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犬にまつわる雑学

2020.05.31

動物介在教育って何だろう?教室に犬がいることを想像してみよう

共感する心や、思いやりの気持ちを育む動物介在教育は、新しい教育活動の1つとして近年関心が高まっています。そんな動物介在教育とは、具体的にどのような活動のことを指すのでしょうか?今回は、動物介在教育の導入例を効果と併せてご紹介します。

Author :新井 絵美子/動物ライター

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動物介在教育とは?

動物介在教育

動物介在教育とは、幼稚園や小学校をはじめとした教育現場に動物を連れて行き、子どもたちが動物と触れ合うことで、命に対する敬意や思いやりの心を育むことや、学習意欲の向上をもたらすことを目的とした教育活動です。

動物の中でも犬は、非言語によるコミュニケーションが取れるため、人間と絆を築きやすいほか、一緒に運動もすることができるので、動物介在教育に適している動物とされています。

動物介在教育は、教育支援犬としての基準をクリアした犬と、動物介在教育に関する知識はもちろん、犬の習性や扱い方の専門知識を持った指導者が、定期的に学校に訪問する形で行われています。

動物介在教育の導入例と効果

動物介在教育

動物介在教育を取り入れる幼稚園や小学校は、徐々に増えてきています。導入例として、神奈川県相模原市にある2つの小学校では、国語、算数、図工、体育、生活科の授業に犬を介在させて行っています。

また、東京都杉並区になる立教女学院小学校では、遠足や林間学校(キャンプ)に犬も参加させる動物介在教育を取り入れています。

動物介在教育の効果

動物介在教育を導入した先述の神奈川県相模原市の小学校では、動物介在教育の実施後にアンケート調査を行いました。その結果、約7割もの保護者が児童に変化が見られたと回答しており、授業のことをよく話すようになった、犬への恐怖心の克服、犬への興味が増えた、などの変化を挙げています。さらに教師からは、どの科目においても楽しく授業を受けている様子が見られたと報告されています。

また、学校行事へ参加する形の動物介在教育においても、遠足で歩くのが苦手な子を励ます、キャンプでホームシックになった子を支えてあげるなど、人を思いやる優しい姿が見られました。

このような効果が報告されていることから、動物介在教育は今後ますます注目されていくでしょう。

動物介在教育の資格

動物介在教育

動物介在教育の国家資格はありませんが、指導者として働くには専門的な知識がないと務まりません。そのため特定非営利活動法人 動物介在教育・療法学会の認定資格である動物介在教育(AAE)資格を取得して、知識を身につけるとよいでしょう。

動物介在教育資格は「動物介在教育アシスタント」と、「動物介在教育エデュケーター」の2つがあります。

動物介在教育アシスタント

動物介在教育アシスタントの資格を取得すると動物介在教育のサポートや、動物との触れ合い事業の支援などとして活躍できます。

養成講座では、子どもと動物の関係などを学ぶ動物介在教育論、模擬授業やロールプレイの教育実習など、5科目15講座を学びます。スクーリングを含めた所定の講座を修了し、認定手続きを行ったのち資格取得となります。

動物介在教育エデュケーター

動物介在教育エデュケーターは、動物介在教育アシスタントの上位資格です。資格を取得するには、所定の養成講座を修了して認定試験に合格し、審査に通過する必要があります。

養成講座は、基礎講座と応用講座から成り、エデュケーターの役割や魅力的な授業の作り方、特別支援を必要とする子どもの対応など、幅広く学びます。

動物介在教育エデュケーターの資格を取得すると、晴れて動物介在教育の指導者と認定されます。

詳しくはこちら

子どもの心の発達にも役立つ動物介在教育

動物介在教育

動物介在教育は、人を思いやる優しい心や学習へのポジティブな意欲など、子どもによい影響を与えることが分かっています。そのため今後、動物介在教育を取り入れる幼稚園や小学校は増えていくことでしょう。将来、動物介在教育がどのように発展していくのか楽しみです。

◎ライタープロフィール
新井 絵美子 動物ライター

新井 絵美子/動物ライター

2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。
過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。

  • 更新日:

    2020.05.31

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