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健康管理 / 病気

2020.05.07

【獣医師監修】犬のニキビダニ症ってどんな病気?原因・症状・治療法を解説

犬の目や口周りに脱毛ができてしまったことはありませんか?もしかすると、それはニキビダニ症が原因かもしれません。ニキビダニと聞くと、目に見える虫を想像することが多いですが、ニキビダニはとても小さくて肉眼で観察することはできません。目に見えないからと安心せず、症状が悪化する前にしっかりと対処することが大切です。ここでは、ニキビダニ症の原因や治療法について詳しく解説していきます。

Author :ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の「ニキビダニ症」とは?

犬 ニキビダニ

ニキビダニ症とは、犬の毛根に寄生しているニキビダニが増殖することで引き起こされる病気です。ニキビダニ症が発症すると犬の全身に脱毛が起き、赤いできものができます。これだけでは皮膚の痒みがなく、犬は脱毛部分を気にしません。

しかし、ニキビダニ症を放置しておくと膿皮症などの他の病気を引き起こし、強いかゆみが起きてしまうこともあります。

ニキビダニ症の初期症状は?

ニキビダニ症を発症したすぐは、前足、目周りや口周りのに小さな脱毛がおきます。そのままにしておくと、脱毛部分は徐々に全身に広がります。

ニキビダニ症は他の犬や人にうつる?

ニキビダニはほとんどの犬に寄生しているダニなので、他の犬にうつる心配をする必要はありません。ほとんどの犬は子犬のときに母犬からうつされており、すでに寄生している状態です。子犬のときに感染していなければ、成犬になっても他の犬からうつされる可能性は非常に低いです。また、人には人のニキビダニが寄生しており、犬のニキビダニ症がうつる心配はありません。

犬のニキビダニ症の原因は?

犬 ニキビダニ

ニキビダニはたくさんの犬に寄生しています。ほとんどの場合、ニキビダニは無害で、ニキビダニが寄生されている犬でも健康に一生を過ごします。しかし、一部の犬はニキビダニが過剰に増殖することで治療が必要になってしまいます。ここでは、ニキビダニが増殖し、ニキビダニ症が発症する原因を解説していきます。

免疫の低下でニキビダニが増殖

ニキビダニは寄生している犬の免疫が低下することで過剰に増殖します。犬の免疫が低下する主な理由はストレスや感染症です。その他に免疫が低下する理由としては、基礎疾患が潜んでいることが考えられます。

栄養状態

栄養バランスが崩れることでニキビダニ症が悪化すると考えられています。

ニキビダニ症にかかりやすい犬種や年齢

他の犬種よりもニキビダニ症にかかりやすい犬種は以下の通りです。

・シャー・ペイ
・パグ
・グレートピレニーズ
・フレンチブルドッグ
・スコティッシュ・テリア

また、特に免疫が低くなりやすい老犬や子犬はニキビダニ症にかかるリスクが高いです。ニキビダニ症を発症する多くの犬が1歳未満の年齢で発症するので、子犬の時期は特に皮膚の状態に注意しましょう。

犬のニキビダニ症の治療法は?

犬 ニキビダニ

ニキビダニ症の症状が軽い場合は、治療をしなくても自然に治る場合があります。しかし、ほとんどの場合は投薬や薬浴などを用いた治療法が用いられます。ニキビダニ症には駆虫薬の注射や経口投与が行われます。また、薬浴には殺ダニ効果のある過酸化ベンゾイルシャンプーが用いられます。

ニキビダニ症の治療にかかる費用は?

ニキビダニ症は1回の通院にかかる費用は数千円と少ないです。しかし、ニキビダニ症は慢性的に発症する場合が多く、何度も動物病院へ通ううちに費用が高額になってしまうことがあります。

犬のニキビダニ症の予防法とは?

犬 ニキビダニ

ニキビダニ症は犬の免疫をなるべく高めておくことで予防することができます。飼い主は犬が生活の中でなるべくストレスを溜めないように工夫をしましょう。十分に運動をし、しっかりとコミュニケーションをとることで、犬はストレスなく快適に過ごすことができますよ。さらに、日頃から栄養バランスが取れた食事を与え、健康な体づくり心がけましょう。

また、犬の飼育環境をなるべく清潔に保つことでニキビダニ症が悪化するのを防げる場合があります。

ニキビダニ症が再発する可能性

ニキビダニ症は再発する可能性が非常に高い病気です。効果的に治療ができても、治療を終えると再発してしまうことがあります。犬がニキビダニ症にかかってしまったら、治療後も症状が発症していなかよく観察するようにしましょう。

犬のニキビダニ症との向い合い方

犬 ニキビダニ

ここでは、ニキビダニ症について詳しく解説していきました。ニキビダニ症は小さな脱毛から始まり、症状がどんどんと悪化してしまう病気です。放置しすぎると完治が困難な皮膚炎などを引き起こしてしまう可能性もあります。そのため、皮膚の異常を発見をしたら、なるべく早い段階で動物病院で受診するようにしてくださいね。また、ニキビダニ症は犬の免疫が低下したときに悪化してしまう場合があるので、日頃からしっかり健康管理に取り組みましょう。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
ルエス杏鈴 犬訓練士

ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー

大好きなジャーマンシェパードとドタバタな日々。いろいろなことに愛犬と挑戦するのが大好きで、ディスクドッグ、アジリティ、警察犬の訓練など様々なトレーニングに携わった経験がある。
愛犬を迎えたことを機に犬の美しさや犬との生活の魅力を伝えるべく、ドッグフォトグラファーとしての活動開始。また、ドッグトレーニングや犬との生活を活かし、2019年4月頃より愛犬家のために記事の執筆を開始。
写真や記事の執筆を通して犬が犬として幸せに過ごせる世界づくりに携わるのが目標。

  • 更新日:

    2020.05.07

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