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犬の生態 / 気持ち

2020.05.26

犬は鏡で見る自分を認識しているの?鏡を嫌がったり吠えたりする理由

愛犬が鏡やガラスに映った自分を見て、不思議そうな仕草をしたり、あるいは鏡に映る像に吠えたりする場面に遭遇した経験を持つ飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。そんな時『うちのコは鏡の中の自分を、ちゃんと自分だってわかってるのかな?』と疑問を持った方もいらっしゃると思います。
今回は、その疑問に注目して愛犬は鏡の中の自分をどう認識しているのかを詳しく解説します!

Author :Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー

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犬は鏡に映った自分をどう認識しているのか

犬 鏡

犬が鏡に映った自分を見た時の反応は、実にさまざま。鏡の中の自分に特に興味を示さないコもいれば、興味津々で近づいて行ってフンフンとニオイを嗅ぐコ、警戒心をあらわにして吠えてしまうコなど十犬十色と言った反応が見られます。
では、どうしてこのように反応に差が出るのでしょうか?

犬は『鏡像認知』ができるの?

鏡の中に映った自分を、しっかりと自分であると認識できる能力を『鏡像認知』と言います。私たち人間は、この鏡像認知ができます。
鏡像認知ができるかどうかは『ミラーテスト』と呼ばれるテストで判断されています。

ミラーテストって?

ミラーテストとは、動物の体の一部分に赤いマークをつけ、その後鏡に映った自分を見た時に実際に自分の体につけられている赤いマークを気にするかどうかを観察し判断するというテストです。
いろいろな動物にこのミラーテストがおこなわれましたが、鏡像認識ができると判断された動物は現在でもごくわずかしかいません。

鏡像認識ができる動物

現在、鏡像認識ができると確認されている動物は、チンパンジーやオランウータン、イルカ、シャチ、ゾウ、カササギなど、一般的に頭がいいと知られている一握りの動物だけです。
残念ながら犬は鏡像認識はできません。つまり、鏡を見て何らかの反応していても、それが自分の姿であるとは認識していないということになります。

犬が鏡を見る理由

犬 鏡

愛犬たちが、鏡に映った自分を自分の姿だと認識していないとすると、一体どういう気持ちで鏡を見ているのでしょうか?
考えられる理由をご紹介します。

新しい遊び相手かも?

好奇心旺盛なコは、鏡の向こうの自分に対して、前足を低く前方に伸ばしてお尻を高くあげる『遊ぼう』のポーズをするコもいます。
嗅覚よりも視覚を優先して相手を認識している場合には、鏡の向こうの自分を新しい遊び相手として見ている可能性もあります。

動くものを目で追っている

鏡の向こうの自分を自分だとは認識せずに、動きのあるものをただ目で追っているという可能性もあります。ただ、こちらが動かずにじっとしていると当然相手も動かないので、そのうちに見るのにも飽きてしまうことも。

犬が鏡を嫌がる理由

犬 鏡

愛犬が鏡を嫌がるのは、主に下記のような理由だと考えられます。

ニオイの情報が得られないから

愛犬は鏡に映っているのが自分であると認識できません。そのため、向こうにいるのは知らない犬、もしくはなにか得体のしれないものと考えているかもしれません。
というのも、犬は普段ニオイを嗅いでそのニオイから相手の情報を得ています。ですが、鏡の中の犬からはそのニオイを感じ取ることができません。そうすると、相手の情報がわからないので、自分が相手に対してどういう対応をしていいのかわからなくなってしまいます。よくわからないものを嫌がるというのは当然のことですよね。

飼い主さんに助けを求めるコも

鏡に映っているものがよくわからないので、一緒にいる飼い主さんの方を振り返って見つめてくることもあります。それは、今の状況がわからず、どうしたらいいのか飼い主さんに助けを求めているサインかもしれません。

犬が鏡に向かって吠える理由

犬 鏡

鏡を初めて見たコやあまり慣れていないコは、鏡に向かって吠える場合もあります。

その理由として考えられるのは、急に自分の目の前に見知らぬ犬があらわれたのでビックリして吠えてしまったり、いつも見ているほかの犬とはなんか違うぞという気持ちからパニックになって吠えてしまったりする事が考えられます。

普段から警戒心の強いコは鏡に向かって吠えやすい傾向にあるので、徐々に慣らしてあげるといいでしょう。

犬は鏡で自分の姿を認識するのは難しい

犬 鏡

愛犬たちが鏡に対してする反応はさまざまですが、それはよくわからないものに対する恐怖であったり好奇心であったりすることが多く、鏡に慣れてしまえば特に反応しなくなるコがほとんどです。
まずは、鏡はこわいものではないということを教えてあげることから始めましょう。飼い主さんが鏡に一緒に映り込んで手を振ったりすることで安心するコもいるので、鏡を嫌がるコにはぜひ試してみて下さいね。

◎ライタープロフィール
Qt 家庭犬トレーナー

Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー

動物愛護の中間支援団体での活動を経て、より多くの人と動物の幸せな生活を支えるお手伝いができればと、家庭犬トレーナー1級やペットロスケアアドバイザーなど複数の資格を取得。
シニア期にさしかかった2匹の愛犬とのゆったりとした幸せな日々に感謝しながら、今日も仕事とライティングのWワークに励みます。

  • 更新日:

    2020.05.26

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