
ポメラニアンとトイプードルは、対照的な被毛の構造をしています。これらを掛け合わせたポメプーの被毛のタイプには、どのような特徴が見られるのでしょうか。
ポメプーの被毛の構造はその子によって異なります。ポメラニアンの被毛は、直毛でアンダーコートが密生するダブルコートであり、それに対してトイプードルはくるくるとした巻き毛でアンダーコートが生えていないシングルコートのタイプです。どちらの特徴を強く受け継ぐかによって変わってきます。
カラーはブラック、アプリコット、クリームが多いようですが、ポメラニアンもトイプードルも毛色の種類が多いためバリエーションが豊かです。
ポメプーの被毛を健康的に保つには、家庭でのお手入れが必要不可欠です。家庭でのお手入れ方法についてご紹介します。
ポメラニアンの直毛とトイプードルの巻き毛、どちらの特徴を受け継いだとしても、スリッカーブラシの使用をおすすめします。スリッカーブラシには絡まった被毛を整えたり、不要になったアンダーコートを除去する効果があります。コミュニケーションを取りながら、毎日ブラッシングしましょう。
シャンプーは2~3週間に1回くらいが目安です。シャンプー前にブラッシングで抜け毛や毛玉を取り除いておきましょう。35~38℃のぬるま湯で全身を湿らせた後、よく泡立てたシャンプーを使って洗い、最後にすすぎ残しがないようにしっかり流しましょう。
トイプードルの特徴が被毛が強く出た子は被毛が伸び続けるため、目の前の毛が目に入ったり、視界を妨げてしまうことがあります。このような場合、可能であれば飼い主さんが毛を切ってあげましょう。切るときにはハサミを持たない方の手で顎の下の毛をつまみ、顔が動かないように固定します。刃先でケガをさせないよう十分注意しましょう。足の裏の毛も、伸びて足を滑らせる前に切ってあげましょう。
豊富な被毛をもつポメプーにとって、トリミングサロンの利用は欠かせないでしょう。
その子の被毛の特徴によって異なりますが、基本的にはトリミングが必要な犬種であるため、シャンプー+カットコースがおすすめです。シャンプーコースには多くの場合、爪切りや肛門腺絞り、耳掃除などのお手入れも含まれています。
月に一回を目安に、トリミングサロンでカットしてもらいましょう。
料金は地域やその子がもつ被毛の特徴などにより異なります。ミックス犬の場合、値段の表示はほとんどされていません。目安はポメラニアンの料金とトイプードルの料金を参考にしましょう。一般的には、ポメラニアンが4,000円~6,000円くらい、トイプードルは6,000円~10,000円くらいが目安になります。
ポメプーの抜け毛対策の基本はブラッシングです。抜け落ちて部屋中に散乱する前に、スリッカーブラシでブラッシングしましょう。あまり力を入れると皮膚を傷つけてしまいます。ブラシの柄の部分を鉛筆持ちをするように軽く握り、手首のスナップを効かせて優しくブラッシングしましょう。
ポメラニアンとトイプードル、どちらも毛玉ができやすい犬種であるため、ポメプーも毛玉を作りやすいと言えます。毎日のブラッシングで予防できることではありますが、もし毛玉ができてしまった場合にはスリッカーやハサミ、コームを使って取り除きましょう。
いかがでしたか?ポメプーの被毛の特徴は、ポメラニアンとトイプードルのどちらの性質が強く出るかによって変わってきます。どちらの特徴が出たとしても被毛は長くお手入れが必要になるので、毎日のブラッシングは欠かせません。愛犬がお手入れを嫌いにならないように、毎日楽しくコミュニケーションを取りながらお手入れして下さいね。
江野 友紀/認定動物看護士
地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。