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犬を迎える

2020.04.27

フラットコーテッドレトリバーの子犬はどう成長する?成長スピード・上手な育て方とは

「永遠の子犬」「ピーターパン」とも呼ばれるフラットコーテッドレトリバー。真っ黒なゴールデンレトリバーと勘違いされることも多いフラットコーテッドレトリバーですが、実はレトリバー種の中では最も歴史のある犬種です。ヨーロッパでは、フラッティの愛称で親しまれているフラットコーテッドレトリバーの成長スピードや育て方は、他のレトリバーと同じなのでしょうか?今回は、フラットコーテッドレトリバーの子犬の生まれる頭数の目安や成長スピードから気をつけたい病気、成犬との違いまでを詳しく解説します。

#フラットコーテッドレトリバー

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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フラットコーテッドレトリバーの子犬が生まれるまで

フラットコーテッドレトリバー 子犬

小型犬に比べて一度に生まれる頭数が多い大型犬。フラットコーテッドレトリバーの場合も、他のレトリバーや大型犬と同じように多産です。ここでは、フラットコーテッドレトリバーの妊娠期間や生まれる頭数についてご紹介します。

妊娠期間

犬は大きさや犬種、生まれる頭数に関係なく、どんな犬でも約9週間(63日)が基本の妊娠期間です。交配後、約1ヶ月を過ぎるとお腹が大きくなってきます。妊娠初期の頃には、人間のつわりと同じような症状を見せる場合もありますが、個体差があります。また、1ヶ月目あたりまでは、体重変化や食べる量の変化はありません。この頃に、エコー検査や触診によって、生まれる子犬の大体の頭数が確認できます。

生まれる頭数

トイプードルやミニチュアダックスのような小型犬の場合、一度に生まれる頭数は1~3頭程度ですが、体の大きな大型犬の場合は、通常8~10頭程度生まれます。ただし、生まれる頭数には個体差が大きく、大型犬でも3~4頭しか生まれないこともあります。

日本では、犬のお産は安産の象徴となっていますが、フレンチブルドッグやパグなどの短頭種、チワワやポメラニアンなどの頭の大きな犬種は難産で、帝王切開で生まれる子が多くいます。

大型犬のフラットコーテッドレトリバーは、どちらかというと安産の場合が多く、他の大型犬と同じように8~10頭と多産で、多い時には12頭生まれることもあります。

フラットコーテッドレトリバーの子犬の身体的成長

フラットコーテッドレトリバー 子犬

他の大型犬に比べて、成長が緩やかなフラットコーテッドレトリバーは、どのような成長をするのでしょうか。体重変化から成長のスピードを見ていきましょう。

体重の変化

通常は、1歳前後で成犬の標準体重にまで成長する大型犬ですが、フラットコーテッドレトリバーの場合は、3歳ごろまで時間をかけてゆっくりと成長していきます。約300

400gで生まれるフラットコーテッドレトリバーの子犬は、半年で約10

15kg、1歳では20

25kg程度にまで体重が増えていきます。成長過程の1歳になるまでは、脚だけが急に長くなったり、胴が伸びたりとアンバランスな体型ですが、だんだんと均整のとれたボディラインへと成長していきます。

フラットコーテッドレトリバーの子犬を迎えたら

フラットコーテッドレトリバー 子犬

フラットコーテッドレトリバーの子犬を迎えたら、気になるのがごはんの量やはじめてのお散歩やシャンプーそしてしつけのこと。ここでは、フラットコーテッドレトリバーの子犬の育て方から気をつけたい病気についてご紹介します。

ごはんの量

大きく成長するフラットコーテッドレトリバーは、子犬期に栄養価の高いごはんを与えて、体の基礎を作る必要があります。ドッグフードで育てる場合は、子犬用のフードを2ヶ月齢から1ヶ月ごとに30~50gずつ量を増やし、15ヶ月齢になったら成犬用のフードに切り替えるようにしましょう。成犬用のフードに切り替えるまでは、1日に3~4回均等に分けてごはんを与えることが理想です。

運動量やカロリーの消費量を考慮しながらうんちの状態を観察して、その子にあった適量をみつけてください。また、フラットコーテッドレトリバーは腫瘍ができやすい体質のため、脂肪分の少ない良質なドッグフードを選び、短期間で食べきることがおすすめです。

はじめてのことはいつから?

フラットコーテッドレトリバーの子犬を迎えたら、散歩やシャンプー、しつけはいつから始めればいいのでしょうか?フラットコーテッドレトリバーに適したタイミングを知っておきましょう。

◎散歩を始めるタイミング

どんな犬種でも、3回のワクチン接種が終わってから、はじめての散歩に出ることが基本ですが、子犬の社会化のためには早いうちから外の環境に慣れさせることが大切です。特に、フラットコーテッドレトリバーの子犬は、アクティブでいたずら好きな性格のため子犬期の社会化がとても重要です。ワクチン接種が終わるまでは、抱っこで外出し、騒音や車、大勢の人、他の犬や猫などいろいろなことに触れさせて、社会環境に慣れさせましょう。

◎シャンプーを始めるタイミング

水遊びや泥んこ遊びが大好きなフラットコーテッドレトリバー。ストレートで光沢のある被毛は、水をはじく特性がありますが、毛玉やもつれを防止するためにもこまめなブラッシングやシャンプーが必要です。そのため、子犬の頃からブラッシングやシャンプー、ドライヤーなどに慣れさせる必要があります。

子犬のシャンプーを始めるタイミングは、2回目のワクチン接種が終わる生後4ヶ月齢前後がおすすめです。この頃になると、新しい環境にも慣れ、また体調も安定してきます。もし、4ヶ月齢を過ぎてもお腹が弱かったり、体調が安定しない場合は、無理にシャンプーせずに体調が良い時を見極めてはじめてのシャンプーをしましょう。

◎しつけを始めるタイミング

永遠の子犬と言われるフラットコーテッドレトリバーは、賢く楽天的で自由奔放な性格の持ち主。そのため、子犬期からのしっかりとしたしつけが必要です。できれば、家に迎えてなるべく早いうちからしつけを始めることがおすすめです。

しつけのポイントは、テンションを上げないこと。元来、ハイテンションになりやすいフラットコーテッドレトリバーなので、常に冷静にさせることが重要です。褒めすぎたり、高い声で指示を出すとテンションが上がってしまうので注意が必要です。人間が大好きでフレンドリーな性質であることを上手に利用して、ダメなことはダメとはっきり覚えさせることが大切です。

気を付けたい病気

レトリバー種は、遺伝疾患が多く見られる犬種です。フラットコーテッドレトリバーも例外ではなく、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼、肘形成異常、原発生緑内障、甲状腺炎、てんかん、拡張型心筋症、悪性疾患(ガン)、腎異形成などの病気を発症する可能性があります。これら遺伝的要因が大きい病気の発症を防ぐためには、親犬候補となる犬をしっかりと検査することが重要となります。

各国のケンネルクラブでは、親犬に対してこれらの検査を推奨していますが、繁殖業者や知識のないブリーダーは検査をしない場合も多く、このような遺伝疾患を抱えて生まれてくるフラットコーテッドレトリバーが多くいるのも事実です。そのため、フラットコーテッドレトリバーの子犬を迎えたいと思った時には、犬種のことを大切に考えているブリーダーを探すことがポイントとなります。

成犬との違い

フラットコーテッドレトリバーは、成犬となっても子犬のように天真爛漫で陽気な性格が特徴です。子犬の頃は、イタズラ好きでやんちゃな面がありますが、従順で賢く理解力が高いためしっかりとしつけをすることで、エネルギッシュながら最良のパートナーとして成長していきます。

ただし、フラットコーテッドレトリバーは、ゆっくりと成熟していくため、他の犬種のように早い時期に落ち着きを見せることはありません。気長に時間をかけてしつけをし、フラットコーテッドレトリバーが持つ明るく陽気な性質を伸ばしてあげることが大切です。

フラットコーテッドレトリバーの性質をよく理解して愛情たっぷりに育てよう!

フラットコーテッドレトリバー 子犬

フラットコーテッドレトリバー=やんちゃ、手に負えないなどのイメージを持たれる方が多い犬種ですが、これらの性質はアクティブでエネルギッシュな証拠でもあるのです。同じレトリバーだからと言って、ゴールデンレトリバーのような穏やかさをフラットコーテッドレトリバーに求めるのではなく、一緒にドッグスポーツをしてアクティブに楽しむ、競技会に出場するなど、犬と一緒に楽しみながら目指せる目標を持って育てていくことでフラットコーテッドレトリバーが持つ特性を伸ばすことができます。

いたずらが多いからと言って叱ってばかりではなく、性質を理解して愛情たっぷりに育てることで、フラットコーテッドレトリバーと暮らす楽しみが増えていくはずです。また、レトリバーの中では短命と言われているフラットコーテッドレトリバーなので、子犬の頃からしっかりと健康管理をして長生きできる体作りをしてあげてください。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

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