
ロングヘアードの被毛の特徴には、どのようなものがあるでしょうか。
ロングヘアードは、毛を伸ばし続けると床を引きずるほどに長く伸びる犬種もいます。これは被毛の構造によっても違いがあります。犬の被毛は、オーバーコートとアンダーコートという2種類の毛があります。
オーバーコートは皮膚を守る役目があり、アンダーコートは体温や湿度を調節する役割があります。この2種類の毛が生えている被毛をダブルコート、オーバーコートのみ生えている被毛をシングルコート言い、犬種によって構造は異なります。
美しい長い被毛を目指すには、こまめなお手入れが必要です。ブラッシングやシャンプー、カットなどのお手入れを怠ってしまうと毛玉ができ、短くカットせざるを得ない状態となってしまう可能性があります。犬が動くだけでも毛が絡んでしまうため、しっかりとブラッシングをして抜け毛やもつれを取ってあげることが大切です。
ロングヘアードと言っても、犬種ごとに被毛の特徴に違いがあります。その特徴があらわれている5犬種を見ていきましょう。
真っ白な被毛が魅力のマルチーズ。細くて柔らかいシルクのような被毛は、伸ばし続けると引きずるほどに長くなります。シングルコートで抜け毛は少ないですが、毛玉や切れ毛になりやすいところっもあるので、綺麗なロングヘアーを保つためにはこまめなケアが必要です。最近では、お手入れがしやすいようペットカットにしているマルチーズも多くなっています。
モコモコの被毛が愛くるしいポメラニアン。体型がわからないほどの毛量のあるダブルコートは、季節に合わせてアンダーコートが生え変わるため抜け毛が多いです。特に、春と秋の換毛期には大量に抜けますが、夏の暑さや冬の寒さから体を守る役割もあります。抜け毛を軽減したり、もつれや毛玉ができないようにこまめにブラッシングをしてあげましょう。
毛量のある顔回りの飾り毛がゴージャスなシェットランド・シープドッグは、シェルティーという愛称で親しまれています。ふさふさのロングヘアーのダブルコートなので、抜け毛は多いです。こまめなブラッシングで抜け毛を取り除いてあげましょう。しっかりと根元までブラッシングをしてあげることで、皮膚のトラブルにも気づきやすくなります。
全身を長い被毛で覆われているオールドイングリッシュ・シープドッグは「アニー」に登場する犬として有名ですね。目が隠れてしまうほど顔の被毛も伸びるダブルコートで、換毛期の抜け毛はかなり多いです。また、よだれや目やになど顔回りの被毛は汚れやすくなります。ぬいぐるみのような姿をキープするためにはこまめなブラシングや汚れの拭き取りなどのケアが大切です。
なびく被毛が優雅なアフガン・ハウンド。シングルコートで抜け毛は多くありませんが、毛量の多い細い被毛は絡まりやすく、毛玉となってしまいますのでブラッシングはしっかりと行いましょう。また、乾燥した地域にいた犬種のため、濡れたままの状態は皮膚や被毛に負担がかかります。シャンプー後はしっかりと乾かすことが必要です。
きれいな長い被毛を保つためにはこまめなケアが必要不可欠です。必要に応じて部分的にカットすることで清潔を保つこともできます。
ロングヘアーをキープするためには、毛玉やもつれは大敵です。根元から被毛をかき分けてしっかりとブラッシングをします。その時に、皮膚の状態も確認しておきましょう。ブラッシングは、毛並みを整えたり、汚れを取るだけではなく、血行を促進する効果もあります。ただし、抜け毛が多いからとやりすぎると皮膚を傷つけてしまう可能性もありますので注意しましょう。
被毛が伸びてくると、汚れやすくるなる部分が出てきます。お尻周りや足先、口回り、目元などは特に清潔にしておきたいですね。汚れやすい部分は被毛を短くカットしたり、ゴムで結んであげるなどの対策をしてあげましょう。また、全身をお手入れしやすいようペットカットにしている子も多くいますので、カットを楽しんでみるのもおすすめです。
犬種の特徴がよくあらわれているロングヘアードについてご紹介しました。長い被毛をなびかせ颯爽と歩く姿は見とれてしまうほどですね。その美しい被毛をキープするためには、日頃のお手入れが重要となります。お家でのケアとトリミングサロンでのケアを取り入れることで、より魅力的なロングヘアードを目指すことができるのではないでしょうか。
KANAKO/トリマー
ミニチュアダックスフンド8頭と暮らし、犬にまみれた幸せいっぱいの生活を送っています。
普段は犬の服をハンドメイドで作ったり、トリマーとしての経験を活かしカットを楽しんだりしています。