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ベージュの毛の犬にダニがいて後ろ足で耳を掻いている
健康管理 / 病気
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2021.10.22

【獣医師監修】犬をダニから守ろう!予防法や見つけたときの駆除方法

犬につく寄生中で特に多いのが「ダニ」です。犬につくものでは、マダニやミミヒゼンダニ、ツメダニなどがいます。咬まれてしまうと、犬はかゆみで何度も体を掻いて血を出すこともあるので、できることなら早めに対処してあげたいですよね。
そこで今回は、特に犬につくことが多いマダニの予防や駆除方法などについてご紹介します。しっかり予防してあげましょう。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:KANAKO/トリマー)

犬につくダニの種類や特徴

赤いマダニが葉っぱについている

犬につきやすいダニは「マダニ」です。大きさは1~5mmほどですが、犬につき血を吸うことで1cm以上の大きさになることもあります。マダニは吸血することでさまざまな病気を感染させます。

ダニと間違いやすいのがノミです。ノミも犬に寄生し吸血しますが、犬の皮膚や被毛の間を素早く動き、ピョンピョンと飛び跳ねるのが特徴です。

こんな症状が出たらダニが原因かも!

ダニが血を吸うときに出る唾液によって、犬の皮膚のかゆみや炎症などが起こるため、頻繁に体を足で掻いたり、口で噛むしぐさをします。

また、ダニに大量に吸血されることで貧血を起こし、食欲や元気がなくなるなどの症状があらわれます。

ダニが犬に引き起こす病気とは?

ダニによって引き起こされる感染症の中には、命にかかわる病気も存在します。

犬バベシア症は、ダニを介してバベシア原虫が体内に入り赤血球を破壊する感染症です。貧血や発熱、元気消失などの症状があらわれ、重篤になると命を落としてしまうこともあります。

また、犬だけではなく人にも感染する病気では、ライム病があります。ライム病はマダニに吸血されたときにボレリアという細菌に感染することで発症します。

犬では食欲不振や歩行障害などが見られ、人間では発熱や頭痛、関節の腫れや痛みなどが数週間続きます。

犬にダニがつく原因

マダニがペーパーの上に載っている

絶対に犬についてほしくないダニ。しかし、ダニは屋外だけではなく、知らず知らずのうちに室内に入ってしまっている可能性があります。

原因【1】お手入れ不足・不衛生な環境

ダニが犬についてから時間が経っていなければ、動きもそれほど早くないため簡単に捕まえることができます。しかし、こまめなブラッシングやシャンプーをしていないと、ダニはどんどん被毛の奥に隠れて寄生してしまいます。

また、犬がいつも過ごしている場所の掃除を怠ってしまうと、ダニにとって居心地良い環境を作ってしまいます。

原因【2】野外でもらってしまった

ダニは山などの草木が生い茂ったところが好きですが、公園や歩道などの草っぱらにも生息しています。特に散歩やドッグランなどで草に顔を近づけたときにはダニがつきやすくなるので、注意が必要です。

また、他の犬と接触した際にもダニがついてしまう可能性があります。

犬にダニを見つけたときの対処法

茶色の毛の犬にダニがついていて足を掻いている

犬についたダニは、早期に駆除できれば重篤な感染症を防ぐことができますが、つぶしたり、手で引っ張って取ろうとしてはいけません。

後述の駆除薬で対処するのが基本ですが、ダニが犬の皮膚を咬んでいる場合、口器が残っていると炎症を起こしてしまうので、動物病院を受診し取り除いてもらいましょう。

犬のダニの駆除方法

茶色の毛の犬が散歩をしている

犬についたダニを駆除するためには、駆除薬を使用しましょう。

簡単に投与できるスポットタイプのものがあり、犬の首や背の皮膚に垂らすだけで使うことができます。薬剤が皮膚から吸収され体全体に行き渡り、吸血したダニを脱落させるしくみです。

駆除薬の効果が持続する期間はおおよそ1ヶ月~3ヶ月ほどですが、薬によって異なります。駆除後も定期的に投薬することでダニの予防にもなります。

ダニの治療にかかる費用

ダニの駆除薬の価格は、小型犬なら1ヶ月当たり1~2千円程度、大型犬なら2~3千円程度です。駆除薬は、体重や有効期間などによっても違いがありますので、動物病院で確認しましょう。

犬にダニをつけないための予防法

白と茶色の毛の犬がダニに咬まれ後ろ足で耳を掻いている

愛犬にダニがつかないようにするためには予防が大切です。日頃からお手入れをしてあげていれば、万が一ダニがついてしまっても早期発見することができます。

清潔をキープすること

ダニが好む環境を作らないよう、愛犬のブラッシングやシャンプーをしっかりと行い、外に出るときには服を着せるなど清潔を保つ工夫をしましょう。

また、よく使うベッドや毛布などもこまめに洗濯をし、愛犬が過ごす場所もきれいにしてあげてくださいね。

野生動物と接触しない

ダニは山や草むらなどを好むため、野生動物にはダニが寄生していることが多いです。

散歩ルートは野生動物が出没するような場所はできるだけ避けて、草むらなどに入ったあとのブラッシングはいつもより念入りに行い、ダニがついていないかチェックしましょう。

犬をダニから守る習慣を心がけて!

ベージュの毛の犬がシャンプーをしてもらっている

犬につくダニの中でもマダニは、目で確認することができるサイズのダニです。もしダニがついてしまっても、早めに対処することで感染症や皮膚病などを防ぐことができます。

早期発見のためには、毎日のブラッシングや定期的なシャンプーを心がけ、皮膚や被毛のチェックをしてあげることが大切です。大切な愛犬に辛い思いをさせないために、愛犬も室内もきれいにしておきましょう。

  • 公開日:

    2020.05.24

  • 更新日:

    2021.10.22

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。