magazine

犬の生態 / 気持ち

2020.04.16

犬がご機嫌なときの仕草って?愛犬がこんな仕草を見せたらご機嫌の合図!

犬は気持ちを仕草や態度であらわします。言葉で会話できない犬は、祖先である狼から受け継いだボディランゲージを使って、喜怒哀楽などの気持ちを伝えたり、無用の争いをさけるコミュニケーションをとります。飼い主なら犬の気持ちを少しでも理解したいはずです。愛犬との気持ちの距離を近づけたいならば、このボディランゲージを知ることが不可欠です。そこで今回は、わかっていると人もうれしくなる、犬がご機嫌なときの仕草についてご紹介していきます。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士(監修:望月 紗貴/犬の管理栄養士、ペット看護士、ペット介護士、ペットセラピスト、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー)

この記事をシェアする

そもそも犬が『ご機嫌な状態』とは

犬 ご機嫌 仕草

『ご機嫌な状態』とは、当然気分がいい状態のことです。わかりやすい状態は楽しいときやうれしいときですが、犬も人と同じくらいの豊かな感受性を持っていると言われています。

この『ご機嫌な状態』をよくよく考えてみると、適度な興奮や期待している状態も、リラックスしたり安心して落ち着いている状態も、すべて『ご機嫌な状態』と言えるのではないでしょうか。

『ご機嫌な状態』を幅広く考えると、それを表す仕草もバリエーションが豊富になってきます。それらを理解しておくと、愛犬も“飼い主さんは細かなところまで自分を理解してくれている”と感じ、愛犬との信頼関係がさらに深まる可能性が高いため、ぜひ覚えておきたいものです。

「しっぽを振っているときはご機嫌」?

ご機嫌なときの犬の仕草として最も代表的なのは、しっぽを振ること。多くの飼い主が「しっぽを振っているとき=ご機嫌なとき」と思っているようですが、実はそう単純ではありません。正確には「ご機嫌なときはしっぽを振りますが、しっぽを振っていれば、常にご機嫌というわけではない」のです。

しっぽ振りのベースは「ご機嫌」ではなく「興奮」

しっぽを振るという仕草は、うれしさ、たのしさ、興奮、警戒、恐怖など、さまざまな状態で見られます。それらの状態の中でも「興奮」との間にいちばん強い関係があり、この「興奮」をベースにして、うれしさ、たのしさ、警戒、恐怖などの感情が複合的に加わって、しっぽを振るという仕草となって現れているようです。

千切れそうなほどしっぽを振りまくる姿は大変うれしそうで、見ているこちらもうれしくなり、さらに喜ばせたくなりますが、興奮の極みはハイストレス状態を招くため、過呼吸や血圧上昇など体への負担が高まります。また、“うれション”という現象も、過剰興奮の結果である他め、そのような状態にならないようにしてあげましょう。

しっぽの振り方のパターン

しっぽは一般的に高く持ち上げているほど相手への優位性を現し、低いほど不快感や恐怖心が高まっていることを示します。実際のしっぽの振り方には、次のようにいろいろなパターンがあるので覚えておきましょう。

ゆっくりと大きく動かす場合

親しみの感情か相手に対する自信の現れ

腰もいっしょに大きく振る

大好き、とても喜んでいるという感情の現れ

小刻みに動かす

緊張や警戒心の現れ

弱々しく低い位置で振る

自信のなさ、戸惑いなどの現れ

呼んだときにその場でしっぽをひと振り

聞こえているよというサイン。飼い主との深い信頼関係の現れ

ご機嫌な仕草はしっぽ以外にも現れる

犬 ご機嫌 仕草

ご機嫌な仕草が現れるのはしっぽだけではありません。背中や目、眉、口、耳、そして声にも現れます。

背中はご機嫌なときというよりも、高く保ったり毛を立てたりして威嚇や優位性を現したり、低くするときはその逆と相手に対する感情を現しています。

また、目を細めたり、口角が笑顔のように上がるときはご機嫌です。眉は最新の研究結果によると、大好きな飼い主を見ると左眉を上に動かすとか。

また、耳は前に傾くと攻撃心、後ろに傾くとご機嫌でうれしいときと恐怖心と両方のケースがあります。声はご機嫌なときはワンワンと明るく軽い声、怒りや警戒心を抱いてるときはウーッと低いうなり声を出します。

体で現す典型的なご機嫌の仕草とは

犬 ご機嫌 仕草

しっぽという単にひとつの部位にクローズアップした仕草ではなく、体全体としてご機嫌でハイテンションなときの典型的な仕草は大きく分けて3つあります。

ガウガウという声が出る

犬同士でじゃれ合ったり引っ張りっこしているときなどに「ガウガウ」という声を出すことはありませんか。これはテンションが上がっている証拠。テンションが上がるほど激しくなります。楽しそうだからと自由にさせるのではなく、犬が興奮しすぎないように、飼い主がきちんとコントロールすることが大切です。

クルクルとその場で回る

ごはんの前など、その場でクルクルと回ることがあります。これは、うれしさや喜びで、「いても立ってもいられない」というご機嫌なときの仕草です。隠し切れない興奮をこの仕草で発散させています。また、退屈でつまらないときに見せることもあります。この場合は、ストレス発散の意味があり、重症化すると尻尾を追いかけるなど、同じ動作を繰り返し行う「常同障害」という病気に発展する危険性があるため注意が必要です。

ブンブンと頭を振る

オモチャなどをくわえて頭をブンブンと振り回すことがあります。この仕草は野生の頃の狩猟本能の名残といわれ、咥えたオモチャを振り回すことはその疑似体験をしていると考えられています。ブンブンと振り回したあとにカミカミする犬がいるのもその現れ。この仕草は、度が過ぎてしまうとご機嫌から興奮へと発展しまうため、適当なところで止めさせましょう。

リラックスな仕草もご機嫌な証拠

犬 ご機嫌 仕草

興奮した状態の激しい動きを伴う仕草ではなく、犬がリラックスしているときに見せる動きの少ない仕草や、何気ない仕草もご機嫌な状態を現すものがあります。

もっともわかりやすい仕草は、お腹を見せて仰向けに寝転がる無防備な体勢をとるとき。リラックスするだけでなく、相手に安心感や信頼感がないと見せないご機嫌な仕草です。

お尻をくっつけてくることや、顔や口の周りを舐めること、足の下に伏せることも同じように信頼しているときに見せるご機嫌な仕草と言えます。

究極のご機嫌な仕草は“見つめ合い”

犬 ご機嫌 仕草

言葉を話さない犬は、説数々の仕草でご機嫌なことを表現しています。しかし、これらの仕草をすべて包括するような究極の仕草があります。それがアイコンタクト、つまり見つめ合うこと。

この究極のご機嫌な仕草は相手との深い信頼関係がないとできません。そして深い信頼関係が築かれていることが、犬にとっての最高のご機嫌な状態なのです。

愛犬と頻繁にアイコンタクトが取れているか、今一度確認してみてくださいね。

◎監修者プロフィール
望月紗貴

望月 紗貴/犬の管理栄養士、ペット看護士、ペット介護士、ペットセラピスト、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー

3頭の愛犬たちと1頭の保護犬、3匹の愛猫たちと山奥で暮らす真の動物好きライター兼ペット記事監修者。
犬に関しての正しい知識共有を目的とし、ネットメディアでの情報提供活動を行っております。
休日は愛犬バーニーズマウンテンドッグ、ゴールデンレトリバー、ボーダーコリーとの時間を大切に過ごしています。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

この記事をシェアする

知りたい情報を検索!