
『野生の呼び声』が映画化されたのは今回が初めてではありません。20世紀初頭に書かれた小説が原作で、その後サイレント映画から始まり、最近ではアニメーション作品まで様々な形で映像化されてきました。
ですが、日本で劇場公開されたのは1972年の作品までで、残念ながらそれ以降は海外でのみの公開でした。
それが今回、待望の日本公開となったのです。そして、配給会社はディズニー!これは期待が高まりますよね。
もともとは裕福なお屋敷で幸せに暮らしていた犬のバックですが、ある日突然庭師の男に誘拐され売り飛ばされてしまってからは激動の人生を歩んでいくことになります。
まったく知らない土地で犬ゾリを引かされたり、こん棒で脅されることも。心が折れそうになる時もありましたが、タフで賢いバックはただでは転びません。
リーダーシップをとり、ほかの犬たちの信頼も得て、郵便配達の仕事で活躍するようになります。
郵便配達の仕事が軌道に乗ったのもつかの間、時代は電報が主流となりバックは仕事から追われてしまいます。
またしても別の飼い主へ売られるバック。それは今まででも最悪の人間たちでした。重労働を強いられ身も心もボロボロになってしまいます。
そんな時にバックを助けたのが、ある一人の老人でした。彼は傷ついたバックを看病し労わります。
バックを助けた老人ソーントンは、息子を亡くしたことで傷心し旅をしていました。向かう先は、生前息子が行きたがっていた【地図に載っていない未開の地】。
ソーントンの看病を受け、心を開き始めたバックは『相棒』として一緒に冒険の旅に出ます。冒険を続ける中で二人は徐々に信頼し合い、強い友情で結ばれていきます。そしてその旅の最後にたどり着く先とは・・・
『野生の呼び声』の準主役と言ってもいい犬のバックですが、犬種としてはセントバーナードとスコットランド牧羊犬の雑種です。原作者によると、実際にバックのモデルになった犬が存在したそうです。
映画を観た方はお気づきかもしれませんが、この犬のバック、実在する犬が演じているわけではありません。実はすべてCGで作られているんです!
ハリソン・フォードとの冒険シーンなどは本当に迫力がありバックがCGであることを忘れてしまうほど。
まだご覧になっていない方は、バックがCGであるということを意識して見ていただくと、また違った見え方になるかもしれません。
『野生の呼び声』の原作は『The Call of the Wild』という1903年に出版されたアメリカの古典作品です。作者のジャック・ロンドンは、各地を転々として仕事をする中で体験し、見聞きしたことを小説として書き起こしました。
野生の呼び声は大ヒットし、アメリカの小中学校の教科書にも載るほど有名な作品になりました。
野生の呼び声の見どころは、何と言ってもバックの男気あふれるたくましさです。彼の置かれた境遇は決して恵まれたものではありませんでしたが、そんな逆境にも雄々しく立ち向かっていく姿に感動し涙する方も多いでしょう。
また、命の大切さや人間の愚かさ、本当の友情とは何かについて考えられる作品です。お子さんと一緒に観るのもおすすめ!
ディズニーが贈る感動と奇跡の物語をぜひ劇場でご覧ください。
Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー
動物愛護の中間支援団体での活動を経て、より多くの人と動物の幸せな生活を支えるお手伝いができればと、家庭犬トレーナー1級やペットロスケアアドバイザーなど複数の資格を取得。
シニア期にさしかかった2匹の愛犬とのゆったりとした幸せな日々に感謝しながら、今日も仕事とライティングのWワークに励みます。