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健康管理 / 病気

2020.05.18

【獣医師監修】犬の角膜ジストロフィはどんな病気?知っておきたい症状・原因・治療法を解説

犬がかかる目の病気で「角膜ジストロフィ」という疾患があるのをご存知でしょうか?意外に知られていない病気のため初めて聞くという飼い主さんも多いかもしれません。今回は犬の「角膜ジストロフィ」について、症状や原因、治療法、どんな犬がかかりやすいのかなど詳しくご説明していきます。
愛犬の健康を守るため、知識を深めていきましょう。

Author :安田 ハル/ドッグライター(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の「角膜ジストロフィ」とはどんな病気?

角膜ジストロフィー 犬

角膜ジストロフィとは、本来は透明な角膜の表面に白い斑点のような白濁がみられる目の病気で、炎症や痛みは伴いません。
白内障の症状で多い、水晶体の白濁が進んで失明してしまうのとは違い、角膜ジストロフィは軽度の場合そのまま様子を見ることも多いです。つまり、日常生活に大きく支障をきたすほど重症化したり、失明してしまうことは稀な病気なのです。
しかし、症状が進むと角膜の表面の白い斑点が広がり視力に影響をおよぼすことがあるため、注意が必要な病気になります。

初期症状は?

片方の目だけに白濁が現れることもあれば、両目に現れる場合もあります。
最初は「目に何かついてるの?」くらいに思う飼い主さんが多いようですが、取れる気配がないことから異変に気付くことになるようです。

他の犬や人にもうつる?

一緒に暮らしている他のワンちゃんや、飼い主さんにうつらないかと心配される方もいますが、角膜ジストロフィは他の犬や人にうつることはありません。

犬の角膜ジストロフィ|原因は?

角膜ジストロフィー 犬

角膜ジストロフィの白い斑点は角膜の中心に現れることが多く、これは角膜にコレステロールや中性脂肪、リン脂質などが付着することで起こるとも考えられます。
稀に外傷などが引き金になって発症することもあるようです。

角膜ジストロフィは遺伝的な病気?

角膜ジストロフィが発症する主な原因は遺伝によるものだとされています。
発症しやすいといわれる犬種は存在しますが、それ以外の犬種でも発症のリスクがないわけではありません。

かかりやすい犬種や年齢は?

角膜ジストロフィを発症しやすいのは、次のような犬種が挙げられます。
・ビーグル
・シェットランドシープドッグ
・キャバリアキングチャールズスパニエル
・シベリアンハスキー
・ミニチュアダックス
発症は中年齢以降に起こりやすい傾向にありますが、若い犬や老犬にも発症する可能性があります。

犬の角膜ジストロフィ|治療法は?

角膜ジストロフィー 犬

角膜ジストロフィは遺伝性の病気のため、現在ではこれといった治療法は確立されていません。症状が軽度の場合は様子観察になることが多いようです。
但し素人判断は危険ですので、かかりつけの獣医師の指導のもと経過観察をすることが大切です。重症化した場合は、角膜の移植手術を行うこともあります。

動物の眼科専門病院

動物の眼科専門の病院があるのをご存知ですか?
全国的にはまだまだ少ない眼科専門医ですが、症状が気になるようでしたら一度かかりつけの獣医師に相談の上、紹介してもらうのも良い方法かもしれません。

犬の角膜ジストロフィ|予防法は?

角膜ジストロフィー 犬

発症の原因は遺伝によることが多いため予防法はありません。
日頃から愛犬の目をよく観察し、何か変化があったときはまず獣医師に相談することから始めましょう。

再発する可能性はある?

角膜ジストロフィは手術をしても再発しやすい病気といわれています。
目薬や軟膏などが処方されることもありますが、根本的な解決策は期待できないことが多く、病気の進行を遅らせるための処置になります。

犬の角膜ジストロフィとの向き合い方

角膜ジストロフィー 犬

遺伝的な要因で起こる病気のため完治は難しく、愛犬が角膜ジストロフィと診断されると飼い主さんはとても不安になることでしょう。しかし、失明したり日常生活に大きな支障が出るケースはほとんどありません。まずは愛犬の目の変化を見逃さないようにすることが重要!
そして信頼できる獣医師に相談しながら、この病気と上手に付き合っていくことが大切になります。

◎ライタープロフィール
安田ハル ドッグライター

安田 ハル/ドッグライター

愛犬のトイプードルと暮らす楽しい毎日。
家族に寄り添って生きてくれている、健気で愛おしいこの子のために「何かできることはないだろうか」これがドッグライターを始めたきっかけでした。
幼い頃から、小型犬・中型犬・大型犬と様々な犬種と暮らした経験を活かし、愛犬家の皆さんに役立つ情報や、楽しく共感していただける記事を発信していければと思っています。
さらに知識を深めるために、動物に関する看護学・栄養学などの資格取得を目指して勉強中です。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

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