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犬種図鑑

2020.04.20

パリアってどんな犬種?画像で見た目をチェック|歴史・特徴・性格・飼い方のコツも

日本でほとんど馴染みがないと思いますが、インドにはパリアという犬種が存在します。インドの都市には野良犬が多いと言われていますが、それらの多くがパリアだとされています。しかし、古代からインドで大切にされてきた犬種ですし、現在でもインドの人々はパリアに優しい目を向けているのです。そんな人と犬との共生社会を形作ったパリアについて詳しく解説していきましょう。

Author :明石 則実/動物ライター

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古くからの姿を残す犬「パリア」その歴史とは?

パリアは元々、古代の人々によって大切にされていた犬でした。やがて時代が進むと人の手を離れて野生化していきます。インド以外の地域のパリアは他犬種と交配が進んで、古代犬ならではの姿を無くしていきますが、インドのパリアだけは人々に大切にされ続け、古来の姿を保ってきたのです。

ヒンディー語でパリアとは「社会のつまはじき者」という意味。そのためインドのカースト社会ではパリアは最下層に位置するとされています。かといって虐待を受けたり放置されているわけではありません。 パリアの多くは人々から、毎日食べ物をもらったり、ケガを治してもらったり、名前を付けてもらって居場所を与えられたりしています。

またインドの一部地域やネパールではククル・ティハールという犬のためのお祭りが開催されています。ヒンドゥー教では、犬は死神ヤマライの護衛だと考えられていて、お祭りの際にはパリアたちに首飾りを掛けたり、ごちそうを与えたりして感謝の意を表しているのです。

犬種グループはどれに該当する?

国際畜犬連盟(FCI)やアメリカンケネルクラブ(AKC)などでの犬種登録はされていませんが、カテゴリー分けをするのならコンパニオン・ドッグに該当するでしょう。人々から愛される気質もさることながら、観察力にも優れているため番犬としての適性も良好です。

パリア犬の性格としつけ方法とは?

インドにおけるパリアの多くは野良犬のため、警戒心が強い部分は確かにあります。しかし人慣れしたり、人間と暮らすようになると非常に忠実で柔和、優しくて愛情深い性格に育ちます。また飼い主さんや家族と充実した時間を過ごすことを好み、人の心を癒すセラピードッグとしての気質も優れたものがあります。

他の人間や犬に対しても友好的ですし、好奇心が強いため社交的とも言えるでしょう。ただし好奇心が強すぎるために、散歩中に飼い主の指示に従わない頑固な一面もあるため注意が必要です。

しつけの方法

パリアは非常に優れた知性を持っていることでも知られていて、次々に新しい指示やコマンドを聞き分けて記憶する能力を持っています。子犬の頃から育てていけば、しつけに関しては、さして苦労することはないと思いますが、野良犬あがりの場合は覚悟が必要です。また吠え癖のある子もいますので、要求吠えについてはしっかりと矯正する必要があります。

パリアの身体的特徴・体重・寿命とは?

パリア

パリアは一部の毛の長い子を除けば、比較的細身の体型をしています。ただ中型~大型犬のサイズですので、体重や運動のコントロールはしておくべきでしょう。

適正体重

オスの場合は16~20kg(平均体重は18kg)で、メスは14~18kg(平均体重は16kg)程度が適正体重となります。

運動量

パリアは室内で暮らせる犬種ですし、屋外でも大きな庭を必要としません。また家族のライフスタイルに合わせてちゃんとお留守番もできます。かといって毎日の運動はきちんとさせるようにしましょう。散歩1日に2回。時間は30分程度が目安になります。

平均寿命

パリアは体が強く、特定の病気などもほとんどありません。そのためか平均寿命は12~16歳程度と一般的な犬種と比較して長寿の傾向が強いですね。ただし普段から飼い主さんご自身で健康の度合いや、被毛・皮膚の状態などをしっかりチェックしておく必要があります。

パリアの被毛の特徴とは?

パリア

短いスムースコートで、暑いインドの気候に対応した被毛になっています。被毛のカラーはブラックやホワイト、ブラウンなどがありますが、それらのコンビネーションカラーの子も多いため、特に決まったカラーはありません。

被毛のお手入れ方法

毛足が短いためカットする必要性もありませんし、週に1度のブラッシングで充分です。季節的なノミやダニの予防は必要となりますが、初心者向けだと言えるでしょう。ただ皮膚が弱い傾向にあるため、定期的にやさしくシャンプーをしてあげるといいでしょう。また垂れ耳の子が多いですから耳のケアもしっかりしておく必要があります。

フレンドリーなインドの犬パリア

パリア

日本における登録頭数は決して多くないパリアですが、海外では現地の子犬を連れてきたり、専門のブリーダーさんなどもあります。またカナーン・ドッグなどパリアタイプの犬種も広まりつつありますから、いずれ日本でも見る機会が増えるかも知れません。きっと飼い主さんにとってフレンドリーで素晴らしいパートナーになってくれることでしょう。ただし、現地インドでパリアやその他の犬に出会ったとしても噛まれる危険性があるため、むやみやたらに手を出さないように注意してくださいね。

◎ライタープロフィール
明石則実 動物ライター

明石 則実/動物ライター

フリーライターとして動物関連や歴史系記事の執筆を多数おこなう。柴犬と暮らす傍ら、趣味の旅行や城めぐりで愛犬と駆け回る週末。
愛犬家の皆さんにとって、お悩みを解決したり、有益な情報を発信することを心掛けています。

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