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健康管理 / 病気

2020.05.12

【獣医師監修】犬の耳垢が気になる!潜む病気3つと適切な対処法とは?

健康な犬の耳は耳の中がピンク色で耳垢が少なく、臭いもさほど気になりません。しかし、耳垢の量が増えたり、耳を後足で掻くような仕草が見られるときには何らかの病気を患っている可能性があります。ここでは、注意すべき耳垢の状態や潜んでいる病気、家庭でできる対処法などについてご紹介します。

Author :江野 友紀/認定動物看護士(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の耳垢|注意すべき耳垢の状態とは

犬 耳垢

正常な耳垢は白~薄茶色で、さらさら、もしくは少々ベタつく程度で、嫌な臭いもなく、量も少量です。もし次のような状態の耳垢が見られる場合には、注意が必要です。

注意すべき色

黄色やこげ茶色、黒い耳垢が見られる場合は耳に異常があると考えられます。

注意すべきにおい

正常な耳の場合はほとんど臭いが気になりませんが、耳に異常があると膿のような臭いや酸っぱい臭いがすることがあります。

注意すべき形状や質感

とてもベタついた耳垢やドロッとした耳垢、かさかさとした黒い耳垢は要注意です。

犬の耳垢が多い原因と潜んでいる病気3つ

犬 耳垢

犬の耳垢が多く見られる場合、細菌や真菌、耳ダニなどに感染している疑いがあります。これらは外耳炎の原因となり、外耳炎が悪化すると完治が困難になったり、中耳炎や耳血腫などの更なる病気を引き起こす可能性があります。

細菌感染

耳の中は身体の他の部分に比べて蒸れやすく、耳道に細菌が繁殖することがあります。細菌感染した犬の耳垢は黄色く湿っていたりドロッとしていて、膿のような臭いがします。

酵母菌(マラセチア)感染

マラセチアは正常な皮膚にもいる常在菌ですが、皮膚の免疫力が低下したときなどに異常に増殖し、皮膚炎などの病気を引き起こします。マラセチアに感染した犬の耳垢はこげ茶色のワックス状で、独特の臭いを伴います。

耳ダニ感染

「ミミヒゼンダニ」が耳の中に寄生すると、乾燥した黒い耳垢が大量にみられます。犬は激しい痒みを伴うため、頻繁に耳を掻いたり床に耳を強くこすりつけるなどの様子が見られます。

犬の耳垢|家庭で飼い主ができる対処法とは

犬 耳垢

家庭でできる犬の耳垢の対処法をご紹介します。

耳の中をチェック

日頃から、犬とスキンシップを取りながら耳の中の健康状態をチェックしましょう。健康な耳の中はきれいなピンク色で、耳垢や臭いはほとんどありません。
子犬の頃から耳に触れられることに慣れさせておくと、成長後もケアしやすくなります。耳の中を見せてくれたら褒めたり、お気に入りのドッグフードを与えるなどして耳のケアが嫌なものではないと覚えてもらいましょう。

耳掃除をする

きれいな状態の耳を掃除すると、かえって耳を傷つけてしまうことがあります。耳掃除は必要な時にだけ行いましょう。
耳垢は水では落ちにくいので、犬用のイヤークリーナーを使って洗浄します。シャンプーの時に泡立てたシャンプー剤を耳に入れて洗う方法もありますが、すすぎ残しがあると皮膚炎のもとになるのでしっかりとすすぐ必要があります。

イヤーローションを使った耳掃除

耳の中にイヤーローションを適量入れ、時間をかけて汚れを浮かせるように耳の外側からマッサージします。汚れが浮いたらコットンなどで洗浄液を拭き取ります。この時、強くこすらないように注意しましょう。やり方によっては耳道内の汚れを奥に押し込んでしまう可能性もあるため、まずは専門家に教えてもらうといいでしょう。また、耳の中が赤く炎症を起こしているような場合には無理に耳掃除をしてはいけません。まずは動物病院で治療を受けましょう。

綿棒の使用はNG!

人の耳掃除では綿棒を使用しますが、犬の耳掃除に綿棒は基本的にNGです。こびりついた耳垢を取ろうとして繊細な皮膚を傷つけてしまったり、耳垢を耳の奥に押し込んでしまう恐れがあります。炎症がある場合には、悪化させてしまいかねません。

動物病院の指示どおりに薬を使用する

耳垢が増えたり悪臭を伴う場合は、何らかの病気にかかっていると考えられます。動物病院を受診して点耳薬や飲み薬を処方された場合には、指示どおりに投与しましょう。外耳炎は繰り返しやすい病気なので、きちんと治療を受けることが大切です。

日頃から犬の耳垢をチェックし、異常があれば病院へ

犬 耳垢

耳が健常な場合、耳垢の量や臭いはさほど気になりません。耳垢がいつもと違うときは細菌や真菌の感染などが考えられますが、これらにより外耳炎などの病気が引き起こされると、完治するまで時間がかかったり、治っても再発しまうことが多くなります。日頃から耳の健康状態をチェックし、異常な耳垢が見られる場合には動物病院を受診しましょう。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
江野友紀 認定動物看護士

江野 友紀/認定動物看護士

地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。

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