magazine

犬種図鑑

2020.05.22

世界最古の狩猟犬・視覚ハウンドとは?犬種グループの特徴・起源や代表犬種

視覚ハウンドと聞くとどんな犬を想像するでしょうか?視覚ハウンドとは、優れた視覚と脚力を使って獲物を追跡捕獲する犬のことで、別名サイト・ハウンドとも呼ばれています。今回は、そんな優れた身体能力をもつ視覚ハウンドの歴史から性格の特徴、代表犬種を紹介していきます。

Author :関 ゆりな/ドッグライター

この記事をシェアする

視覚ハウンドの起源・歴史

視覚ハウンド

視覚ハウンドは、世界最古の猟犬と言われています。なかでも視覚ハウンドに分類されるサルーキは、紀元前6000年以上前から現在の姿そのままで存在していたことが分かっており、現存する飼育犬種の中で最も古い犬です。その歴史の深さは、視覚ハウンドが行う狩りの仕方にも現れています。

人間との関わり

視覚ハウンドは鉄砲のないはるか昔から人と共存しており、馬に乗らず徒歩で行っていた狩りの相棒として活躍していました。
視覚ハウンドが狩りを行う場所は、原産国によって異なり草原はもちろん、山岳から砂漠まで様々です。

野ウサギやシカなどをターゲットとして、目で獲物を見つけると優れた脚力と持久力で追いかけて狩るというやり方で、野生動物に近い古典的な狩猟方法と言えます。

視覚ハウンドの性格・身体的な特徴

視覚ハウンド

ここでは、視覚ハウンドの性格と身体的な特徴について紹介していきます。

性格の特徴

視覚ハウンドは足の速さで狩りをしていただけあり、すばしっこく活発ですが、普段はおっとりとした性格の子が多いのが特徴です。

群れで狩りをしていたため、他の犬とも友好的に接することができ、多頭飼いに向いていると言えます。ただ、本能から猫や小動物、バイクなど動くものに反応してしまうことがあるため、散歩中に急に猛スピードで走り出す可能性もあります。

自己判断で狩りを行っていた名残から飼い主に忠実というタイプではないので、呼び戻しやコントロールする訓練は他の犬よりも難しいとされています。

身体的な特徴

芸術的な美しさと評されることも多い視覚ハウンドは、より長く速く走るための効率性の優れた体形をしています。 スピードを出すために空気抵抗が少なくなるよう長いマズルにスラッとのびた四肢、深い胸と計算されたように美しく洗練された体形をしているのが特徴的です。

視覚ハウンドの代表5犬種

ここでは、視覚ハウンドの代表犬種を少しご紹介していきます。

視覚ハウンドの代表犬種|1.イタリアン・グレーハウンド

イタリアン・グレーハウンド

イタリアン・グレーハウンドは、視覚ハウンド唯一の小型犬です。体は小さくても視覚ハウンドとしての優れた脚力と瞬発力は十分にあります。

穏やかで優しい性格をしており、他の犬や子ども、動物ともフレンドリーに接することができます。走ることが大好きでスタミナもあるため、お散歩や運動量は他の小型犬と比べると多く必要です。

視覚ハウンドの代表犬種|2.サルーキ

サルーキ

サルーキは、耳と尻尾にある美しい飾り毛が特徴的な中東原産の視覚ハウンドです。先ほども紹介した通り、最も古いとされる犬種で、古代エジプトのファラオの墓からミイラが発掘されるなど、「アラーの神の使い」として崇められる高貴な存在とされていました。

サルーキは、時速70km以上のスピードで走ることができるほどの脚力を持っており、逃げ出すと人の足では追いつくことはできません。落ち着かせてしっかりと呼び戻せるよう訓練する重要になりますが、繊細でやや頑固な一面もあるため、訓練の難易度は高めです。

視覚ハウンドの代表犬種|3.アフガン・ハウンド

アフガン・ハウンド

アフガンハウンドは、名前の通りアフガニスタン原産の大型犬です。大型犬や狩猟犬には珍しく引きずるほどのロングコートが特徴的で、その美しい外貌から富裕層を中心に高い人気を得ていました。

長い被毛は絹糸状で絡まりやすいため、こまめなブラッシングは欠かせません。マイペースな性格で頑固なため、「世界で最も頭の悪い犬」と評されたこともあるほどしつけが難しく初心者向きではありません。運動量も非常に多いため、散歩に加えてジョギングを加えるなどの工夫が必要です。

視覚ハウンドの代表犬種|4.ボルゾイ

ボルゾイ

ボルゾイは、ロシア原産の大型犬です。がっしりとした体つきをしており、優雅な佇まいが魅力的です。普段は落ち着いていますが、好奇心が強く遊び好きな性格で、外に出るとスイッチが入り通りがかった小動物などを追いかけてしまうこともあります。

毎日かなりの量の運動が必要になり、こまめに自慢の俊足を存分に発揮できる機会をつくれると好ましいです。賢く物覚えはいいですが、プライドが高いのでしっかりと飼い主がリーダーシップをとり、褒めて伸ばすようにしましょう。時速50kmの速さで走ることができるため、逃走にはくれぐれも注意です。

視覚ハウンドの代表犬種|5.アイリッシュ・ウルフハウンド

アイリッシュ・ウルフハウンド

アイリッシュ・ウルフハウンドは、世界で最も大きな犬と言われるほどの超大型犬です。 猟犬や狼から家畜を守る番犬をしていましたが、現在は攻撃性を持たずおっとりとした性格をしています。

大きな体に反して辛抱強く優しい性格をしており、小さな子供とも暮らすことができます。立ち上がると2mを超える子もいるほどの巨体に反して、心はとてもデリケートなため、訓練には叱る訓練よりも褒めて伸ばす訓練を根気強く行う必要があります。

視覚ハウンドはこんな家庭におすすめ

視覚ハウンド

視覚ハウンドは、心優しく穏やかな性格をしている犬種がほとんどです。しかし、走ることを得意とする犬種ですから、運動量は非常に多いということを忘れてはいけません。

逃走すると人の足で追いつけることはまず難しいため、逃げ出さない安全な場所で思いっきり走らせてあげる機会を作ってあげる必要があります。 また、繊細でプライドが高い子が多いために、しつけには少し根気がいります。愛犬に多くの時間を割くことができ、一緒にスポーツ楽しみたいという方には最高のパートナーになってくれるでしょう。

視覚ハウンドは上級者向け

視覚ハウンド

古くから狩猟犬として活躍してきた視覚ハウンドは、プライドが高くマイペースな傾向にあります。頑固で飼い主に従わないことも多々あるため、初心者向きとは言えない犬たちです。また、毎日の運動量は非常に多く、走ることが大好きですから、愛犬に付き合うことができる体力と時間も必要になります。視覚ハウンドの特性をよく理解してからお迎えするようにしてくださいね。

◎ライタープロフィール
関 ゆりな ドッグライター

関 ゆりな/ドッグライター

ビションフリーゼのココメロ(1歳)とのんびり暮らすフリーランスライター。ココメロの健康のため栄養満点の手作り食を作るべく、栄養学について勉強中。
長年犬を飼ってきた経験を元に、愛犬との生活がより充実できるような、愛犬家の皆様のためになる情報発信を目指します。

この記事をシェアする

知りたい情報を検索!