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食べもの

2020.06.15

犬にトウモロコシの芯を食べさせるのは危険!その理由と食べた時の対処法とは?

夏のBBQや食卓の定番食材といえばトウモロコシ。茹でても焼いても、とても甘くて香ばしい香りがするトウモロコシは、野菜ではなく穀類に分類される食材です。ドッグフードの原材料としても使用されているトウモロコシは、犬にとっても栄養価が高い食材です。しかし、トウモロコシの芯は犬の命にもかかわる危険食材であることをご存知ですか?私たちと同じように、丸かじりをさせている飼い主さんをよく見かけますが、これは危険と隣り合わせの行為なのです。今回は、犬の誤飲しやすいものの上位に入るトウモロコシの芯が犬にとってなぜ危険な食材なのか、与えてしまった場合の対処法や症状についてご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬にトウモロコシの芯は与えてはいけない

犬 トウモロコシの芯

トウモロコシの実の部分(可食部)は、栄養価が高く犬に与えても大丈夫な食材です。そこで、ついついやってしまいがちなのが、丸ごと犬にトウモロコシを与えてしまうことです。

犬にとっては、棒状になっているトウモロコシは咥えやすい形状かつ良い香りがすることから、大喜びすること間違いないでしょう。しかし、犬はトウモロコシの芯だけ残すことはしません。美味しい実とともに、芯まで食べようとしてしまいます。犬の歯でも、固く噛み切ることができないトウモロコシの芯は、丸ごと飲み込みんでしまう可能性が高いのです。

もし噛み切れたとしても、消化されないトウモロコシの芯は、命をも奪いかねない大変危険な食材なのです。

犬にトウモロコシの芯を与えてはいけない理由

犬 トウモロコシの芯

甘くて美味しいトウモロコシは、犬も大好きな食材のひとつです。実の部分であるつぶつぶを、潰したりペースト状にして与える分には問題はありませんが、芯の部分は絶対に与えてはいけない食材です。

食べ終わったトウモロコシをゴミ箱やテーブルの上にポイっと置いてしまいがちですが、旨味成分をたっぷり含んでいるトウモロコシの芯は犬から見れば美味しそうな匂いがする食べ物です。 また、BBQ用にカットしてお皿に乗せてある場合は、犬のターゲットになりかねません。犬が誤飲しやすいものの上位に入っているトウモロコシは、なぜ与えてはいけないのでしょうか。

消化できない

トウモロコシの芯は不溶性の食物繊維でできています。棒状になっている食物繊維の塊とも言えるトウモロコシの芯は、犬の胃の中で水分を吸収して膨らみます。

不溶性食物繊維は、腸のぜん動運動を助ける働きをしますが、硬く大きなトウモロコシの芯を犬は消化できません。そのため、胃の中で膨らみ続けてしまい重大な症状を引き起こすのです。

飲み込むには硬すぎる

トウモロコシの芯は、包丁で切ろうとしてもかなりの力を要する硬さがあります。この硬いものを飲み込むと、犬の気道をふさぐ可能性や消化器官や胃腸を傷つける原因となります。
最悪の場合は、硬い芯が消化管を突き破ってしまうこともあります。

犬がトウモロコシの芯を食べてしまった場合の対処法

犬 トウモロコシの芯

気がついたら、お皿の上のトウモロコシの芯がなかった!そんなことはありませんか?もし、トウモロコシの芯を食べたとわかったら、すぐに動物病院に連れて行くことが重要です。

トウモロコシの芯はよほど小さくかみ砕かない限り、犬が自分で吐き出したり、消化されて排泄されることはまずありません。命にかかわる緊急事態であることを認識して、すぐに獣医師に連絡をしましょう。

犬がトウモロコシの芯を食べた場合に考えられる症状

犬 トウモロコシの芯

もし、犬がトウモロコシの芯を食べてしまったら、次のような症状が出ると考えられます。手遅れになると命にかかわる危険な事故です。一刻も早く、動物病院に連れて行ってください。

嘔吐する

トウモロコシの芯を飲み込んでしまい胃や腸に到達した場合、犬は消化できないため、吐き出そうとして激しい嘔吐を繰り返す可能性があります。トウモロコシの芯を飲み込んだかどうか不明でもトウモロコシを料理に使ったなどの心当たりがある場合は、突然の嘔吐や嘔吐の原因がわからない、あまりに嘔吐が長く続くなどの症状がみられる場合は、早急に動物病院へ連れて行くことが必要です。

呼吸困難

トウモロコシの芯は、硬く食道に引っかかってしまう可能性があります。この場合は、呼吸困難を引き起こす可能性があります。呼吸がいつもより早い、胸やお腹が動いている、呼吸の回数が多い、歯茎や舌の色が白いなどの症状が見られたら、大至急動物病院に連絡して獣医師の指示に従いましょう。病院での救急処置はもちろんのこと、状況によっては早急に応急処置が必要になるケースもあります。

腸閉塞を引き起こす

犬が消化することができないトウモロコシの芯は、運良く食道を通過することができたとしても、腸の入り口で止まってしまい腸閉塞を起こす可能性があります。腸閉塞の症状は、食欲がなくなる、嘔吐する、お腹を触られることを嫌がる、機嫌が悪い、粘液性の下痢をする、便秘になるなど。腸閉塞の状態が長時間に及ぶと、腸に穴が空いたり、壊死するなど重篤な状態に陥ります。

また、重篤な腸閉塞では腸管が拡張し脱水状態となってしまうことから、命の危険にまで及ぶことがあります。腸閉塞は、開腹手術を必要とする緊急疾患です。少しでも様子がおかしいと感じたら、早急に動物病院へ連れて行き、トウモロコシの芯を飲み込んだ可能性があることを伝えましょう。

トウモロコシを食べる時には気をつけて

犬 トウモロコシの芯

トウモロコシの芯には、グルタミン酸や甘味を感じるアラニンなどの旨み成分が凝縮されています。犬にしてみれば、とっても甘くて美味しそうな匂いのする食材に思えるのかもしれません。また、その形からおもちゃに見える可能性もあります。しかし、トウモロコシの芯を食べてしまうことは命にかかわる危険なことです。

BBQやお祭りなどでトウモロコシを食べた後は、芯を犬の目に届かないところに捨てる、食べかけのトウモロコシを犬の手の届かないところに置く、丸ごとかじらせないようにするなど、細心の注意を払う必要があります。犬の腸閉塞は飼い主が気がつかないうちに進行する可能性があります。栄養豊富で美味しいトウモロコシですが、犬に与える時は芯を取り除いた状態であげてくださいね。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2020.06.09

  • 更新日:

    2020.06.15

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