magazine

健康管理 / 病気

2020.04.04

四国犬の寿命は?知っておきたいかかりやすい病気・体重管理のこと

高知の山岳地帯に生息していた「ヤマイヌ」と呼ばれていた土着の犬が猟犬として育てられ、誕生したのが四国犬です。絶滅してしまったニホンオオカミに最も近いと言われている四国犬は、一見するとオオカミと見間違うほど凛々しい顔立ちと野性味あふれる風貌が特徴です。日本犬の中でも抜群の運動能力を持つ狩猟犬で、初心者には飼育が難しい犬種として知られています。今回は、そんな四国犬の平均寿命やかかりやすい病気、育て方についてご紹介します。

#四国犬

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

この記事をシェアする

四国犬の寿命は?

四国犬 寿命

社団法人ジャパンケンネルクラブ(JKC)によると、2018年度の四国犬の登録頭数はわずかに20頭。昭和の初期には、シカやイノシシの狩猟犬として多数飼育されていましたが、近年、ブリーダーが減少し希少犬種となりつつあります。現在では、四国犬保存会によって種の保存が行われている四国犬ですが、寿命はどれぐらいなのでしょうか。

四国犬の平均寿命

アメリカンケンネルクラブ(AKC)によると、四国犬の平均寿命は10~12歳とされています。他の日本犬の平均寿命と比べてみると、柴犬12~15歳、秋田犬10~15歳、甲斐犬14~16歳、北海道犬13~15歳、紀州犬は13~15歳と多くの日本犬が長寿であることに対し四国犬は少し短めです。

四国犬の健康寿命を考える|かかりやすい病気を知っておこう

四国犬 寿命

高知県の山岳地帯で暮らしていた土着の犬を祖先に持つ四国犬は、品種改良を重ねられ作出された犬種とは違い、野生の犬が持つたくましさを持ち合わせています。基礎体力があり粗食でも十分に耐えられる頑強な体をしてることが特徴です。また、近年の犬に多く見られる重大な遺伝疾患も四国犬に関しては報告されていないため、比較的病気が少ない犬種と言えます。ただし、山岳地帯から都市部の家庭へと生活環境が変わってきたことや、日本犬特有の病気や加齢による病気を発症することがあります。

神経痛

四国犬は、特有の神経痛を発症する場合があります。原因不明の病気で、特に大きな原因もないのに跛行することがあります。自然治癒することが多い病気ですが、あまりに跛行がひどい場合は病院で検査をしてもらいましょう。

アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎はアトピー性皮膚炎とも呼ばれ、日本犬の中では同じダブルコートの柴犬に多く見られる疾患です。原因が特定できない多因性の疾患で、皮膚の強いかゆみが症状として出ます。アレルギー性皮膚炎は、季節、食事、環境が影響すると言われていますが、発症の原因には個体差があるため特定はできないことが現状です。早期発見のためには、日ごろからこまめにブラッシングやシャンプーを行い、皮膚の状態を確認することがおすすめです。なお、ストレスによってもアレルギー性皮膚炎を発症する場合があるため、四国犬に適した生活環境を整えることも大切です。

四国犬の健康寿命を考える|体重管理をしよう

四国犬 寿命

オオカミのような引き締まった精悍な体つきが特徴の四国犬。この体型を維持することが、健康寿命を考えるうえで大切です。

四国犬の適正体重

四国犬の標準体重はオス17~23kg、メスは15~18kgで、体高はオスが52cm(許容範囲49~55cm)、メスが49cm(許容範囲46~52cm)で中型犬に分類されます。運動能力が高い犬種のため、標準体重を維持できるように食事の内容や量を調整することが大切です。

ごはんの量

山岳地帯で暮らしそして狩猟犬としてハンターとともに山の中で生活をしてきた四国犬は、粗食の傾向にある犬種だとされています。そのため、食事の量は成長度合いや消費カロリーに見合う適量にし、おやつなどは極力控えることが健康体を維持するコツです。また、子犬期には、消化吸収のために1日の分量を3~4回に分けて与え、成犬になったら消費カロリーに合わせた食事内容にすることがおすすめです。特に若い四国犬には、タンパク質、カルシウムが豊富なフードや手作り食にすることで、より健康な身体を維持することができます。

散歩の目安

山から山へと疾走し、イノシシやシカを追っていた四国犬には十分な運動が必要な犬種です。散歩デビューは8ヶ月を過ぎた頃が目安です。はじめのうちは、周囲の環境に慣らすためにリードでゆっくり歩き、徐々にリードで歩くことに慣れてきたら、距離をのばしながら1日2回30~40分程度の散歩をして筋肉をつけていきます。1歳を過ぎて、筋肉がしっかりしてきたと感じたら、本格的な運動を始めます。四国犬は、土着のヤマイヌであったことから通常の散歩やドッグランで走る程度では運動不足となってしまいます。1日に必要な運動量の目安は10km程度を自転車などで伴走して走らせること。かなりの運動量が必要なため、ドッグランで走る程度では運動不足となるので注意が必要です。

好きな運動

四国犬は、狩猟欲が強い犬種です。狩猟欲とは、獲物を追いかけること。そのため、ボールやフリスビーキャッチなど動くものを追いかける運動が向いていると言えます。また、山間部などの自然が多い場所は四国犬にとってとても落ち着くエリアです。登山やハイキングなどに積極的に連れていくことがストレス解消に役立ちます。

四国犬の平均寿命は10~12年

四国犬 寿命

天然記念物に指定されている日本犬の中でも、四国犬はそのルーツがはっきりとわからない犬種です。一説にはニホンオオカミとのミックスなのではないかという見方もあり、有識者の間でもその全てが解明されていません。また、野生に近く飼育が難しいことから、家庭犬として迎える人が少なく、寿命に関して多くのデータが蓄積されていないことも事実です。この記事でご紹介した平均寿命はAKCの公式発表ですが、13~15年と記載されている資料もあり、なぜ他の日本犬と比べて短命であるとされているのかもよくわかっていません。四国犬は飼い主に忠実ですが、運動量も多く、また狩猟欲が強いため飼育がとても難しい犬種です。そんな四国犬を迎えたいと考えている場合は、特徴を十分に理解し、環境を整えることが健康寿命を延ばすことにつながることを心に留めておいてください。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 更新日:

    2020.04.04

この記事をシェアする