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健康管理 / 病気

2020.04.28

【獣医師監修】犬の正常な呼吸数は?呼吸が早い/遅い場合に考えられる原因や病気

呼吸数は体の状態を表すバローメーターであることから、犬の正常な呼吸数を知っておくことはとても大切です。そこで今回は、健康時の犬の呼吸数をはじめ、犬の呼吸がいつもより早い・遅い場合に考えられる原因などについて解説します。

Author :新井 絵美子/動物ライター(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の呼吸数|正常値とは?

犬 呼吸 数

犬の呼吸数は、犬が横になっていたりなどのリラックスしている状態で計測し、そのときの呼吸数が「正常な呼吸数」となります。安静時における犬の正常な呼吸数は、1分間で10~30回程度です。

真横から胸を動きを見て、胸が膨らんだりへこんだりする動きを1回の呼吸数とカウントして測ります。通常は、10秒間の呼吸数を6倍したり、15秒間の呼吸数を4倍して、1分間の呼吸数を算出します。健康なときの愛犬の呼吸数をきちんと把握しておくようにしましょう。

犬種による違いはある?

犬の呼吸数は、大型犬よりも小型犬のほうが多い傾向にあります。また、成犬よりも子犬のほうが呼吸数が多く、1分間に15~40回程度が子犬の正常な呼吸数となります。

犬の呼吸数が多い、呼吸が早い場合に考えられる原因3つ

犬 呼吸 数

愛犬の呼吸がいつもより早い(呼吸数が多い)場合に、考えられる原因について解説します。

運動をしたことで酸素が不足している

運動をした後、一時的に呼吸が早くなっていることもあります。運動をしているときは、筋肉が多くの酸素を消費するため、体外から酸素を取り込もうとして、呼吸が早くなるのです。いつも通りの呼吸に戻るまで、しばらく休ませてあげましょう。

体温調節をしている

夏の暑い時期や運動後に体温が上昇したときなど、体温調節をするために呼吸が早くなることがあります。というのも、犬は人間のように汗をかいて体温調節をすることはできず、体を冷やすためにハアハアと浅くて早い呼吸をして体温を調節するからです。涼しいところでしばらく休めば、いつもの呼吸に戻るでしょう。

喉に物が詰まっている

喉に物が詰まってしまい、その詰まっているものを必死に取ろうとして呼吸が早くなっていることも考えられます。

犬の呼吸数が少ない、呼吸が遅い場合に考えられる原因

犬 呼吸 数

反対に、愛犬の呼吸が正常時に比べて遅い(呼吸が少ない)場合は、以下の原因が考えられます。

低体温症

呼吸が遅い場合は、低体温症の可能性があります。低体温症は、何らかの理由により体温調節ができなくなり、平熱を下回って体が冷えてしまう病気です。呼吸がゆっくりになるほか、血圧や心拍数の低下、元気がなくなるなどの症状が見られます。

犬の呼吸数をきちんと測る必要があるかも|考えられる病気

犬 呼吸 数

呼吸が早くて苦しそうにしているときは、心臓疾患の可能性が大いに考えられます。犬の心臓疾患の中で最も多いのは僧帽弁閉鎖不全症で、初期は症状がほとんどありませんが、症状が出だすと一気に悪化してしまうこともあります。よって、「何となくいつもより呼吸が早い気がする」で終わらせず、呼吸数をしっかりと測ることが大切です。

僧帽弁閉鎖不全症の可能性も

僧帽弁閉鎖不全症は、左心室と左心房の間の僧帽弁に異常が起き、血液が左心室から左心房へ逆流してしまう病気です。酸素を運ぶ役割を担う血流が全身に行き渡らなくなると、酸素不足になることから呼吸数が多くなります。

呼吸数が40回を超えていたら危険なサインです。呼吸が早く、かつ舌が白っぽくなっているようであれば、すぐに動物病院に連れていきましょう。

健康時の愛犬の呼吸数を把握して適切に判断できるようにしておこう

犬 呼吸 数

暑さや運動などによって一時的に愛犬の呼吸数が多くなっているぶんには、心配しすぎる必要はありません。しかし、呼吸が早いうえ苦しそうにしている場合は病気が疑われるので、早めに動物病院に連れていきましょう。健康時の愛犬の呼吸数を把握しておき、適切に判断できるようにしておくことが大切です。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
新井 絵美子 動物ライター

新井 絵美子/動物ライター

2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。
過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。

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