
ことわざは、日常生活の会話でも使われることがあります。どのような意味を持つのか知らないと使うことはできませんよね。「負け犬の遠吠え」はどのような意味を持つのでしょうか。
ことわざは、昔の人から言い伝えられてきた格言や教訓を短い言葉で表したものを言います。言葉の業(わざ)とも言われ、無駄を省いてわかりやすく表現した言葉です。
負け犬とは、争いで負けた人や弱い人を表しています。勝負に敗れた人ほど、陰で悪口や愚痴を言って威張っているという意味です。勝った人には直接文句を言えないという意味もあるため、マイナスをイメージさせることわざになります。
ことわざには、意味の他にできた由来があります。「負け犬の遠吠え」はどのような事柄からできたのでしょうか?
ケンカに負けた弱い犬ほど、強い犬に対して遠く離れたところで尻込みをしながら吠えることが由来です。強い犬が近くにいるときは吠える勇気はないため大人しくしていますが、姿が見えなくなったり、追って来れないほど遠くにいるときには強気になり吠えたてる姿からきています。
「犬の遠吠え」という似ていることわざがありますが、由来が少し違います。「犬の遠吠え」は、弱い立場の人や臆病な人が陰で悪口を言うところからきています。争いごとから負けた人が使うときには「負け犬の遠吠え」になります。
「負け犬の遠吠え」は、相手に対して使うのには勇気のいることわざですが、自分のことを言い表すときには使いやすいのではないでしょうか。
誰でも本人には面と向かって言えないことを他の人に話してしまうことはありますよね。もし、自分がそういう行動をしてしまったときの反省の意味を込めて使ってみましょう。
仕事などで思うようにいかなかったときに、つい愚痴を言ってしまうこともあります。そうならないために、気を付けようという意味で、自分に対しても相手に対しても使えますね。
「負け犬の遠吠え」と同じように使える類義語をご紹介します。
往生とは、仏教の言葉で死を意味します。死ぬ間際になっても負けを認めないことを表しています。未練が残っていたり、諦められない気持ちも含まれている言葉です。
引かれ者とは、江戸時代の犯罪者のことを言います。刑場に連れて行かれる際に負け惜しみを小唄にして歌った姿からきています。自分の悪いことを認めず、歌でごまかす様子からできた言葉です。
言葉のとおり、本人のいないところで悪口を言うことを表しています。口を叩くとは、良くないことをたくさんしゃべるという意味があり、本人には直接言えないことを、陰で言いまくることからできた言葉です。
ことわざ「負け犬の遠吠え」についてご紹介しました。犬にまつわることわざこの他にもたくさんあります。ことわざは使うのが難しいと感じる方も多いかもしれませんが、意味や由来を知ると意外に使える言葉だということが分かりますよね。ぜひ、会話の中で正しく使ってみてくださいね。
KANAKO/トリマー
ミニチュアダックスフンド8頭と暮らし、犬にまみれた幸せいっぱいの生活を送っています。
普段は犬の服をハンドメイドで作ったり、トリマーとしての経験を活かしカットを楽しんだりしています。