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犬種図鑑

2020.05.15

インドネシア原産の非常に珍しい「キンタマーニ・ドッグ」はどんな犬?

日本人観光客もたくさん訪れる観光地バリ島に、今話題の犬がいることをご存じでしょうか。その名は「キンタマーニ・ドッグ」と言います。スピッツ系の血統を持ち、新たな観光資源にしたいということで地元政府や自治体がブランド化に力を入れている犬種です。
今回はそんなキンタマーニ・ドッグの歴史や特徴、性格などを解説していきたいと思います。

Author :明石則実/動物ライター

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キンタマーニ・ドッグの歴史とは?

キンタマーニ・ドッグ

キンタマーニ・ドッグはインドネシア原産の犬種なのですが、国外にはほとんど広まっていなくてインドネシアでのみその姿を見ることができます。まずはその歴史から見ていきましょう。

元は小さな村の土着犬

元々はバリ島のキンタマーニ地区にあるスカワナという小さな村で生まれ、森林や火山の多い地域で古くから土着していたようです。その起源ははっきりとはわかっておらず、一説には食用として輸入されたチャウチャウと地元の犬が交配することで生まれたとも言われています。
ちなみに、キンタマーニ・ドッグの中にはチャウチャウのように青い舌を持つ個体がいて、それが血統の証ともされています。

愛玩犬または番犬として活躍してきた歴史もあり、現在はペットとして暮らしている犬と野生で暮らしている犬の比率が半々くらいとなっています。

国際的に認められたインドネシア初の犬種

バリ島は国際的にも有名な観光地なので、政府や地元自治体がキンタマーニ・ドッグを認知してもらおうと動き出したのは最近のことです。
バリ・キンタマーニ犬血統協会が立ち上がり、2019年2月にFCI(国際畜犬連盟)に正式に認められました。

その登録名は「アンジン・キンタマニ―バリ」。直訳すると「バリ州キンタマーニ地区の犬」という意味になります。バリ州の知事も「バリ島で世界と対等に競い合える犬種がいることを誇りに思う。」と述べているほどですから、その自信のほどがうかがえます。
インドネシア国内にしかいない犬種ですが、観光客などが気に入ってそのまま連れ帰ることもあるようです。

キンタマーニ・ドッグの特徴とは?

キンタマーニ・ドッグ

キンタマーニ・ドッグは、北方系スピッツの血統を受け継いでいると言われています。では、そんなキンタマーニ・ドッグの特徴を見ていきましょう。

スピッツの系統を受け継いだ外観

マズルが細長く、尖った立ち耳を持つ点がスピッツ系統を受け継いでいる証拠です。体高はオスが49~57センチ、メスが44~52センチで、体重は13~17キロ程度の中型犬サイズです。
尾の角度や骨格、耳がちゃんと立っているかなど細かく犬種としてのスタンダードが規定されています。

被毛の特徴は?

キンタマーニ・ドッグの被毛構造はダブルコート(二重構造)で、下毛はソフトで短く密集しており、上毛は若干粗目で中程度の長さになっています。
特徴あるオスの首周りの長い毛はバドンといい、肩付近に生える長めの毛はブルガンバなどと呼ばれています。

毛色は白のほかに黒、フォーン、ブリンドルなどがあります。また2色以上の色合いに関しても細かく規定が決められています。

キンタマーニ・ドッグの性格とは?

キンタマーニ・ドッグは古くから人間と暮らしを共にしてきた犬種ですが、どのような性格を持っているのでしょうか?

従順で素直!しつけがしやすい

飼い主さんに対して非常に従順で優しい性格の持ち主だということが言えるでしょう。
生来の賢さと判断力に富み、しつけや訓練など覚えも早く、良きパートナーとなる素質があります。

警戒心が強いため注意は必要

飼い主やその家族に対しては愛情深いですが、番犬としての側面も併せ持っているため、知らない人や犬が近づいてくると警戒心を持つことも多いです。
攻撃的にならないよう、きちんとしたしつけが大切です。

キンタマーニ・ドッグはこれから認知されていく犬種

キンタマーニ・ドッグ

今でこそインドネシア国内にしかいないとされるキンタマーニ・ドッグですが、FCI(国際畜犬連盟)で2019年に登録されたばかりなのでこれから人気が高まっていくことは間違いないでしょう。
もしかしたら日本で会える日も近いかも知れません。

◎ライタープロフィール
明石則実 動物ライター

明石 則実/動物ライター

フリーライターとして動物関連や歴史系記事の執筆を多数おこなう。柴犬と暮らす傍ら、趣味の旅行や城めぐりで愛犬と駆け回る週末。
愛犬家の皆さんにとって、お悩みを解決したり、有益な情報を発信することを心掛けています。

  • 更新日:

    2020.05.15

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