
ショートヘアードとはその名の通り、短い被毛のことを指します。『スムースコート』と呼ばれることもあり、『スムース=なめらかな』『コート=被毛』という意味で、ショートヘアードと同じ意味で使われています。
ショートヘアードと呼ばれる犬種の被毛は、短くなめらかで光沢があるのが特徴で、なでた時にツルっとした触り心地がします。短いからといって毛が抜けないわけではなく、換毛期には大量の毛が抜けるので毎日のブラッシングは欠かせません。
ショートヘアードの犬たちはフサフサの毛皮で覆われた長毛種のコたちとは違い、体のラインをはっきりと確認できます。そのため、『最近、ちょっと太り気味になってきたなー』とか『あれ?皮膚が赤くなってる』などの愛犬のちょっとした体の異変にすぐに気づくことができるのが大きなメリットと言えるでしょう。
ここからは、ショートヘアードの犬種たちをご紹介します。
人気犬種のチワワには2種類の被毛のタイプがあり、1つはフワフワで長い毛並みのロングコートチワワ、そしてもう1つが短毛のスムースコートチワワです。もともとチワワは、このスムースコートのみだったのですが、長い年月をかけてロングコートが生み出され、現在日本ではロングコートチワワの方が飼育頭数が多くなっています。
ダックスも複数の被毛のタイプがあり、スムースコート・ロングコート・ワイヤーコートの3種類の毛質に分けられます。ロングコートとワイヤーコートのコは定期的なトリミングが必要ですが、スムースコートのコは一定以上には毛が伸びないのでトリミングは特に必要ありません。
また、スムースコートの中でもカラーはさまざま。つまり、同じダックスフンドという犬種の中でも被毛タイプとカラーを合わせると非常に多くの組み合わせがあるので、子犬を迎え入れる際には、どんな色のどんな被毛のコを迎えるのかを選ぶ楽しみがありますよね。
ビーグルの毛質は上記2犬種とは違いスムースコートのみです。毛並みに沿ってなでるとツルツルとしてとてもなめらか。
耳の毛もベルベットのような肌触りでずっと触っていたくなる感触です。
フレンチブルドッグをはじめ、ほかの鼻ペチャのコたち(ボストンテリアやパグなど)もこのショートヘアードに分類されます。
この鼻ペチャの短吻種のコたちは、顔にシワのあるコが多いのでそこに汚れがたまってしまいがちですが、この短くてツルツルした被毛は、お手入れする際にも楽にできます。
ショートヘアードに分類されるコたちのお手入れは、ロングコートやワイヤーコートのコたちに比べ、とても楽です。抜け毛はあるのでこまめなブラッシングは必要ですが、あとは月に1度のシャンプーをしてあげれば基本的にはそれだけでOK!シャンプーがなかなかできない時には、硬く絞ったタオルで拭いてあげれば、汚れもある程度落ちるので、濡れたタオルでのお手入れもおすすめです。
こまめにトリミングに連れて行けるか不安という方は、お手入れが比較的簡単なスムースコートの犬種を検討してみてはいかがでしょうか。
ショートヘアードのコは、ロングコートのコたちに比べると被毛のお手入れが楽です。また、体の異変を目視で確認できるので病気やケガの早期発見につながり、健康管理もしやすいと言えます。日々のこまめなブラッシングは必要ですが、愛犬とのスキンシップを楽しみながら、艶のあるなめらかな被毛の維持に努めましょう!
Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー
動物愛護の中間支援団体での活動を経て、より多くの人と動物の幸せな生活を支えるお手伝いができればと、家庭犬トレーナー1級やペットロスケアアドバイザーなど複数の資格を取得。
シニア期にさしかかった2匹の愛犬とのゆったりとした幸せな日々に感謝しながら、今日も仕事とライティングのWワークに励みます。