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犬種図鑑

2020.05.03

サウスロシアンシェパードドッグはどんな犬種?性格や身体の特徴、被毛のお手入れまで

真っ白でもふもふ、私たちがよく知っているシェパードとはにても似つかない外観の犬種がサウスロシアンシェパードドッグです。日本ではもちろん、世界でもロシア以外ではほとんど出会えることのないサウスロシアンシェパードドッグとは、どんな犬なのでしょうか?今回は、サウスロシアンシェパードドッグの歴史、性格から運動量、被毛の特徴や平均寿命などをご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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サウスロシアンシェパードドッグ誕生の歴史

サウスロシアンシェパードドッグ

南ロシアのオフチャルカ(ロシア語でシェパードの意)とロシアで呼ばれているのがサウスロシアンシェパードドッグです。

はっきりとした犬種の起源は不明なのが現状ですが、羊の放牧が盛んだったウクライナではオオカミの生息数が多くオオカミから羊を守るために古くから牧羊犬を飼育してしていました。しかし、ヨーロッパから輸入された牧羊犬がオオカミの群れに襲われることが多いため、より防衛本能が高く攻撃性をも持つ牧羊犬がウクライナでは求められたのです。そこで、牧場の護衛犬として有能なコモンドール、地元のサイトハウンド、コーカシアンシェパードやヨーロッパの小型の牧羊犬とのクロスブリードによって1790年に誕生したロシア原産の牧羊犬で、その当時は貴族によって飼育されていました。

犬種グループは?

サウスロシアンシェパードドッグはJKCでは未登録犬種ですが、イギリスのケンンルクラブUKCには1996年に登録されました。当初、ガーディアンドッググループとして分類されていましたが、2009年からハーディンググループの登録となっています。また、国際畜犬連盟(FCI)は、1983年に牧羊犬として正式に承認しています。

サウスロシアンシェパードドッグはどんな性格?

サウスロシアンシェパードドッグ

牧羊犬だけではなく、羊の護衛犬として才能を開花したサウスロシアンシェパードドッグは、ウクライナの羊飼いの人々にとって大切な使役犬となりました。

そんなサウスロシアンシェパードドッグの最も特徴的な性格は、飼い主に忠実で飼い主のためなら銃を持っている泥棒にすら攻撃をしてしまう強い防衛本能を持っているところ。

また、野生に近い感性を持ち続けていることも特徴で、独立心が強く怖いもの知らずで、狼の群れから羊をわずか2頭のサウスロシアンシェパードドッグが守ったという逸話を持っています。

性格をふまえた上手なしつけ方

怖いもの知らず、独立心が強く頑固、防衛本能が他の犬種に比べて抜き出ているそんな性格のサウスロシアンシェパードドッグのしつけは、一般の飼い主にはとても難しいことで知られています。

現在でも、ロシアでは家庭犬として暮らしているサウスロシアンシェパードドッグは非常に少なく、ほとんどが使役犬として活躍しています。そのため、プロの訓練士またはトレーニングの知識に詳しい飼い主が、強いリーダーシップを発揮することがしつけの第一条件です。

また、他の牧羊犬と比べ人との共同作業を好むわけではないため、飼い主はサウスロシアンシェパードドッグを完璧にコントロールする必要があります。ただし、順応性があるため、子犬期からの正しい社会化を図ることが必須です。

サウスロシアンシェパードドッグの返金寿命と適正体重

サウスロシアンシェパードドッグ

ロシアの古代犬やヨーロッパの牧羊犬の血を受け継いで誕生した大型犬のサウスロシアンシェパードドッグ。真っ白な毛むくじゃらで大きな犬という表現がぴったり当てはまるロングコートの大型犬です。被毛に隠れて見えませんが、筋肉質でがっしりとした体型が特徴です。シェパード独特の遺伝疾患や大型犬ならではの疾患を発症することもありますが、比較的健康的な犬種です。

適正体重は?

オスは最低でも65cm以上、メスは60cm以上の体高と体重45~50kgが標準とされている大型犬のサウスロシアンシェパードドッグ。ニューファンドランドや土佐犬とほぼ同じぐらいのサイズがサウスロシアンシェパードドッグの特徴だと言えます。

沢山の運動量が必要

サイトハウンドの血を受け継ぎ、牧羊犬として広大な草原で活躍するサウスロシアンシェパードドッグは、運動欲求が高いことが特徴です。毎日最低1時間以上の自由運動または長距離のランニングなどを必要としています。また、羊の護衛犬としての習性があるため、散歩以外の時間は庭をパトロールできるように環境作りをする必要があります。独立心があり、物事を自分で判断できる能力のあるサウスロシアンシェパードドッグにとって、長時間室内での留守番は大きなストレスを生むこととなり、破壊行動などを起こす可能性があるため注意が必要です。

平均寿命は短め

一般的な大神t犬の平均寿命は約10~13年ですが、サウスロシアンシェパードドッグの場合は、平均寿命が9~11年とやや短めです。また、肘関節異形成、股関節形成不全などシェパードに多く見られる遺伝疾患や大型犬が起こしやすい胃捻転を発症する可能性があります。

サウスロシアンシェパードドッグ|被毛の特徴とは

サウスロシアンシェパードドッグ

寒冷地であるウクライナで活躍していたサウスロシアンシェパードドッグは、長く厚い被毛に覆われていることが特徴です。コモンドール譲りの10~15cmと長いダブルコートの被毛は、白、白と黄色、黄褐色、アッシュグレーなどカラーがあります。

お手入れ方法

サウスロシアンシェパードドッグは豊富な毛量と長い被毛が特徴です。密に生えているアンダーコート、そしてオーバーコートは絡まりやすい毛質で、すぐにフェルト状の毛玉となってしまいます。また、成長とともに被毛が伸びてくるため、毎日の丁寧なブラッシングと定期的なカットは欠かせません。特に、顔まわりの被毛は、ケアを怠るとすぐに顔を覆い隠してしまうほど伸びてしまうため、こまめなケアが必要です。

可愛い外観ながら家庭犬には不向きな性格

サウスロシアンシェパードドッグ

ロシア原産のサウスロシアンシェパードドッグは、その外観からは想像もつかない勇気と防衛本能を持つ犬種です。同じくロシア原産で攻撃性が強いことで有名な古代犬種ライカを基礎犬としていることから、他の牧羊犬と同じように家庭犬として飼育するには非常に難しく、原産国ロシアでも家庭犬として迎える人が少ないことで知られています。現在でも、羊の護衛犬として活躍しているサウスロシアンシェパードドッグですが、日本では、絶対に出会えることのない犬種だと言えます。
もし、何かの機会にこの犬種名を耳にしたら、ぜひこの記事を思い出してみてくださいね。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

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