「ミール」とは、「つぶした粉」という意味です。
「〇〇パウダー」「〇〇エキス」「肉類」「肉副産物」と同義で、哺乳類の動物の部位を粉砕したものを指します。ただし動物種が不明で、死肉、障害や病気のある動物の部位も含まれている可能性があることから、品質には少し不安があります。
これら「〇〇ミール」が原材料に含まれる場合、ソルビン酸カリウム(保存料)、没食子酸プロピル(酸化防止剤)、プロピレングリコール(除菌)、ソルビトール(甘味料)、香料、動物性油脂などの添加物で、品質や嗜好性を補っていることがあります。
トウモロコシからデンプン(コーンスターチ)を取り出した後のものをコーングルテンと言い、これを粉砕したものがコーングルテンミールです。
植物性タンパク質(アミノ酸)を補う意味で使用されます。
「加水分解」とは、熱水、酸、酵素などを使って、食品をアミノ酸レベルにまで分解することで、犬がフードを食べた時に消化率を上げる効果があります。アレルギー反応を抑える効果もあります。
お腹を壊しやすい犬や、アレルギーのある犬には優しい原材料ですね。
熱水は高コスト、酸は若干の発ガン性物質が含まれている可能性もあるということで、最近では酵素を使った加水分解が増えつつあるようです。
名称からは想像しづらい原材料を紹介していきます。
植物性油脂から精製されるビタミンEで、安全性の高い酸化防止剤です。
発ガン性が疑われている酸化防止剤で、アレルギーを起こす可能性があることも報告されています。
ビート(甜菜)から糖蜜を取った後に残るもので、繊維質が豊富なため、便を整えたり、腸内の微生物を増やし、腸内環境を正常に保ちます。
「増粘多糖類」「ゲル化剤」と同義です。
食品をゲル状にして柔らかくしたり、見た目を良くするために使われます。危険性は低いようですが、発ガン性物質が含まれている可能性もあります。
なぜ、化学薬品のようなものが多く使われるのか、そして、肉であると思われる原材料になぜこんなにも多種多様な名称が付けられているのか。
それはもしかしたら、「そうせざるを得なかった事情」が存在するのかもしれませんね。
原材料の表示を理解するのって難しい!
でも少し意味がわかると、選び方の基準が見えてくるのかもしれないと思いました。
さの さえこ/ドッグライター
子供の頃はアレルギーで飼えなかった犬を、大人になって初めて迎えることができました。しかし里子で迎えた初めての愛犬は、外耳炎、歯肉炎、膿皮症、膝蓋骨脱臼を持っていました。
この子をきれいな体にするにはどうしたら良いか。そんな気持ちから得た経験を、「犬の食」を通してお伝えできればと思っています。
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