入れてかき混ぜる。

水分補給代わりにもなるなすはお役立ち食材

犬 なす

煮ても焼いても美味しいなすは、薬膳では体内の余分な熱を冷まし、血の巡りを良くする食材として使われています。夏の暑い日には、水を飲みたがらない犬の水分補給代わりにも利用できます。ただし、食物繊維が多いため与えすぎには注意が必要です。カリウムが豊富ですが、よく加熱することでカリウムの働きが減少するため、心配な場合はよく加熱することがおすすめです。
なすの有効成分ポリフェノールを上手に摂取できるよう、与え方を工夫してみてください。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2020.06.12

  • 更新日:

    2020.06.15

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