
まずポメ柴はどんな被毛をしているのか?またどんな構造なのか?基本的なことを解説していきます。
ポメ柴は、柴犬の血統を引き継いでいるため、成犬で8kg程度と中型犬の部類になります。しかし被毛に関してはポメラニアンの血統の方が優っているためか少々長めになっていますね。かといってポメラニアンほどロングコートではありません。適度に毛が伸びている感じですからフワフワの柴犬という印象です。
親犬種がどちらも二重構造のダブルコートですから、ポメ柴もそれを受け継いでいます。長めのオーバーコートは紫外線などの刺激から体を守り、短くてフワフワなアンダーコートは保温効果があるため寒さから身を守ってくれます。
アンダーコートは季節に応じて抜けたり生えたりするため、このアンダーコートが抜け毛問題の主役となるのです。また毛が生え変わる時期を換毛期と呼んでいます。アンダーコートが少なめで通気性が良い夏毛、また毛が多めで密集している冬毛に区別されます。
ポメ柴のカラーは、親犬種のポメラニアン同様にバリエーション豊かです。
・レッド
・ブラック
・オレンジ
・ブラウン
・ブラック&タン
・ホワイト
・クリーム
ポメ柴はどちらかと言えば毛が抜けやすい犬種です。特に換毛期ともなると抜け毛に悩まされることも多くなるでしょう。次に愛犬の抜け毛(死毛)を取り除くためにも有効なシャンプー・ブラッシングのコツをご紹介します。
ポメ柴は毛足がやや長いうえにダブルコートですから、抜け毛の時期にはスリッカーブラシやファーミネーターを活用するようにしましょう。主にアンダーコートを取り除くためのブラッシングになるため、あまり力を入れすぎずに毛並みに沿ってブラッシングしてあげてくださいね。
ブラッシングを怠ると抜け毛がブロック状にこびり付いたり、毛玉になったりするため、注意が必要です。換毛期には毎日、そうでない時期には2~3日程度の頻度でブラッシングすることが目安です。
顔周りや目の周りに少し伸びた毛があるようなら、家庭でカットしましょう。毛の先端が眼球に当たると眼病の原因となるからです。
シャンプーをする前に、丁寧にブラッシングをしましょう。ある程度抜け毛を取り除いておかないと、抜け毛で排水口が詰まることもありますし、ドライの際、壁や床に毛がこびりついて掃除が大変になります。
シャンプーをする場合は、まずお尻や足から流すようにしましょう。それから徐々に胸や背中、頭などに移っていきます。水を嫌がる子もいるため慣らしていくことが肝心です。
被毛が意外に分厚いため、たっぷり目の泡で毛の根元まで洗い上げてください。また三角の立ち耳ですので、頭を洗う場合は水が入らないように耳を折りたたんであげましょう。
ドライする場合は、アンダーコートをしっかり乾かすようにしましょう。毛を立ち上げながらドライヤーを当てると乾きが早いですね。ドライが不十分ですと雑菌が繁殖する温床になるため注意してください。
毎日ブラッシングしていても、どうしても抜け毛は出てくるもの。自宅の清潔に保つ上での抜け毛対策としては愛犬に服を着せたり、ソファーや家具にカバーを掛けるなどの方法があります。また特定の部屋には出入りさせないなどすれば、掃除の負担が軽減するでしょう。
ポメ柴の中でも毛が長い子の場合、絡んで毛玉になることが多いと言えます。ブラッシングの際は静電気を起こさないブラッシングスプレーを吹いておき、もし毛玉があるようなら丁寧にほぐしてあげてください。また抜け毛が毛玉状になって落ちていることもあるため、こまめな掃除が必要となります。
個体によって毛足が短いポメ柴もいますし、逆に毛が長い子もいます。それぞれに応じたおすすめメニューをご紹介していきましょう。
まず毛が短いポメ柴の場合、柴犬の被毛を受け継いでいるということになりますから、シャンプーがメインとなります。そしてその後、丁寧なブラッシングをしてもらって皮膚も被毛もすっきりとさせましょう。
一方で、毛が長めの子は、伸びすぎた被毛はカットしてもらいましょう。暑い夏に向けてサマーカットなども良いですね。ただし短くしすぎてしまうと皮膚に直射日光が当たってしまうなどのマイナス面が出てきますので、事前にいしっかりトリマーさんと相談してくださいね。
毛が短い子なら3ヶ月~半年に1度の頻度、年に2度ある換毛期には通いたいところです。
毛が長い子の場合は、2~3ヶ月に1度の割合がベストです。
サロンの場合、丁寧にシャンプーとブラッシングをしてくれますから、定期的にすっきりとさせてあげたいものです。
ポメ柴の場合、概ね4,000~5,500円程度が目安です。またメニューによってはオプション料金などが掛かることがあるため、事前に確認しておく方が良いでしょう。
こまめなブラッシングは被毛の美しさを保つと共に、適度なマッサージ効果で皮膚の健康も維持することにも繋がりますね。また抜け毛対策グッズも多くの種類が市販されていますから、「これは!」というグッズは愛犬のための投資と考えて試してみましょう。
明石 則実/動物ライター
フリーライターとして動物関連や歴史系記事の執筆を多数おこなう。柴犬と暮らす傍ら、趣味の旅行や城めぐりで愛犬と駆け回る週末。
愛犬家の皆さんにとって、お悩みを解決したり、有益な情報を発信することを心掛けています。