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健康管理 / 病気

2020.04.29

【獣医師監修】犬の気管支炎の原因2つと予防の仕方とは?重篤化すると命の危険も!

毎日元気に過ごしてくれている愛犬ですが、私たち人間と同じで突然病気になってしまうこともあります。愛犬が咳をし始めたら要注意です。もしかしたら、気管支炎にかかってしまっているかもしれません。
今回は、放っておくと重篤化してしまう恐れもある犬の気管支炎について詳しくご紹介します。

Author :Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の気管支炎とは?

犬 気管支炎

気管支炎とは、文字通り気管支に炎症がおこる病気です。気管支とは、気管と肺を結ぶ道のことで、その道の肺側で細く枝分かれをして肺胞につながっている部分が気管支と呼ばれます。
気管支炎は、その部分に炎症がおこることで咳などの症状があらわれます。

気管支炎の初期症状

気管支炎の初期症状としては、主に咳です。ひどくなるとゼーゼーと苦しそうに呼吸をすることもあります。
犬の咳ってどんな感じかご存知でしょうか?人間の『ゴホッゴホッ』という咳ではなく、『カハッ』とか『ケッケッ』というむせるような音で咳をします。何か喉に引っかかっているような感じを受けるので、愛犬の異常には気づけるのではないでしょうか。 ですが、これが咳とは気づかずにそのまま放っておくと、気管支炎から肺炎などへ悪化してしまうこともあるので、早い段階で病院へ連れて行くことが大切です。

ほかの犬や人にうつる?

犬の気管支炎は『ケンネルコフ(犬伝染性気管・気管支炎)』と呼ばれることもあり、このケンネルコフはほかの犬にもうつりやすい事が知られています。もし多頭飼いをしているなら、ほかのコたちとは隔離して治療することを強くおすすめします。
ですが、私たち人間にはうつりませんので、安心してしっかりと愛犬のお世話をしてあげてください。

犬の気管支炎の原因

犬 気管支炎

気管支炎の原因は1つではありません。気管支炎にかかってしまうのには、いくつかの原因が考えられます。

原因1|ウイルス感染

気管支炎の原因として多いのは、ウイルスや細菌などの感染です。
単独のウイルスや細菌の感染なら比較的軽症ですむ場合が多いのですが、複数のウイルスおよび細菌に感染してしまうと重篤化してしまうケースも多く、最悪の場合命を落としてしまう危険性もあります。

原因2|異物・刺激性の煙やガスなどの吸引

愛犬が殺虫剤などの刺激物や異物を飲み込んでしまった場合にも、気管支に炎症が起こり気管支炎になってしまうことがあります。
こちらは飼い主さんが普段から気を付けることである程度防げるため、愛犬にとって危険なものは手の届かない場所へ保管しておきましょう。

かかりやすい犬種と年齢

気管支炎にかかりやすい犬種というのは特にありませんが、一般的に免疫力の弱い子犬の時期にかかりやすいと言われています。
ペットショップなどから家に迎え入れた際に子犬に咳の症状があったら、ショップもしくは繁殖場所で気管支炎にかかってしまった可能性があります。重篤化する前にすぐに動物病院に連れていきましょう。

気管支炎の治療法

犬 気管支炎

気管支炎の治療法は、何が原因かによって変わってきます。
ウイルス感染した場合でも、抗生物質やネブライザーと呼ばれる蒸気吸入器を使って治療する場合もあれば、ウイルスの種類によっては根本治療ではなく咳止め薬などの対処療法しかできない場合もあります。
治療の進め方としては、まず気管支炎の原因を突き止めてからの治療になります。

治療にかかる費用

症状の度合いによって治療にかかる費用にはバラつきがありますが、一般的に1回の通院でおよそ5,000円~6,000円ほどが平均的な費用と言われています。
ただ、気管支炎の場合は1回の通院だけで完治するのは難しいため、何度か通院する必要があり費用はそれなりにかかると考えた方がよさそうです。

気管支炎を予防するには?

犬 気管支炎

伝染性気管支炎の予防には、毎年1回行うワクチン接種が有効です。イヌパラインフルエンザとイヌアデノウイルスⅡ型というウイルスは、5~9種混合ワクチンで予防できます。
残念ながら、ほかの細菌による気管支炎はワクチンでの予防ができませんが、ワクチン接種をしておくことで上記ウイルスの感染が防げるため、混合感染により重篤化する可能性が低くなります。

再発する可能性

犬の気管支炎は再発というより、慢性化してしまう可能性があります。慢性化してしまう原因はよくわかっていませんが、アレルギーや受動喫煙、肥満などによる可能性もあるようです。

愛犬が気管支炎にかかってしまったら|病気との向き合い方

犬 気管支炎

愛犬が気管支炎にかかってしまった時には、お散歩などの運動は控え安静にさせてあげましょう。また、食欲のないコにはドライフードではなくウェットフードをあげるなどして、免疫力を上げるためにもしっかりと食事をとらせる工夫も必要です。
そして何より、飼い主さんが愛犬の様子をしっかりと見守り、寄り添ってあげることがきっと愛犬にとって一番の回復への近道なのではないでしょうか。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
Qt 家庭犬トレーナー

Qt/家庭犬トレーナー、ドッグシッター、ペットロスケアアドバイザー

動物愛護の中間支援団体での活動を経て、より多くの人と動物の幸せな生活を支えるお手伝いができればと、家庭犬トレーナー1級やペットロスケアアドバイザーなど複数の資格を取得。
シニア期にさしかかった2匹の愛犬とのゆったりとした幸せな日々に感謝しながら、今日も仕事とライティングのWワークに励みます。

  • 更新日:

    2020.04.29

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