
『♪さくらさくら会いたいよ』という歌い出しが印象的なこの『さくら』という曲、みなさんも一度はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。2007年にリリースされるや否や有線に問い合わせが殺到し、その年の有線音楽優秀賞も獲得しました。
切ないメロディが印象的なこの歌、実は愛犬との別れを歌った曲だったのです。
この歌が生まれたきっかけは、人気作家である西加奈子さんの『さくら』という小説にインスパイアされたためと語る高野健一さん。西さんの小説『さくら』には雑種犬の『さくら』が登場し、物語のキーを握ります。
愛犬との別れに限らず、大切な人との別れを経験した方ならこの『さくら』の歌詞に共感し、涙してしまうのではないでしょうか。
涙腺崩壊必至の泣き歌です。愛犬を大切にしている人ほど心に響くこの歌は、歌詞を見ただけで涙があふれて止まりません。特に印象的なのは、
『もしも、僕が歳をとって邪魔者みたいになっても
どうか 優しく世話をして僕は ひとりじゃ生きれない
僕が天国へ旅立つ時、どうか そばに居て下さい
その時には僕の手を ギュッと握って欲しいよ』の部分。
伊吹さんの透き通った声もこの歌にピッタリで、歌の世界観に引き込まれます。
この曲は、ペットの殺処分を考えるショートムービー『OROKA』の主題歌となっています。命の在り方を改めて私たちに問いかけてくれる作品で、命をあずかるすべての方に見ていただきたい内容です。
ハンカチでは足りません!タオルを用意してぜひご覧ください。
犬が登場する歌の中で、一番有名と言っても過言ではない『雪』という童謡。『♪雪やこんこ、あられやこんこ』というフレーズはお子さんからご年配の方までだれもが口ずさめる、まさに日本を代表する童謡です。
実は、この歌は作詞者も作曲者も不明なのですが、1911年に文部省唱歌として『尋常小学唱歌』に掲載されたことで広く知られることになりました。
この歌のおかげで、日本国民は『犬は寒さに強く、猫は寒いのが苦手』というイメージを持つようになったのではないでしょうか。
もちろん間違いではないのですが、最近は室内飼育の犬が増えたため、雪が降ってもこたつで丸まっている犬の方が多いかもしれませんね。
幼いころにピアノを習っていた方は、このショパンの『子犬のワルツ』を発表会で弾いた経験があるという方も多いのではないでしょうか。
長い曲が多いクラシックの中でこの曲は、わずか1分ほどの短くてかわいらしい曲です。英語では『Minute Waltz』とも呼ばれ愛されています。
この子犬のワルツを聞いて、みなさんはどんなイメージを思い浮かべますか?
ショパンはこの曲を、当時の恋人のために即興で作曲したと言われています。恋人が飼っていた子犬が、自分のシッポを追ってクルクルと回るかわいらしい姿を音楽で表現したのがこの子犬のワルツなのです。即興でこんな素敵な曲を作れるなんて、さすがショパン!といったところですよね。
ネロとパトラッシュの最期のシーンがあまりにも有名なフランダースの犬のオープニングの主題歌がこちらの『フランダースの犬』です。
当時アニメを見ていたという方には、とても懐かしく感じられるのではないでしょうか。
この歌の歌い出しは『♪ランランラン Zingen Zingen Kleine Vlinders』と歌われており、これはフランダースの犬の舞台となったベルギーで話されているオランダ語で、『歌え 歌え 小さな 蝶々』という意味です。オープニングに流れるアニメとリンクした内容ですね。
涙なしでは見られない内容とは違い、オープニングは明るく楽しい雰囲気で、愛犬とのお散歩の時についつい口ずさみたくなるメロディーです。
犬が登場する歌の紹介、いかがでしたか?実際に歌を聴いた方は、涙が止まらなくなってしまった方もいらっしゃるかもしれません。
私たちが愛犬を愛しく大切に思う気持ちは、きっとこれからも素敵な歌がうまれる源になってくれることでしょう。
Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー
動物愛護の中間支援団体での活動を経て、より多くの人と動物の幸せな生活を支えるお手伝いができればと、家庭犬トレーナー1級やペットロスケアアドバイザーなど複数の資格を取得。
シニア期にさしかかった2匹の愛犬とのゆったりとした幸せな日々に感謝しながら、今日も仕事とライティングのWワークに励みます。