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住まい / 生活

2020.06.15

犬が水たまりに入るのは何故?毎日のお散歩に潜む危険にご注意あれ

雨が降ったあとに限らず、あらゆるところにできる水たまり。そして、なぜか水たまりを見ると放っておけない犬たち。わざわざ水たまりの中にピチャピチャしにいきませんか?もっと激しい場合は、泥水の中でゴロスリ。。。犬によっては水たまりの水をペロッと舐めたりゴクゴク飲んでしまったり。おもわず笑ってしまうような行動ですが、ちょっと待ってください!実は、水たまりには犬にとって命に関わる危険が潜んでいる場合があるのです。この記事では、水たまりに潜む危険についてご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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毎日のお散歩・水たまりに潜む危険|水たまりが汚い理由とは

犬 水たまり 散歩に潜む危険

雨上がりの路上、いつもの散歩道以外にも、公園や河川敷、キャンプ場などあらゆるところにできる水たまり。また、水撒きをした後や大雨や台風で冠水や浸水した後にも水たまりはできます。ついつい、水たまりを見ると子供の頃の気分に戻って遊びたくなってしまいますが、水たまりは想像以上に汚いため注意が必要です。まずは、水たまりが汚い理由を知っておきましょう。

街中にある水たまり

繁華街など人通りが多い地域にある水たまりには、タバコの吸殻、ポイ捨てされたガム、飲食物などありとあらゆるものが流れ込んでいる可能性があります。

自然の中にある水たまり

山や川などにも水たまりはたくさんできます。アスファルトと違い、人工物による汚染が少ない可能性が高い水たまりですが、野生動物の糞尿、昆虫の死骸など一見綺麗そうに見える水たまりでも汚染されている可能性があります。また、キャンプ場の炊事場の近くの水たまりにも注意が必要です。

冠水・浸水の後にできる水たまり

近年、自然災害が増えてきています。河川の氾濫や大雨の後などには、道路の冠水や住宅の浸水が起こります。水が引いた後にできる水たまりには、何が流出しているかわかりません。特に気をつけたいことに、下水が流出している可能性です。下水の流出は不衛生そのものです。どのような細菌類が水たまりに生息しているのか分からないため、特に注意が必要です。

毎日のお散歩・水たまりに潜む危険とは

犬 水たまり 散歩に潜む危険

前述のように、さまざまな理由から水たまりが汚染されていることがお分かりいただけたと思います。そんな水たまりには、具体的にどんな危険が潜んでいるのでしょうか。ここでは、犬の健康を害する危険があり、さらに犬から人へ感染する可能性もある人獣共通感染症のレプトスピラ症とジアルジア症について解説します。

水たまりを歩いただけでも感染するレプトスピラ症

レプトスピラ症は世界的に知られている感染症で、感染したことを保健所に届けることを感染症法で義務付けられた届出伝染病です。病原性レプトスピラは、ネズミなどの野生動物の他に牛や馬、豚などの哺乳動物が保菌しています。犬や人は、保菌動物の尿や尿に汚染された水、土との接触によって感染します。このレプトスピラは非常に強い細菌で、淡水の中や水たまりが乾いた後の湿った土壌でも数ヶ月生息していることがわかっています。恐ろしいのは、レプトスピラに感染した犬や猫も感染源となるところです。

レプトスピラ症とは?

レプトスピラ症を発症すると、発熱、腹痛、嘔吐、粘膜の充血、黄疸などの症状が現れ、重症化すると急性腎障害や急性肝障害を発症、最悪の場合は死に至ることもあります。犬の場合は、7種以上の混合ワクチンで予防可能ですが、レプトスピラには250以上の血清型があり、ワクチンを打っているからといって安心することはできません。特に、河川敷や山の中の水たまりには注意が必要です。

感染力が強いジアルジア症

特に免疫の低い仔犬が発症しやすいジアルジア症は、軟便?下痢の症状が長期間続く感染症です。感染源は、ジアルジアと呼ばれる原虫で主に経口感染が感染経路ですが、感染した犬の被毛に付着したハエによっても運ばれます。また、水道やプールで使用されている塩素消毒では原虫は死滅せず、水分のある環境では数カ月間にわたって感染力を維持するとされています。

ジアルジア症とは?

ジアルジア症は、衛生状態の良くないペットショップ、繁殖施設で集団感染することが多いため仔犬に発症率が高いとされていますが、動物病院に入院している犬や一般の家庭犬も感染源となります。また、ジアルジア症を発症している犬から人への感染も確認されています。ジアルジアは湿った環境を好むため、水たまりには注意が必要です。特に、大規模な洪水の後などには、このジアルジア原虫が流出している可能性が高いため、水たまりには近づかないようにしましょう。

愛犬に水たまりには入らせない・飲ませないを徹底しましょう!

犬 水たまり 散歩に潜む危険

犬は水たまりを見つけるとついつい入って遊びたくなってしまいます。しかし、水たまりには危険がたくさん潜んでいます。特に、今回ご紹介した2つの感染症は命にも関わることがある上、人間にも感染する可能性のある大変危険な病気です。愛犬の命を守るのは飼い主の使命です。雨上がりの路上や土に水たまりができているような場所では、愛犬が水たまりには近づかないように、細心の注意を払いましょう。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2020.04.25

  • 更新日:

    2020.06.15

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