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住まい / 生活

2020.05.02

ブリーダーに求められる資質とは?優良・悪質なブリーダーを分けるのは何か

ブリーダーは、犬を中心とした動物の交配や出産、繁殖をする職業です。みなさんがよく目にするペットショップにいる子犬や子猫たちは、一般的にブリーダーの手により誕生しています。ここでは、ブリーダーとはどのような仕事なのか、ブリーダーになる人に求められることは何なのか、そして良く語られる優良ブリーダーと悪質ブリーダーの差について考えてみます。

Author :江野 友紀/認定動物看護士

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ブリーダーは何をするのが仕事なの?

ブリーダーとは

ブリーダーという言葉は良く耳にするかもしれませんが、実際の仕事内容はなかなかイメージしにくいかもしれません。ブリーダーとは何をする仕事なのでしょうか。

ペットの繁殖や改良

ブリーダーの主な仕事内容は、生まれ来る子犬の親犬となる犬や猫を繁殖させることです。犬の場合はとても多くの犬種が存在しますが、正しい交配をおこないその犬種らしい形態を保つことで種を保存する必要があります。しかし、犬種の特徴を保つために近親交配を続けていると遺伝的疾患や奇形などが現れやすくなってしまいます。ブリーダーは正しい知識を持ち、計画的な交配と繁殖を行う専門的な知識が必要な仕事と言えます。

交配から出産までの管理

妊娠後の母犬の体調管理も大切な仕事です。犬は難産になることも珍しくないため、無事に出産するまで付き添い世話をする必要があります。また、誕生した赤ちゃんの世話も重要です。生まれたばかりの赤ちゃんは慎重に観察して必要なケアをし、病気にかからないよう衛生状態にも気を配らなくてはなりません。

出生した子犬や子猫の販売

ブリーダーは、誕生した子犬や子猫を販売することで収入を得ます。すぐに販売するわけではなく、まずは親元できちんとした社会性を身につけさせます。ペットショップに卸すほか、直接個人に販売する方法があります。

優良ブリーダーと悪質ブリーダーを分けるものは何か

ブリーダーとは

ブリーダーは「優良ブリーダー」「悪質ブリーダー」などと呼ばれることがあります。一概にブリーダーの価値を決めつけることはできませんが、飼育管理が行き届かず不衛生な環境で飼育していたり、購入した子犬に病気などのトラブルがあった際に対応が悪いといったブリーダーは一般的に悪質ブリーダーと呼ばれることがあります。ブリーダーを見極めるポイントについて整理してみましょう。

専門的な知識の有無

ブリーダーになるために特別求められる資格は無いため、極端に言えば知識が無い素人であってもブリーダーを名乗ることができてしまいます(実際生体を売買するには動物愛護センターへの申請が必要です)。質が良いとされているブリーダーは、正しく繁殖するための専門知識をもっています。

健康管理や予防医学

日常的な食餌管理や健康状態のチェック、ワクチンや寄生虫の駆虫をします。

遺伝に関する知識

両親から考える成長後のサイズや毛色、そして遺伝性疾患を排除する掛け合わせの知識が必要です。

性格形成に関する知識

両親の性質から考える性格だけでなく、性格形成に関わるような、母親と接触させておく時間・販売するタイミングなども知識として必要です。

飼育管理が行き届いているか

ブリーダーとして犬や猫を飼育するには、飼育頭数に合ったスペースや衛生管理が必要とされます。飼育頭数に対して管理する人手が不足していると、飼育管理が行き届かなくなります。飼育環境の良し悪しは、動物に対するブリーダーの考え方や飼育の姿勢を判断する分かりやすい基準になります。

飼育スペース

犬や猫を飼育するための適切なスペースが確保できていなかったり、飼育スペースが不潔な状態では動物にストレスがかかります。また、感染症のリスクも高くなります。

グルーミング

衛生的に管理するためにも、特に犬は適切にグルーミングが必要です。飼育管理が行き届いていないブリーダーで管理される親犬は手入れされていないケースも多く、親犬を見せてほしいと言っても拒まれることがあります。

ブリーダーに求められること

ブリーダーとは

ブリーダーになる人間に求められることは、動物に愛情をもって接し、尊い命を守るための責任感をもって働くということです。

動物に対する愛情

ブリーダーの仕事は、動物たちの食餌管理や散歩、清掃や消毒などの衛生管理、病気のケア、出産のサポートなど多岐にわたります。動物をモノのように扱ってしまうと、病気や怪我などの体調の変化に気が付けないことがあります。動物の命を大切に思い、愛情をもって世話をすることが求められます。

責任感

利益目的で安易に交配してしまうと、先述したように遺伝性疾患などのさまざまなトラブルを招いてしまいます。また、管理が行き届かず動物を不衛生な環境下で生活させると、感染症が蔓延する可能性もあります。かけがえのない命に携わるブリーダーに求められることは、責任感をもった正しい方法での繁殖です。

ブリーダーは、ペット業界を支える重要な仕事

ブリーダーとは

ブリーダーとは、動物の繁殖や健康管理に関する正しい専門知識をもち、愛情と責任感をもって動物と接することのできる人に向いた仕事です。近年は、知識を持たないまま無理な交配を繰り返したり、ずさんな管理をするブリーダーが問題になっています。だからこそ、優良とされるブリーダーの存在価値はますます上がっていると言えるでしょう。

◎ライタープロフィール
江野友紀 認定動物看護士

江野 友紀/認定動物看護士

地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。

  • 更新日:

    2020.05.02

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