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食べもの

2020.05.31

手づくりごはん|パートナーに優しいレシピ|vol.6

パートナーに優しいレシピ|たったひと粒のボーロが心の栄養になる時

犬と散歩に出ると、たくさんの顔見知りができます。
近所の大きな公園は犬が集まるので、みんなで遊んだり話したり、気づくと何時間もそこで過ごしてしまいます。
今日はそんな犬友達と散歩を通して得られた、「犬の心の栄養」についてお話ししたいと思います。

#パートナーに優しいレシピ

Author :さのさえこ/ドッグライター

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私の犬に社会化を教えてくれた公園の仲間たち

私の犬は、散歩を始めた当時、犬を怖がる犬でした。
人も犬も苦手。そんな状況を変えてくれたのが、公園に集まっていた犬と飼い主さん達でした。

近づいて来てくれた犬たちのお陰で友達が

私の犬に興味を示してくれた公園の犬達が近づいて来てくれました。
毎朝同じ時間に同じ顔ぶれの中で過ごすうち、私の犬は本来の性格が表れて犬同士で遊べるようになりました。

公園でもらうおやつは格別に美味しい

休日になると、公園には10匹以上の犬達が集まりました。
犬も人も老若男女バラバラですが、おやつをくれる人が来るとみんな一斉にその人の前に並びます。
クッキーやボーロが嫌いな私の犬も、後ろの方でちょこんと座り、真剣なまなざしでおやつをもらえる時を待っていました。

おやつを食べられない犬に配慮も必要

しかし中には、アレルギーで食べられないとか、飼い主さんの意向で、おやつを辞退しなければならない犬もいます。
少し寂しさを感じる瞬間です。

お水を分かち合うことも喜びの一つになる

でも、おやつの代わりが見つかりました。水です。
おやつを食べられない犬がいる時、私たちは水を分け合っています。
走ったりじゃれあったりした後、犬たちは水を飲みたがります。
その時に飼い主さん以外の人がその子に水をあげるのです。
順番待ちして同じ水を飲むことで、「みんなと一緒」ができました。

どんなおやつも「ご馳走様!ありがとう!」

添加物などの理由で私自身は選ばないタイプのおやつをいただくことがあります。
でも私の犬は嬉しそうにそれをいただきます。
初めは少し気になりましたが、やがてそれで良いのかな、と思いました。
知り合いの飼い主さんからいただくおやつは、どんな添加物をも超越します。
私の犬は幸せを食べている、幸せな犬です。

少しくらいの心配は見なかったことにする

大量のフードをくださったり、キャットフード(!)をくださる方もいます。
知り合いだけに何も言えず、最近では、みんな苦笑いでそれを見ています。
その方たちに会うのは数ヶ月に一度くらいの割合なので、気にしないことにしました。
少し大雑把なくらいでちょうど良い時もあるような気がします。

犬が集団で同じ物を食べることの意味とは

犬は元々、群で生活する動物でした。
そのため、ただ公園に集まるだけでも、仲間(群)としての意識が芽生えるようです。
同じ物を分け合うことは、犬の群れとしての本能を満たすのかもしれませんね。

怒ること怒られることも犬の社会化になる

一緒に同じ物をもらっても、食べ方は犬それぞれです。
ゆっくり食べたい子の横から他の子が口を出すと、もう大変。
メス犬だって野太い声で怒りをあらわにします。
でもきっと、それが犬社会のルールなのですね。
犬はそうやって、群れの中で生きる社会性を身に付けるのだろうと思います。
犬同士でしか学べない、大切な勉強なのです。

ひとかけらのおやつが心の栄養になるとき

ひとつのかたまりをちぎって与えられる、小さなおやつのかけら。
それは犬にとって、「美味しい」という以上のものを得られる経験ではないでしょうか。
おやつを食べられないなら、水を一緒に。
それも難しいなら、同じ場所で同じ時間を過ごすだけでも良いのかもしれません。
公園に犬が集まるのは、何かを共有する小さな積み重ねが、心の糧になっているからではないかと思います。

◎ライタープロフィール
ドッグライター さのさえこ

さの さえこ/ドッグライター

子供の頃はアレルギーで飼えなかった犬を、大人になって初めて迎えることができました。しかし里子で迎えた初めての愛犬は、外耳炎、歯肉炎、膿皮症、膝蓋骨脱臼を持っていました。
この子をきれいな体にするにはどうしたら良いか。そんな気持ちから得た経験を、「犬の食」を通してお伝えできればと思っています。

  • 更新日:

    2020.05.31

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