シェパードのお手入れ方法を知るためには、被毛の特徴について理解する必要があります。ここでは、シェパードのコートタイプや被毛の構造などの特徴について紹介します。
シェパードには短毛と長毛の2種類のコートタイプが存在しています。短毛の「シュトックハール」と長毛の「ラングシュトックハール」の2種類です。ほとんどの個体は短毛で、長毛はスタンダードとして認めていない国が多いようです。
シェパードの被毛は、皮膚を保護する役割を持つオーバーコート(上毛)と保湿・保温の役割を持つアンダーコート (下毛)の2重構造からなるダブルコートです。そのため、寒さには強いですが、暑さは苦手です。
また、ダブルコートは春と秋にアンダーコートが生え替わる換毛期があるため、抜け毛は多いと考えましょう。
シェパードの毛色には、ブラックまたはグレーの単色、ブラック地にレディッシュ・ブラウン、ブラウン、イエロー、明るいグレーまでのマーキングが入っているものがあります。ホワイトカラーは許容されていません。
日本では、ブラック地にブラウンのマーキングが入ったカラーが一般的です。
シェパードは、換毛期になると抜けた毛が空中を舞うほど、抜け毛が多い犬種です。そのため、抜け毛対策は必要不可欠と言えるでしょう。ここでは、シェパードの抜け毛を減らすための対策について紹介します。
抜け毛を除去するためには、毎日のブラッシングと定期的なシャンプーの基本的なお手入れが欠かせません。
分厚い被毛の奥にあるアンダーコートまでごっそりと取り除いてくれる抜け毛除去用のブラシやシェパード用のブラッシングブラシも販売されているので、活用するといいでしょう。
また、ブラッシング前に蒸しタオルやブラッシングスプレーを使って湿らせてあげると、抜け毛が飛び散るのを防いだり、静電気防止になります。
ここでは、定期的に行うべきシェパードの被毛の家庭でのお手入れについて紹介します。
シェパードは被毛が硬く分厚いため、熱がこもりやすく皮膚トラブルを起こしやすいとされています。密集したには汚れも付きやすいため、定期的なシャンプーが皮膚の健康を保つためにも重要になってきます。
ただ、シャンプーのしすぎは必要な皮脂まで落としてしまいかえって皮膚トラブルの原因になるため、月1~2回程度の頻度でシャンプーを行いましょう。
シェパードは抜け毛が多いため、こまめなブラッシングによって抜けかけの死毛を取り除いてあげる必要があります。ブラッシングの頻度は週3程度を目安に行いますが、特に抜け毛が増える換毛期の時期には、毎日行いましょう。
シェパードのブラッシングに適したブラシは、抜け毛やホコリ、ゴミなども取り除くことができるスリッカーブラシです。長毛のシェパードであれば、毛並みを整える効果のあるコームもあると便利でしょう。
シェパードはカットの必要がないため、トリミング犬種ではあります。しかし、毛量がとても多いため、抜け毛も多く自宅でケアするのが難しい場合もあります。そんな時は、プロの手を借りることを検討しましょう。
ここでは、シェパードにおすすめのトリミングメニューや頻度、料金の目安について紹介します。
カットの必要がないシェパードには、シャンプーコースがおすすめです。汚れや抜け毛をすっきりと取り除いてもらえるので、皮膚トラブル予防につながります。
コースには、爪切りや足裏バリカン、耳掃除、肛門線絞りなどのシャンプー以外に定期的に行う必要があるお手入れも含まれているので、自宅で行うことが難しい場合はトリミングサロンでお願いしましょう。
トリミングサロンにお手入れをお願いする頻度は、月1回程度が好ましいでしょう。
トリミング料金は、お店によって差がありますが、犬の大きさや毛量、毛の長さなどによって決まっています。シェパードは体も大きく、毛量も多いため割高になり、10,000~15,000円程度です。
シェパードは、短毛であっても抜け毛の多い犬種です。換毛期の抜け毛ケアはとても大変で手間もかかりますが、愛犬の皮膚と被毛の健康を保つためにしっかりと行いましょう。
自宅でのケアが難しい場合は、トリミングサロンにお願いすることも検討してみてくださいね。
関 ゆりな/ドッグライター
ビションフリーゼのココメロ(1歳)とのんびり暮らすフリーランスライター。ココメロの健康のため栄養満点の手作り食を作るべく、栄養学について勉強中。
長年犬を飼ってきた経験を元に、愛犬との生活がより充実できるような、愛犬家の皆様のためになる情報発信を目指します。