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住まい / 生活

2020.05.09

犬の散歩は夜に行くべき?意外と知らないデメリット・リスクを理解しよう

犬と暮らす環境が多様化し、犬のお散歩は夜派の方が増えてきています。熱中症の危険性がある夏はもちろん、飼い主が共働きや一人暮らしの場合はお散歩が夜になりがちです。犬はお散歩に行ければそれで満足なのでは?そう考える方も多いかもしれませんが、実は、夜のお散歩だけでは犬の健康に良くない影響を及ぼすこともあるのです。この記事では、犬との夜散歩のメリット・デメリットや注意点、夜の散歩に役立つおすすめのアイテムをご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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夜に散歩をする前に|犬にとっての「お散歩」とは?

犬が日中に飼い主さんと散歩している様子

お散歩は犬にとってとても大切な時間です。特に、長い時間お留守番をしていた犬にとって、お散歩に出ることはこの上ない喜びのはず。犬にとってのお散歩は、トイレのためや運動不足解消のためだけではありません。普段から家の中や庭で走り回っているからお散歩なんて必要ないと考えている方もいるかもしれませんが、犬にとってのお散歩は、犬が犬らしく生きていくためのとても重要な行為なのです。

お散歩は犬の五感を刺激する重要な時間

犬は、人間より優れた嗅覚・聴覚を持っています。これは、犬の大きさや犬種関係なく、どんな犬にも言えることです。特に、猟犬として育種されてきた犬種は嗅覚や聴覚が他の犬種以上に優れている場合もあります。

お散歩に行くと、犬が地面や草むらをクンクン嗅いでいませんか?犬は臭いから、どんな犬がここを通ったのか、どんな犬がここで排泄をしたのかなどのさまざまな情報を得ているのです。もちろん、お散歩では視覚や聴覚、触覚たまには味覚からも情報を得ています。

五感の中でも大切な嗅覚

犬に限らず動物は嗅覚を使うことは脳の活性化にもつながると言われています。そんな嗅覚を駆使できるお散歩は、犬にとってとても重要かつ楽しみな事項。また、加齢とともに視覚や聴覚が衰えてきても、嗅覚だけは衰えません。特に、シニアの犬にとって、臭いを嗅ぐことは大きな刺激なのです。

新鮮な空気の匂い、季節の花の香り、さまざまな動物の匂い、人間社会の匂い、そのどれもが犬にとっては大切な刺激です。そんな刺激を受けることができるのがお散歩なのです。

犬の夜のお散歩のメリットとは?

犬が夜中の暗い時間帯に飼い主さんと散歩している様子

気温と湿度が上昇する日本の夏は、毛皮に覆われている犬にとって辛い季節です。熱中症や肉球火傷のリスクを避けて、夏は夜の時間帯に散歩という方も多いようです。夏場は、日本に暮らす犬にとって夜散歩が大きなメリットと言えますが、それ以外ではどんな犬にとって夜散歩がメリットとなるのでしょうか?

音に敏感な犬には静かな夜のお散歩がおすすめ

車やオートバイなどの音を怖がる犬とっては、静かな夜のお散歩の方が落ち着いて歩けるというメリットもあります。また、子供の騒ぐ声や工事現場の音など、昼間の街中は予期せぬ音で溢れています。音に敏感な犬にとって、突然聞こえる大きな音は恐怖となりお散歩がトラウマになってしまう可能性もあります。そんな犬にとっては、静かな夜のお散歩がメリットになると言えます。

他の犬や見知らぬ人が怖い犬には◎

社会化のされていない犬やとても怖がりの犬の場合も他の犬に出会う可能性が少ない夜をお散歩時間に選ぶことが良い場合もあります。怖がりの犬の場合は、他の犬の気配がするだけでも座り込んでしまったりまた逆に攻撃的に吠えかかってしまう可能性があるため、まずは夜のお散歩で環境の変化に慣れる練習をすることがおすすめです。

犬の夜散歩にはこんなデメリットも

犬と夜中に散歩している様子

共働きや一人暮らしの場合、どうしても夜のお散歩がメインとなりがちですが、夜散歩だけの暮らしをしている場合には、犬にとってデメリットとなることもあります。

社会化のための経験が不足する可能性も

なるべく人や犬に合わないようにと夜散歩しかしていない犬は、人間社会で共存していくための社会化が遅れる可能性があります。犬はお散歩で、他の犬との出会いやさまざまな人との出会いなどを経験します。このことは社会化勉強中の犬にとってとても貴重な時間。特に、怖がりの犬や警戒心の強い犬は、散歩でいろいろな環境の変化を経験することが大切です。そのためには、夜散歩では得られない経験ができる他の犬や人通りが多い昼間の散歩が必要なのです。

落ちているものに気付きにくい

例えば、拾い癖のある犬の場合、落ちているものをひょいっと口に咥えてしまっても、暗い夜道ではなかなかそれを視認することも難しくなってきます。また都心を中心に地面には人間が落としたゴミや事故等によるガラス破片などの裸足で歩く犬にとって危険なものがたくさん落ちています。そんなときも真っ暗な夜道ではなかなか気付きにくくなってしまいますので、拾い癖のある場合には細心の注意を払うと共に、犬の靴を履かせる等してリスクを低減させるのが飼い主の責任と言えます。

太陽にあたる時間が少ない

近年、紫外線から受ける害がクローズアップされていますが、適度な日光浴は人間にとっても犬にとっても大切です。朝から夜まで、家の中でお留守番をし夜散歩だけという生活をしている犬は、太陽の出ている時間にお散歩をしている犬と比べて圧倒的に太陽に当たる時間が足りません。太陽にあたる時間が少ないことは、犬にとって大きなデメリットとなります。

朝日のパワーは犬にも必要

朝日を浴びることで、体内時計がリセットされるという話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。本来、自然の中で太陽と共に生活してきた犬にとって、1日中部屋の中で過ごすことはとても不自然なことです。朝日を浴びることで、体内時計をリセットし、幸せホルモンである「セロトニン」の分泌を促進、さらにホルモンバランスや自律神経の働きを調節してくれます。夜散歩だけではなく、休日には朝のお散歩に連れて行ってあげることも大切です。

骨を丈夫にしてくれる日光浴

太陽の光を浴びることで、ビタミンDが合成され、カルシウムの吸収を助けてくれます。カルシウムは犬にとって大切な栄養素。食べているものにカルシウムが豊富に含まれていても、ビタミンDの助けがないと吸収が低下し、カルシウム不足となってしまう可能性があるのです。犬が健康で暮らすためにも、夜散歩だけではなく、太陽に当たることを気にかけてあげましょう。

夜散歩では得られない太陽のパワーは犬にとって有効

太陽の光には殺菌効果があることで知られています。そのため犬が太陽に当たることで、皮膚病の予防が期待できるとも言われているのです。また、新陳代謝を促進する成長ホルモンが活性化される可能性もあります。さまざまな効果が期待できる太陽のパワー。できれば週に一度でも太陽パワーをチャージしてあげることがおすすめです。

犬との夜の散歩での注意点とは

真夜中撮った犬の写真

暗い夜道を犬とお散歩する時には、事故や危険を防止するために注意したいことがあります。特に、歩道のない住宅街では、車やオートバイ、自転車などから気づかれにくいことは大きな注意点。また、暗い夜道では段差などにつまずいたり、落ちているものを拾い食いしてしまったりと、見えないことから起こる事故もあります。夜間のお散歩は、昼間のお散歩以上に周囲に気をくばる必要があるのです。

1.光るアイテムで存在をアピール

暗い夜道では、人間より体高の低い犬は、車や自転車だけではなく歩いてくる人からも存在に気付かれにくいという危険性があります。特に、小型犬や黒い被毛の犬は、夜道ではほとんど見えず、思わぬ事故に遭ってしまうことも。そんな危険性を回避するために、光る首輪、リードなど犬のカラダや周囲を照らすものを装着することがおすすめです。また、反射テープの付いているリード、洋服なども有効です。

2.犬だけではなく飼い主も目立つ工夫を

街灯の少ない夜道では、飼い主も見えにくくなります。また、犬に気を取られ、犬ばかり見て歩いてしまうと周囲に対する注意が散漫になることも危険を招く要因です。飼い主も黒っぽい服装を避け、明るい色の服装やライトを装着したり懐中電灯を持つことがおすすめです。特に、雨の日は見えにくいため、明るい色の傘をさすなどの工夫をしましょう。

3.リードは短く持とう

夜のお散歩では、リードを短く持つことも大切です。伸縮リードを伸ばしていたり、長めのリードでは、犬が離れてしまうったり、リードが相手から見えにくくなり危険度がアップします。また、犬は車道とは反対側を歩かせることが基本です。この時、自分の横につけて歩かせることも大切です。

犬との夜散歩におすすめのアイテム

安全に夜のお散歩を楽しむためには、光るアイテムを活用することがおすすめです。ここでは、おすすめの光るアイテムをご紹介します。

長さ調節可能なバックル型カラー

光る首輪の主流はシリコン製のチューブタイプのものですが、こちらは長さ調節可能なバックル型首輪タイプで、直接リードを装着することができます。雨の日でも使用可能な防水・防錆・撥水仕様で、USB充電式です。光り方は、遅い・早い・常時点灯の3段階です。

商品名:MASBRILL LED光る首輪

充電タイプの光るハーネス

8色のイルミネーションモードを搭載した光るハーネス。チェストベルトには、再帰反射を実現した高視認性高機能素材3M社のスコッチライトを採用し、視認性・防水性・通気性に優れた軽量モデルです。USB充電タイプ。

商品名:LightHound ハーネス

バッグやカラーに付けられるお手軽チャーム

車などのヘッドライトに反射するスウェーデン製の交通安全グッズです。再帰性反射材を採用し、125m先からも車のヘッドライトに反射します。カラフルでさまざまなデザインが楽しく、ボールチェーンタイプのキーホルダーであるため、飼い主・犬ともに装着が可能です。

商品名:グリミス Glimmis ドッグラウンド

愛犬との夜の散歩は安心安全を最優先に

夜に犬と散歩している様子

生活環境から、犬のお散歩がどうしても夜になってしまうという方も多いと思います。しかし夜のお散歩には危険もつきもの。光るアイテムを上手に使って安全にお散歩することが第一条件です。もちろん、リードは短くしっかり持つことも重要です。ご紹介したグリミスの反射板は、想像以上によく光り、バッテリー切れの心配もないので筆者も光る首輪と併用で愛用しています。

夏場は朝方や夜の時間帯のお散歩が犬の健康管理にとっては必要ですが、覚えておいていただきたいのは、犬には太陽の光を浴びることも大切であるということ。休日には、ぜひ水分補給もしっかりしながら太陽の光を思いっきり浴びられる場所へ連れて行ってあげてくださいね。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

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