関節の骨の先端には、衝撃を吸収する軟骨があります。 軟骨は、激しい運動や加齢、肥満による体への負担により、消耗しやすい部分です。 消耗するということは、減ること。 つまり、減ったものを補うことが必要になります。
コンドロイチン硫酸と聞くと「何だ?!」と思ってしまいますが、これはプロテオグリカンやコラーゲンを指します。 他にグルコサミンも軟骨基質の成分として存在しています。
私の犬の右後肢は膝関節が外れやすくなっていますが、すぐ元に戻り痛みもないようです。しかし関節炎に発展すると痛みを伴います。 そのため、痛みのケアとして、「緑イ貝」「EPA」「DHA」「抗酸化物質」の摂取も必要となります。
膝蓋骨脱臼に完治はなさそうなので、将来のことを考えて、関節ケアのサプリメントを利用することにしました。 関節のための全てが入ったサプリメントを与えています。
栄養素は食べ物から、というのが私の理想です。 様々な栄養素を含む食物を摂取することが自然だと思っています。
しかし、まだ若くて運動量の多い私の犬には、関節軟骨の消耗をすぐに補ってやる必要がありました。 今回はサプリメントの力を借りてみようと思います。
子ブタの鼻をそのまま乾燥させたおやつ。 特に何かを期待して買ったわけではなかったのですが、意外にもコラーゲンが豊富であることがわかりました。 皮の部分は少し硬めですが、中はサクッとしていて、喜んで食べます。
包丁も入らないほど硬い部分は、ザックリと切り分けてゆでると、プルプルした食感の食べやすいおやつになります。 私の犬は丸呑みすることが多いので、茹でることで小さく切って与えることができました。
焼き鳥でおなじみの「ヤゲン」は、高タンパク低脂肪な、鶏の胸軟骨です。
カルシウムとコラーゲンが豊富で、スーパーで簡単に手に入ります。
無着色の子ブタの鼻は入手が難しくなってきているため、最近ではヤゲンを利用することが増えました。
調理はとても簡単です。 魚焼きグリルにアルミホイルを敷き、並べて焼くだけ。 両面に焼き目が付いたら完成です。
膝軟骨よりも火が通りやすく、コリコリとした食感を楽しめます。 焼いて冷凍保存できるので、作り置きをしています。 アルミホイルを敷くことで、グリルを汚さずに済むのも手軽です。 余談ですが、焼いたヤゲンを別皿に取り分けて塩を振れば、人間のおつまみにも最適です。
関節のトラブルには、肥満の防止とともに運動による筋肉増加も必要だと、獣医さんに言われました。 犬友達と思いきり遊んだり、知らない公園を探検したり、楽しみながら体を強くしてやれたらいいな、と思っています。 晴れた休日の遠征は、人間の私まで健康にしてもらえている気がします。 人間も犬も、適度な運動が大切なのですね。
さの さえこ/ドッグライター
子供の頃はアレルギーで飼えなかった犬を、大人になって初めて迎えることができました。しかし里子で迎えた初めての愛犬は、外耳炎、歯肉炎、膿皮症、膝蓋骨脱臼を持っていました。
この子をきれいな体にするにはどうしたら良いか。そんな気持ちから得た経験を、「犬の食」を通してお伝えできればと思っています。
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